商売解剖図鑑

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店頭で何でも買い取る専門店のフランチャイズ本部

加盟店を集める側/東京都多摩地域に事務所兼集約拠点/屋号は1つ・直営店は持たない/加盟店は一都三県の約6坪の店頭買取の店/本部は加盟店から売却の委託を受けて業者間の市場へまとめて出す/標準ケースは開業5年目で加盟店36店

机上版無店舗BtoB(フランチャイズ本部)無店舗BtoB許認可あり

調査日 2026-09-15 / 原典を確認した日 2026-09-15

現地には行っていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。実額の裏取りが済んだら検証版として更新します。

初期投資

1,516万円

幅 1,000〜2,500万円

月の営業利益(標準)

1,462,872円

弱気 ▲1,122,897円 / 強気 4,415,315円

経営者の時給(標準)

6,095円

月 240時間

投資の回収(標準)

10か月

個人事業としての点数

37 / 100

自分の資金と時間で始めて、自分が回す商売として

事業としての点数

60 / 100

人と仕組みで、本人から離れて大きくなるか

この商売を他とくらべる分析の方法

この商売はどういうものか

金の指輪やブランドのバッグを店頭で買い取る店を、同じ屋号で増やしていく本部の商売です。店を開いて窓口に立つのは加盟した人で、本部は屋号と広告、査定の基準と研修、買い取った品の売り先を用意します。本部の売上は、加盟したときに受け取る加盟金と、毎月の定額と、店の粗利に応じた歩合、広告の分担金から立ちます。

この試算で見ている形

  • 体制:本部は株式会社で、経営者本人と正社員(標準ケース10名)。加盟店1店の形は、同じ図鑑の加盟店側の試算(駅前の約6坪の1階路面、加盟者本人とパート1名、店頭のみ、店では売らない)と同じ。
  • 地域・立地:東京都多摩地域に事務所兼集約拠点を1か所。加盟店は東京都と近隣3県。
  • 営業の形:屋号は1つ。直営店は持たない。標準ケースは開業5年目、加盟店36店(うち開業1年目12店)、年に12店が開業。本部の収入は加盟金・研修費・月額の固定費・粗利に応じた歩合・広告の分担金。保証金は預かる。本部は古物商の許可を受け、加盟店から売却の委託を受けて品物を預かり、業者間の市場へ出す(上乗せの手数料は取らない)。
  • 売上の作り方:加盟店数と月額の固定費を掛け合わせた額と開業1年目の店と1年目の店の歩合を掛け合わせた額と2年目以降の店と2年目以降の店の歩合を掛け合わせた額と加盟店数と広告の分担金を掛け合わせた額と加盟金を掛けた額、研修費を掛けた額を足したものに年の新規加盟 ÷ 12を掛けた額の合計が月の売上高になります。

想定した人と、その一年

買取の店で長く働き、途中から何店もの店を回る担当になった人を置きました。独立して株式会社を作り、屋号と査定の基準を自分で組み立て、加盟してくれる人を探すところから始めています。直営の店は持たない前提です。月の頭は、前の月に加盟店から届いた品物の代金を市場から受け取り、加盟店ごとに精算して送る仕事で埋まります。金の値段が上がったと報じられた週は、査定の相談の電話が鳴り続け、集約拠点には箱が積み上がる。春と秋は独立開業の展示会と説明会の季節で、加盟を考える人と面談を重ねます。年末は加盟店が一年でいちばん忙しく、巡回の担当は開店前と閉店後に店を回ることになります。取り返しがつかないのは三つあります。加盟前に見せた数字に根拠がなかったと言われたとき、預かっている品物が集約拠点でなくなったとき、そしてどこか1店の窓口の手順が崩れて、屋号ごと信用を失ったときです。以上は試算のために置いた姿であって、実在の誰かの一年ではありません。

この商売の仕組み

品物と現金と情報は、本部をこう通る

客が金の指輪やブランドのバッグを持ってくるのは、加盟店の窓口です。値を付け、身分証を見て、帳簿を書き、現金を渡すのは加盟店。本部は窓口に立ちません。

本部が受け持つのは、その前と後ろです。前は、屋号の広告と、査定の基準。広告の財源は加盟店が毎月払う広告の分担金で、本部はそれを集めて屋号の広告を出します。査定の基準は、相場の表と研修と、写真と通話で本物かどうかを一緒に見る査定の相談窓口です。

後ろは、買い取った品の行き先です。加盟店は週に一度、品物を箱に詰めて本部の集約拠点へ送ります。本部は検品し、金とプラチナは地金を買い取る事業者へ、ブランド品と時計は業者向けのオークションへ、骨董・切手・古銭は専門の市場へ、まとめて出す。業者間の市場とは、古物商どうしでなければ売り買いできない市場のことです。売れた代金は本部を通って加盟店へ送られます。

この試算では、品物は加盟店のもので、本部は売却を任されて預かっているだけと置きました。だから金の相場の上下は加盟店が負い、本部は負いません。本部が負うのは、預かっている間の紛失と盗難です。

流れ加盟店本部
客を呼ぶ看板・自店のチラシ・地図アプリ・紹介屋号の広告(分担金で出す)・本部サイトの店舗検索
値を付ける窓口で査定する相場の表・研修・査定の相談窓口
身分を確かめ、帳簿を書く自分の名義の許可で行う帳簿のシステムを用意する
品物を売る週に一度、集約拠点へ送る検品し、業者間の市場へまとめて出す
代金本部を通って受け取る市場から受け取り、加盟店へ送る
金の相場の上下負う負わない
預かっている間の紛失・盗難負う

もう1つ、情報も本部に集まります。どの店が1日に何件、何を、いくらで買い取り、どれだけの粗利を出したか。似た立地の既存店の実績を持っているのは本部だけで、加盟を考える人はその数字を見て決めることになります。

本部に入るお金は、何に比例するか

本部の収入は5つの物差しでできています。額はすべて、加盟する側から見た同じ図鑑の試算で置いた推定です。

本部に入る額(1店・月・推定)開業1年目の店2年目以降の店何に比例するか本部に残るか
月額の固定費60,000円60,000円店の数残る
歩合(加盟店の粗利の10%)83,406円143,708円加盟店の粗利残る
広告の分担金150,000円150,000円店の数屋号の広告に出ていく
合計293,406円353,708円
参考:加盟店の月の営業利益▲299,094円195,017円

開業のときには、加盟金1,500,000円と研修費300,000円が一度だけ入ります。保証金500,000円も受け取りますが、これは預かり金で、収入ではありません。

開業1年目の店は、月に299,094円の赤字を出していても、本部に293,406円を払っています。月額と分担金は客が来なくても出ていき、歩合は赤字の店の粗利からも計算されるからです。

分担金は本部の売上に入りますが、同じ額を屋号の広告に出すので、本部の利益にはなりません。36店の標準ケースでは、本部の売上高13,809,872円のうち39.1%が分担金です。

加盟店がどれだけ高く買うかも、本部と加盟店では効き方が違います。

全品目の粗利率をそろって1ポイント下げたとき(2年目以降の店・月)減る額
加盟店の営業利益90,188円
本部に入る歩合8,946円
10.08倍

業者間の市場で100円で売れた品で見ると、本部に入るのは3.95円、分担金を広告に出したあとで2.28円、1店ごとのシステムの費用と巡回の担当の人件費の持ち分を引くと1.69円です。加盟者に残るのは2.18円。本部の1.69円からは、まだ事務所の家賃や査定の相談窓口の人件費が引かれます。

本部の費用は、段をのぼるように増える

2年目以降の店が1店増えると、本部には月額60,000円と歩合143,708円から運用費12,000円を引いた191,708円が残ります。一方、正社員を1人雇うと月425,000円(推定)。1人分を埋めるのに2.22店が要ります。

本部の人は、店の数に合わせて少しずつ増やせるわけではありません。店を回る巡回の担当(SV。スーパーバイザーの略)、写真と通話で査定を手伝う相談窓口、品物を受け取って出す集約拠点、加盟する人を探す開発、契約と経理の管理。それぞれの仕事が1人分に届いた月に、1人ずつ足すことになります。この試算は、巡回の担当を12店に1名、査定の相談窓口を20店ごとに1名、集約拠点・開発・管理を20店・30店・40店で1名ずつと置きました。段の位置は推定です。

年に12店が開業し、開業1年目の店が12店ある構成で、加盟店の数だけを変えるとこうなります。

加盟店の数本部の正社員本部の月の営業利益(試算)
19店6名123,830円
20店8名▲534,462円
25店9名▲60,920円
26店9名130,788円
29店9名705,914円
30店10名312,622円
36店(標準ケース)10名1,462,872円
37店11名1,169,581円
39店11名1,552,998円
40店13名894,706円
42店13名1,278,123円

19店から20店になった月に、営業利益は123,830円からマイナスへ落ちます。店を1つ増やしたのに、査定の相談窓口と集約拠点の2人を足した分のほうが大きい。40店でも同じように2人が重なり、36店から40店に増やすと568,166円減ります。店を増やすことと利益を増やすことが、同じ月には一致しません。

加盟店の数は、開ける数と残る年数で決まる

本部の加盟店は、毎年開き、毎年閉じます。開業1年目の終わりに閉じる店と、2年目以降に少しずつ閉じる店があり、この試算はその割合を置きました(どれも推定です)。

年に開ける数と閉じる割合が変わらなければ、加盟店の数はある高さで止まります。そこでは閉じる店の数と開ける店の数が釣り合う。その高さは、年の新規加盟 ×(1 + 2年目に進む割合 ÷ 2年目以降に年に閉じる割合)で出ます。

弱気標準強気
年に開ける加盟店6店12店16店
開業1年目に閉じる割合35%20%10%
2年目以降に年に閉じる割合25%15%10%
5年目の加盟店の数14店36店54店
年に閉じる店4.1店6.0店5.4店
加盟店の数が止まる高さ21.6店76.0店160.0店
1店が本部に残す額(本部の固定費を引く前)7,412,173円12,374,542円21,957,519円
加盟開発の費用1件との比8.24倍20.62倍48.79倍

1年目に閉じる店は、この試算では、加盟店の側で1日の買取件数が損益の線に届かなかった店として置いています。加盟する側から見た試算では、営業利益がゼロになるのが1日6.14件、12か月で6件を超えなければ撤退と置きました。本部の加盟店の数の天井は、加盟店の損益の線の上に乗っています。

1店を獲得する費用(標準ケースで600,000円)は、どのケースでも1店が本部に残す額で回収できる計算です。足りなくなるのは件数のほうです。

立ち上げの谷は、4年ある

直営店を持たない本部は、加盟店ゼロから始まります。開業の時期を1年の中でならし、閉じる店を月ごとに引いて追うと、こうなります(初期投資15,155,400円は別)。

弱気標準強気
年に開ける加盟店(1年目・2年目・3年目以降)3・5・6店5・9・12店6・12・16店
1年目の終わりの加盟店の数3.0店5.0店6.0店
5年目の終わりの加盟店の数14.3店35.6店54.2店
月の営業利益がプラスに定着する月120か月で届かない42か月目24か月目
現金の累計がいちばん深くなる月と額120か月目 ▲80,850,847円29か月目 ▲18,684,375円12か月目 ▲9,815,170円
現金の累計が初期投資の額まで戻る月届かない71か月目43か月目

標準ケースで回収10か月と出るのは、開業5年目の月の現金の出入りで初期投資を割ったからです。そこへ着くまでに、現金は29か月目にいちばん深く沈みます。運転資金の19,000,000円は、その谷を丸めた額です。

屋号は1つでも、許可は店の数だけ要る

古物商の許可は、屋号ではなく名義に付きます。加盟店はそれぞれ自分の名義で許可を受け、本部の許可で加盟店に営業させることはできません(古物営業法第九条)。違反は三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。

そして本部も古物商になります。古物営業には「委託を受けて売買…する営業」が含まれるので(同法第二条第二項第一号)、加盟店から品物を預かって市場へ出す本部は、許可を受けなければなりません。集約拠点は営業所で、管理者を1人置き(第十三条)、受け取るたびと引き渡すたびに帳簿を書く(第十六条)。時計・宝飾品類と美術品類は、引き渡すときにも記載が要ります(施行規則第十八条)。

本部が自分で業者間の市場を開くなら、話はもう一段変わります。古物市場を経営する営業は古物市場主の許可の対象で(第二条第二項第二号・第三条)、市場では古物商どうしでなければ売買できません(第十四条第三項)。

広告の側にも線があります。消費者庁は、査定して金銭と引き換える買取を「自己の供給する役務の取引」に含めています。そして不当な表示の内容の決定に関与した事業者を規制の対象とし、決定を他の者にゆだねた場合も含むとしています。本部が作った屋号の広告を使う加盟店は、規制の対象になりえます。本部自身が対象になるかは、確認できていません。

結論

先に、この試算が何の上に乗っているかを2つ置いておきます。

ひとつは加盟店1店の数字です。加盟店1店の売上、粗利、本部への支払いは、同じ図鑑で加盟する側から見た試算の推定をそのまま使いました。駅前の約6坪の店で、2年目以降の店が本部に払うのは月353,708円。この額に出典はありません。

もうひとつは、加盟店の入れ替わりです。年に12店が加盟し、開業1年目に2割が閉じ、2年目以降は年に15%ずつ閉じる、と置きました。これにも出典はありません。5年目の姿として、加盟店は36店になります。

この本部の損益を決めるのは、加盟店が赤字かどうかではなく、年に何店開けて何年残るかです。

月額と歩合は、赤字の加盟店からも入ります。だから今月の損益は、店が閉じてもほとんど揺れない。揺れるのは加盟店の数の天井で、標準ケースでは76.0店です。そして本部の費用は、人を足す段でのぼります。店1店が本部に残すのは191,708円、正社員1人は425,000円で、店を増やした月に利益が消えることがあります。

加盟店の数で引いた線加盟店の数標準ケース(36店)との比
営業利益がゼロを上回り続ける26店0.72倍
所要資金を5年で回収する31店0.86倍
標準ケース36店
所要資金を2年で回収する42店1.17倍
加盟店の数が止まる高さ76.0店2.11倍

標準ケースの本部の営業利益は月1,462,872円、経営者時給は6,095円です。年間の営業利益17,554,464円を所要資金34,155,400円で割ると年51.4%。3,416万円ほどを置いて、戻ってくるのが年1,755万円ほど、という大きさです。ただしこれは開業5年目の月の数字で、そこへ着くまでに現金は29か月目にいちばん深く沈みます。

で、この商売はどういうものか

年に12店の加盟を1件あたり2,062,872円より安く集め、そのうち8割を2年目へ残せることを、手元の既存店の実績で示せる人だけが始めてください。この試算の標準ケースは開業5年目・加盟店36店の月で、本部の営業利益は1,462,872円、経営者時給は6,095円です。ただしそこへ着くまでに、現金は29か月目に18,684,375円沈み、初期投資の額まで戻るのは71か月目です。回収10か月という数字は、5年目の月の現金の出入りで割ったものです。加盟が年6店で、1年目に35%が閉じる道筋では、120か月たっても赤字の累計が深くなり続けます。本部の今月の損益は加盟店が閉じてもほとんど揺れず、揺れるのは加盟店の数の天井のほうです。所要資金34,155,400円を5年寝かせられて、加盟店の1日の件数を加盟前に根拠つきで示せる人に限られます。

標準ケースの経営者時給は6,095円。始めるのに要るのは34,155,400円。投じた額が戻るのは10か月の見込みです。

この判定は、東京都多摩地域の事務所兼集約拠点で、屋号1つ・直営店なしの店頭買取専門店のフランチャイズ本部を株式会社で営み、一都三県の約6坪の店頭買取の加盟店から加盟金・研修費・月額の固定費・粗利の10%の歩合・広告の分担金を受け取り、加盟店から売却の委託を受けて業者間の市場へ出す(手数料は上乗せしない)形についてのものです。直営店を持つ形、本部が加盟店から品物を買い取って売る形、本部が自分で古物市場を開く形、出張買取や宅配買取の加盟店を集める形、ロイヤルティを売上高や件数や営業利益で取る形では、費用と損益の性格とかかる法律が変わります。この試算はそれらの形を見ていません。

結論の要約
結論の要約

ここが面白い

12か月で閉じた1店からも、本部には209万円が残る

開業から12か月で閉じた加盟店を1つ考えます。加盟した人の側では、撤退でほとんど戻らない3,829,000円と、1年間の現金の出入りのマイナス3,373,128円で、合わせて7,202,128円が消える計算です。同じ1店から本部に残るのは、加盟金と研修費1,800,000円から加盟開発の費用600,000円と開業支援の実費200,000円を引いた1,000,000円と、12か月分の月額と歩合から運用費と巡回の人件費の持ち分を引いた1,091,868円。合わせて2,091,868円です。本部の月の損益には、閉店という行がありません。

本部の収入の物差しが、店の数と、加盟店の粗利だからです。月額60,000円は客が来なくても入り、歩合は赤字の店の粗利からも取れる。開業1年目の店は月299,094円の赤字でも、広告の分担金を除いて月143,406円を本部に払っています。しかも加盟金と研修費は、開発と開業支援にかかる額を上回る。店が入れ替わるたびに、1,000,000円が先に入る設計です。

ただし、それが見えるのは今月の損益の上だけです。閉じずに2年目へ進んだ店が本部に残す額は、本部の固定費を引く前で12,374,542円。閉じた店の5.92倍あります。本部の加盟店数の天井は、年に開ける12店に「1+2年目へ進む割合0.8÷年の閉店率0.15」を掛けた76店で、1年目の閉店率が35%なら64店に下がる。閉店が削るのは今月の利益ではなく、天井のほうです。

加盟店が1ポイント高く買うと、加盟店は90,188円、本部は8,946円を失う

全品目の粗利率をそろって1ポイント下げたとき、2年目以降の加盟店の営業利益は月90,188円減ります。同じ店から本部に入る歩合は8,946円しか減らない。10.08倍の差です。高く買って件数を取る手の重さは、本部と加盟店で違います。

36店から預かった保証金1,800万円は、運転資金とほぼ同じ額で、本部の金ではない

標準ケースで本部が預かる保証金は36店 × 500,000円で18,000,000円。立ち上げの赤字に置いた運転資金19,000,000円とほぼ同じ額が手元にあります。返還の条件次第で返す金で、年6.0店が閉じれば、その年に3,000,000円を返すことになる。

数字で見る

初期費用と、始めるのに要る額

項目金額
査定と帳簿のシステム・本部サイトと店舗検索の開発6,000,000円
事務所兼集約拠点の取得(保証金5か月・礼金1か月・仲介1か月)2,450,000円
集約拠点の内装・金庫・防犯カメラ・警備の設置・棚2,000,000円
フランチャイズ契約書・加盟前に渡す書面・運営マニュアル1,500,000円
加盟募集の立ち上げ1,000,000円
研修の教材と査定の基準書800,000円
パソコン・電話・什器800,000円
本部の検品に使うはかりと試験の道具500,000円
商標登録(2区分)86,400円
古物商許可の申請手数料19,000円
初期投資の合計15,155,400円
運転資金(別枠)19,000,000円
所要資金34,155,400円

公式の額として確認できたのは、商標登録の86,400円(特許庁)と許可の申請手数料19,000円(警視庁)だけで、残りは推定です。撤退でほとんど戻らないのは12,019,000円、初期投資の79.3%。運転資金は、標準ケースの道筋で現金の累計がいちばん深くなる29か月目の▲18,684,375円を丸めた額です。加盟店から預かる保証金は返す金なので、どこにも数えていません。

初期費用の内訳
初期費用の内訳

加盟する人がどこから来るか

本部の客は、窓口に来る売り手ではなく、加盟する人です。金で買える経路は、加盟店募集のポータルサイト、展示会、説明会、検索広告の4本。屋号の広告からの問い合わせ、いまの加盟者の2店目、紹介は、金では買えません。1件あたりの加盟開発の費用は、無償の経路から来た契約も含めた平均で置きました。

弱気標準強気
年の新規加盟6件12件16件
1件あたりの加盟開発の費用900,000円600,000円450,000円
月の加盟開発の費用450,000円600,000円600,000円
1店が本部に残す額(本部の固定費を引く前)7,412,173円12,374,542円21,957,519円
加盟開発の費用との比8.24倍20.62倍48.79倍
年に閉じる店4.1店6.0店5.4店

どのケースでも、1件の獲得は回収に届く計算です。足りなくなるのは件数のほうで、標準ケースで年12件の新規加盟のうち6.0件は、閉じた店の穴を埋めるのに使われます。

3ケース

弱気標準強気
本部の開業からの年数5年目5年目5年目
加盟店(1年目・2年目以降)14店(6・8)36店(12・24)54店(16・38)
月額の固定費840,000円2,160,000円3,240,000円
歩合1,650,103円4,449,872円7,824,982円
広告の分担金2,100,000円5,400,000円8,100,000円
加盟金と研修費900,000円1,800,000円2,400,000円
売上高5,490,103円13,809,872円21,564,982円
変動費(開業支援と運用費)268,000円632,000円914,667円
固定費3,795,000円5,715,000円7,535,000円
屋号の広告と加盟開発2,550,000円6,000,000円8,700,000円
月間営業利益▲1,122,897円1,462,872円4,415,315円
経営者作業時間260時間240時間240時間
経営者時給▲4,319円6,095円18,397円
月間営業キャッシュフロー▲967,897円1,617,872円4,570,315円
投資回収月数10か月4か月

加盟金と研修費は、年の新規加盟を12で割って月にならしました。広告の分担金は収入と費用の両方に同じ額が入っています。強気ケースの2年目以降の店は、加盟店側の標準ケースと強気ケースの半々で置いています。

3ケースの試算
3ケースの試算

毎月出ていくコスト(標準ケース)

固定費月額
正社員10名(1名425,000円)4,250,000円
事務所兼集約拠点の家賃450,000円
査定と帳簿のシステムの保守300,000円
巡回の担当の交通(3名)180,000円
減価償却155,000円
顧問(弁護士・税理士・社会保険労務士)150,000円
光熱・通信・消耗品120,000円
保険80,000円
集約拠点の警備30,000円
合計5,715,000円

人件費は固定費の74.4%です。正社員1名425,000円は、賃金構造基本統計調査(令和7年)の卸売業,小売業の賃金312,700円(6月分の所定内給与額)に賞与2か月分を推定で足し、社会保険と労働保険の事業主負担16.51%を掛けて丸めました。人員は巡回の担当3・査定の相談窓口2・集約拠点2・開発と研修2・管理1です。

毎月の費用の内訳
毎月の費用の内訳

どこまで増やせば黒字か

線(年12店開業のまま)月商換算
最初に営業利益がゼロを上回る19店7,796,830円
営業利益がゼロを上回り続ける26店10,272,788円
所要資金を60か月で回収31店12,041,330円
所要資金を24か月で回収42店15,932,123円

36店のままなら、1件あたりの加盟開発の費用が2,062,872円まで、歩合の率が粗利の6.71%までは赤字になりません。19店で一度ゼロを上回っても、20店で2名を足すと赤字に戻ります。

どこまで行けば黒字か
どこまで行けば黒字か

回収までの月数

回収10か月は、初期投資15,155,400円を開業5年目の月の営業キャッシュフロー1,617,872円で割った数字です。加盟店ゼロから月ごとに追うと、標準ケースで月の営業利益がプラスに定着するのは42か月目、初期投資の額まで現金が戻るのは71か月目。強気ケースでは43か月目、弱気ケースは届きません。

投資の回収
投資の回収

何が一番効くか

変数動かす幅営業利益への影響
出品の代行で上乗せ0 → ブランド品と骨董等の売上の1ポイント+1,351,760円
分担金を超えて本部が広告を出す0 → 1,000,000円▲1,000,000円
歩合の率粗利の10% → 8%▲889,974円
2年目以降の加盟店24店 → 20店▲766,833円
1件あたりの加盟開発の費用600,000円 → 1,200,000円▲600,000円
加盟店を増やす36店 → 40店▲568,166円
巡回の担当の受け持ち12店に1名 → 10店に1名▲485,000円
正社員の人件費+10%▲425,000円
加盟店の粗利率全品目そろって−1ポイント▲282,903円
年の新規加盟12件 → 9件▲250,000円
開業支援の実費1件200,000円 → 400,000円▲200,000円
1年目に閉じる割合20% → 35%0円(天井76.0店 → 64.0店)
2年目以降に年に閉じる割合15% → 10%0円(天井76.0店 → 108.0店)

上に並ぶのは、売り先の設計、広告、歩合、店と人の数で、どれも本部が決める行です。加盟店にとってはいちばん効く粗利率が、本部の側では下から数えたほうが早い。閉じる割合は今月の営業利益をまったく動かさず、天井だけを動かします。店を4店増やしても、人を足す段に当たれば568,166円減ります。

何が一番効くか
何が一番効くか

こういう人なら向いている/やめたほうがいい

先に、満たさないと土俵に立てないほうを置きます。人柄の話ではありません。

要件数字
所要資金34,155,400円を置ける初期投資15,155,400円と運転資金19,000,000円。初期投資の79.3%は撤退でほとんど戻らない。標準ケースの道筋でも月の営業利益がプラスに定着するのは42か月目。加盟店から預かる保証金は返す金で、数えられない
本部として古物商の許可を受け、集約拠点に管理者を置ける加盟店から売却を任されて品物を預かるので、本部も古物商にあたる。手数料19,000円、標準処理期間40日(行政庁の休日を含まない)。許可を受けないで営めば三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金
加盟前に渡す書面と、似た立地の既存店の数字を用意できる予想の売上を示すなら、類似した環境にある既存店舗の実績等に基づく根拠が要る(公正取引委員会の考え方)。直営店を持たないこの形では、最初の加盟店が開くまで示せる実績がない

3つとも、資金と許可と書面で決まります。1つでも欠けるなら見送り。満たしていても、加盟店が集まって残ることは意味しません。

向いている人なぜ
加盟店の赤字を、自分の損として数えられる開業1年目の店は月299,094円の赤字でも、分担金を除いて月143,406円を本部に払う。12か月で閉じた店からも本部には2,091,868円が残る。一方で2年目に進んだ店が残す額は12,374,542円で、閉じた店の5.92倍。1年目に閉じる割合が20%から35%になると、天井は76.0店から64.0店に下がる
加盟を断る相手を、数字で決められる契約するたびに加盟金と研修費から1,000,000円が先に入る。それでも加盟店側の試算では、1日6.14件を下回る店は営業利益がマイナスで、12か月で6件を超えなければ撤退と置いている。越えられない店を入れるほど、今月は増えて天井が下がる
人を足す月を、店の数で先に決めておける2年目以降の店1店が本部に残すのは191,708円、正社員1名は425,000円で、1名分を埋めるのに2.22店が要る。20店で2名を足すと123,830円の営業利益が▲534,462円になり、40店でも1,552,998円が894,706円に下がる
5年待てる標準ケースの道筋で、月の営業利益がプラスに定着するのは42か月目、初期投資の額まで現金が戻るのは71か月目。その前の29か月目に、現金の累計は▲18,684,375円まで下がる
既存店の数字を、根拠と一緒に出せる重要な事項を十分に開示せず、又は誇大に開示して誤認させれば、ぎまん的顧客誘引に該当する(公正取引委員会の考え方)。似た立地の店が1日に何件買い取っているかを持っているのは本部の側で、加盟する人はその数字で決める
やめたほうがいい人なぜ
加盟金で回る商売だと思っている加盟金と研修費は標準ケースの売上高の13.0%。年の新規加盟が12件から9件に減っても今月の営業利益は250,000円しか動かないが、2年目以降の店が4店減ると766,833円動く
広告の分担金が集まれば、広告は足りると思っている分担金は売上高の39.1%だが、同じ額を屋号の広告に出すので本部の利益にならない。14店の弱気ケースでは屋号の広告に使えるのは月2,100,000円。分担金を超えて1,000,000円を足せば、営業利益から1,000,000円が消える
売り先と値段を本部で握れば、利益が出ると思っている出品の代行で1ポイント上乗せすると本部に月1,351,760円が入るが、2年目以降の加盟店は1店あたり42,604円を失う。公正取引委員会の考え方は、正当な理由なく本部の指定する事業者とのみ取引させることを優越的地位の濫用の例に挙げている(売り先への当てはめは要確認)
加盟店の窓口で起きたことは、加盟店の問題だと思っている本部が作った屋号の広告を加盟店が使えば、加盟店は表示の決定をゆだねた事業者として景品表示法の規制の対象になりうる。本部が預かった品物の帳簿は本部の義務で、記載の違反は六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金

向いている側は5つのうち4つ以上。ただし1つ目の「加盟店の赤字を、自分の損として数えられる」は必須です。やめたほうがいい側は、1つでも当てはまるなら見送り。

どこに活路があるか

この試算の中で動かす

2名が重なる段をずらす。 この試算は、40店で査定の相談窓口と管理を同じ月に1名ずつ足しています。管理を45店に回せば、40店の月の営業利益は894,706円に425,000円を足した1,319,706円になる計算です。20店でも査定の相談窓口と集約拠点が重なっていて、集約拠点を後ろへ回せば、20店の月は▲534,462円ではなく▲109,462円。ただ、管理や集約拠点の仕事がその店数で本当に1人分に届くのかは、試算していません。

加盟開発の1件あたりの費用を下げる。 600,000円を400,000円にすると、(600,000円 − 400,000円)× 年12件 ÷ 12で月200,000円。営業利益は1,662,872円になる計算です。赤字になる線は1件2,062,872円で、いまの600,000円はその29.1%にあたります。

この試算の外に出る

歩合を、加盟店の営業利益に連動させる。 2年目以降の店から入る額(月額と歩合の203,708円)を変えないには、加盟店が本部に払う前の利益398,725円の51.09%を取ることになります。この形だと、開業1年目の店(払う前の利益が▲155,688円)からは何も入らず、本部は1年目の店1店あたり12か月で1,720,871円を失う。取り返すには、2年目に進む割合が14.22ポイント上がること、つまり1年目に閉じる割合が20%から5.78%まで下がることが要ります。加盟店の側では1年目の現金の出入りが月▲281,094円から▲137,688円になり、立ち上げの赤字に置いた1,700,000円が6.0か月ではなく12.35か月もつ。利益に連動させたときに閉じる割合がどれだけ下がるかは、確認できていません。

いまの加盟者の2店目を、新規加盟の主な経路にする。 2店目には加盟開発の費用600,000円がかかりません。ただし加盟者本人は1店目の窓口に立っているので、2店目には店長を雇うことになる。加盟店側の試算で、経営者の240時間を東京都の最低賃金1,280円で置き換えられるだけの利益が出るのは1日9.07件からでした。2店目を持てるのは、1店目がこの件数を超えていて、2店目も届く加盟者に限られます。その割合は分かっていません。

直営店を1店持ち、既存店の実績を自分の数字で示す。 直営店には月額も歩合もかからないので、加盟店が本部に払う前の利益398,725円が入ります。ただし店長に正社員425,000円を置くと、月▲26,275円。1日の件数が1件増えるごとに123,089円増えるので、1日8.21件で損益ゼロになる計算です。直営店の数字は、予想の売上を示すときの類似店舗の実績の元にもなります。実績を示したときに加盟開発の成約率がどれだけ動くかは、要一次情報です。

本部が自分で業者間の市場を開く。 加盟店がいま外の市場に払っている手数料(金1%・ブランド品と骨董等5%)が全部本部の市場に来たとすると、36店で月8,236,077円。成り立つのは、会場か競りのシステム、競りを回す人、買い手の古物商を集める費用がこの額を下回り、しかも本部の市場で付く値が外より低くならないときです。値が1ポイント下がれば、2年目以降の加盟店1店の営業利益は90,188円減る。古物市場を経営するには古物市場主の許可が要り、市場では古物商どうしでなければ売買できません。加盟店の売り先を本部の市場に限るなら、取引先の制限の線に近づきます。当てはめは要確認です。

外に出ても取らない手

加盟金を上げて、入れ替わりで稼ぐ。 加盟金と研修費はいまでも加盟開発と開業支援を1,000,000円上回り、店が入れ替わるたびに先に入ります。取らないのは、閉じた店が残すのが2,091,868円なのに対して残った店は12,374,542円を残し、入れ替わりが増えるほど天井が下がるためです。加盟に際して徴収する金銭の性質・金額・返還の条件は、公正取引委員会が開示を望ましいとする事項にも入っています。

売り先を本部の指定に限り、出品の代行で手数料を上乗せする。 1ポイントで本部に月1,351,760円。数字の上ではいちばん大きい手です。取らないのは、2年目以降の加盟店1店の営業利益が42,604円減り(加盟店側の試算で残るのは195,017円)、正当な理由がないのに本部又は本部の指定する事業者とのみ取引させることが優越的地位の濫用の例に挙げられているためです。

楽観的な売上の見込みを見せて、加盟開発の費用を下げる。 予想売上げを示すなら類似した環境にある既存店舗の実績等の根拠が要り、実際には達成できない額を示せばぎまん的顧客誘引の判断要素になります。加盟店側の試算では、1日6.14件を下回る店は営業利益がマイナスです。

近くに加盟店を増やして、広告の分担金を増やす。 1店増えれば分担金150,000円が入りますが、同じ額を広告に出すので本部の利益にはならず、近くの店どうしで同じ客を分けることになります。近くに出店できるかの条項と計画も、開示が望ましい事項に入っています。

歩合を粗利ではなく売上高で取る。 加盟店側の試算で、100円で売れた品から加盟者に残るのは2.18円です。売上高の1%は2年目以降の店で89,461円、加盟店の営業利益195,017円の45.9%にあたる。薄い率の上に取り分を重ねることになり、閉じる店が増える方向に働きます。

この商売をどう見るか

これは窓口を回す商売ではありません。加盟店を開かせて、残らせる商売です。査定し、身分を確かめ、現金を渡すのは加盟店で、本部は屋号と広告と基準と売り先を渡し、店の数と粗利に応じて受け取る。だから本部の今月の損益は、店が赤字でも閉じても、ほとんど揺れません。揺れるのは、来年と再来年の店の数のほうです。

立てるべき問いは「何店集めるか」ではなく、「年に何店開けて、その店が何年残るか」になります。加盟店の数の天井は、年の新規加盟に(1+2年目に進む割合÷年に閉じる割合)を掛けた数で、標準ケースでは76.0店。そして店が残るかどうかは、加盟店の側で1日に何件買い取れるかで決まります。加盟する側から見た試算では、営業利益がゼロになるのが1日6.14件でした。本部の天井は、加盟店の損益の線の上に乗っています。

もう1つの問いは、人を足す段です。本部の固定費は店の数に比例せず、巡回の担当、査定の相談窓口、集約拠点、開発、管理と、段をのぼるように増える。19店で123,830円あった営業利益が、20店で▲534,462円になります。店を増やすことと利益を増やすことが、同じ月に一致しない。加盟金で見かけの売上を作ることより、段を越えるまでの資金と、段を越えた先で残る店を持っているかが分かれ目になります。

この商売の天井は、年に開ける加盟店の数とその店が残る年数の掛け算で決まり、残る年数は加盟店が1日に何件買い取れるかで決まる。

採点の8軸
採点の8軸

始めるなら、何から

始めると決めた人が最初に何をするかであって、始めることを勧めているわけではありません。

  1. 手続き。 この試算は株式会社で始める形を置きました。会社の設立にかかる費用と期間は確認していません。屋号は商標として特許庁に出願し、登録します。出願料は3,400円に1区分につき8,600円を加えた額、登録料は1区分につき32,900円(令和8年4月1日現在)で、2区分なら86,400円。審査の期間は確認していません。本部としての古物商の許可は、主たる営業所(集約拠点)の所在地を管轄する警察署に申請します(警視庁は防犯係)。手数料は19,000円、標準処理期間は40日で、行政庁の休日は含みません。集約拠点に管理者を1人置き、受け取りと引き渡しのたびに書く帳簿の手順を決めておきます。加盟店には、それぞれ自分の名義で許可を受けてもらいます。加盟前に渡す書面は、中小小売商業振興法の義務がこの形にかかるかが決まらなかったので、同法施行規則が挙げる項目(店舗の数の推移、類似店舗の3年分の収支、訴えの件数、定期的に徴収する金銭、売上金の送金と相殺、契約違反のときの金銭など)と、公正取引委員会の考え方が開示を望ましいとする8項目に沿って作り、当てはめを所管の中小企業庁に確認してください。予想の売上を示すなら、類似した環境にある既存店舗の実績等の根拠と算定方法を一緒に示します。正社員を雇う前に、社会保険と労働保険の加入の手続きを確かめます。
  1. 場所と道具。 事務所兼集約拠点を借ります。預かる品物を置くので、金庫、防犯カメラ、警備、棚、検品に使うはかりと試験の道具が要ります。取引に使うはかりの検定の扱いは、所在地を管轄する計量の担当部署に確認してください(この試算では確認していません)。査定と帳簿のシステム、本部サイトと店舗検索も用意します。この試算は開発に6,000,000円を置きましたが、実額ではありません。預かり中の紛失と盗難に備える保険の範囲は、保険会社に確認します。
  1. 仕入れ。 本部にとっての仕入れは、加盟する人と、買い取った品の売り先の2つです。売り先は、地金を買い取る事業者、業者向けのオークション、骨董や切手の専門の市場で、それぞれ出品の条件と手数料と入金までの日数を確かめて契約します。古物市場では古物商どうしでなければ売買できないので、本部の許可が下りてからになります。加盟する人については、ポータルサイト、展示会、説明会、検索広告のどれから始めるかを決め、1件あたりの費用を月ごとに数えます。
  1. 売る場所と受注の窓口。 加盟募集の窓口(募集サイト・説明会・展示会)を用意します。募集の資料には、加盟金・研修費・保証金の性質と返還の条件、ロイヤルティの算定方法、中途解約の条件と違約金、近くへの出店の条項を書きます。屋号の広告は、加盟店が表示規制の対象になりうることを前提に、消費者庁の「買取サービスに関する実態調査報告書」が示した表示の類型に照らして作り、表示を管理する体制(景品表示法第二十二条第一項)を本部と加盟店の両方に置きます。
  1. 最初の1件までの順番。 順番を間違えると違法になる箇所が2つあります。1つは、本部の古物商の許可が下りる前に加盟店から売却を任されて品物を預かれば、無許可営業で三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金。もう1つは、加盟店が自分の許可を受ける前に本部の許可で買い取らせれば名義貸しで、同じく三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。会社を作る、商標を出願する、契約書と加盟前の書面を作る、集約拠点を借りる、本部の許可を申請する(40日、行政庁の休日を含まない)、売り先と契約する、加盟募集を始める、1件目の加盟契約、加盟者が自分の名義で許可を受ける(同じく40日)、研修、1店目の開業。この順です。お金は所要資金34,155,400円(初期投資15,155,400円と運転資金19,000,000円)で、初期投資の79.3%は撤退でほとんど戻りません。

この試算が外れるとしたら

  • 加盟店1店の数字(売上高・粗利・本部への支払い・営業利益)は、同じ図鑑で加盟する側から見た試算の推定をそのまま使っている。そちらの粗利率・件数・本部に払う費用に出典がないので、本部の歩合の額にも出典がない。加盟店の粗利率が全品目で1ポイント低ければ、36店で本部の営業利益は282,903円減る
  • 加盟する側の試算は東京都多摩地域の駅前6坪の店を置いたもので、一都三県の全店にその数字を当てた。立地の違いは入っていない
  • 開業1年目の店を加盟する側の弱気ケース、2年目以降の店を標準ケース(強気は標準と強気の半々)に当てた。2年目の店を開業3年目の姿で置いているので、本部の歩合は高く出る方向に外れている
  • 1年目に閉じる割合(20%)と2年目以降に年に閉じる割合(15%)に出典がない。天井と1店が本部に残す額はここから出ている。1年目が35%なら天井は64.0店、2年目以降が10%なら108.0店
  • 年の新規加盟(12件)と1件あたりの加盟開発の費用(600,000円)に出典がない。1件2,062,872円を超えると36店のまま赤字になる
  • 人員の段(巡回の担当は12店に1名、査定の相談窓口は20店ごとに1名、集約拠点・開発と研修・管理は20店・30店・40店で1名ずつ)は推定である。20店で▲534,462円、36店から40店で568,166円減るといった上下は、この置き方の産物で、段の位置が違えば分岐の店数も動く
  • 正社員の人件費425,000円は、卸売業,小売業の賃金312,700円(6月分の所定内給与額の平均)に賞与2か月分を推定で足して事業主負担を掛けた。残業代を含まず、職種別でもないので、巡回や査定に慣れた人の賃金なら高い方向に外れうる。10%高ければ月425,000円減る
  • 介護保険料は40歳から64歳までの被保険者にかかるが、全員分を入れた。年齢の構成によっては人件費が少し低く出る
  • 広告の分担金は全額を屋号の広告に使う前提で置いた。本部が分担金の一部を他の費用に回せる契約か、分担金を超えて広告を出すかで、営業利益は上下する
  • 月ごとの道筋は、開業の時期を1年の中でならし、閉店を1年目の終わりと2年目以降の月ごとの割合で置いた。立ち上げ期に屋号が知られていない分は、1年目の店を弱気ケースに当てた以上には入れていない
  • 運転資金19,000,000円は標準ケースの道筋のいちばん深い谷を丸めた額で、弱気の道筋では足りない
  • 標準ケースの回収10か月と年利回り51.4%は開業5年目の月の数字で、そこまでの谷を含まない
  • 加盟金・研修費・保証金・月額・歩合・分担金の額は加盟する側の試算で置いた推定で、どの本部の開示額も見ていない
  • 保証金の返還の条件、加盟金の返還(許可が下りなかったとき・開業前の解約)、加盟店との訴訟、集約拠点での紛失と盗難を、金額にしていない
  • 本部の法人税・消費税の納付・役員報酬・借入の利息を試算の外に置いている。標準ケースの営業利益1,462,872円は、経営者本人の報酬を含めて、それらを引く前の数字である
  • 日本フランチャイズチェーン協会の統計は、協会が把握したチェーンの集計で推計値を含み、フランチャイズの普及を目的とする立場の団体の数字である。チェーン数はブランドの数で、企業の数ではない
  • この形の本部が中小小売商業振興法の特定連鎖化事業にあたるか、売り先の指定と買取価格の決定への独占禁止法の当てはめ、本部が景品表示法の表示規制の対象になるか、犯罪収益移転防止法の範囲、古物競りあっせん業の政令の方法は確認していない
  • 出典は法令・官公庁・公的な料率と、業界団体の集計1件に寄せた。フランチャイズの募集サイト、説明会資料、本部の決算資料は、利害関係があり特定の会社を示すおそれもあるので全部外した。その結果、閉店率・新規加盟数・加盟開発の費用という、天井を決める数字に比べる相手がいない

前提と出典

版のことわり。 机上版です。現地には行っていません。当事者にも聞いていません。法令はe-Gov法令検索の本文を取得して、条番号・ただし書・括弧書き・罰則まで読みました。加盟店1店の数字は、同じ図鑑で加盟する側から見た試算の推定を引き継いでいます。新規加盟数、閉店率、加盟開発の費用、本部の人員の段には、中立の出典がありません。特定の本部や店の数字は使っていません。

選ばなかった形。 直営店を持つ形、本部が加盟店から品物を買い取って自分で売る形、本部が自分で古物市場を開く形、出張買取・宅配買取の加盟店を集める形、屋号を複数持つ形、個人で本部を始める形、全国に広げる形、地域ごとに本部の役割を別の会社に任せる形、加盟金を取らない形、ロイヤルティを売上高や件数で取る形。直営店を外したのは、1店の損益が本部の損益に丸ごと入り、加盟店1店の数字と本部の数字が混ざるためです。本部が品物を買い取る形を外したのは、金の相場の上下と売れ残りを本部が負い、損益の性格が変わるため。本部が古物市場を開く形は、古物市場主の許可が要り、市場の手数料が本部の収入に入って構造が変わるので外しました。出張と宅配の加盟店は、特定商取引法の訪問購入や非対面の確認方法が加わり、加盟店1店の形が変わるので外しました。

推定した箇所。 加盟店1店の数字、開業年数と店の成績の当てはめ、年の新規加盟と1件あたりの加盟開発の費用、閉店の割合、本部の人員の段、正社員の人件費、開業支援の実費と1店あたりの運用費、家賃とその他の固定費、初期投資、運転資金、広告の分担金の使い方、経営者作業時間、保証金と事故。置いた値と前提と弱点は、それぞれの箇所に書いてあります。

まだ分からないこと。 新規加盟数・閉店率・加盟開発の費用の中立な公開値。この形の本部が中小小売商業振興法の特定連鎖化事業にあたるか。加盟店の売り先を本部指定に限ること、買取価格を本部が決めることへの独占禁止法の当てはめ。本部が景品表示法の表示規制の対象になるか。本部が委託を受けて貴金属等を売る形の犯罪収益移転防止法上の扱い。古物競りあっせん業の政令で定める競りの方法。会社設立の費用と期間、商標の審査期間。取引に使うはかりの検定の扱い。

出典。 A級20件、B級1件。C級・D級は使っていません。利害関係ありは1件(日本フランチャイズチェーン協会)で、業界の規模の参考にだけ使い、収支の数字には使っていません。フランチャイズの募集サイト、説明会資料、本部の決算資料は、利害関係があり特定の会社を示すおそれもあるので、数値根拠から外しました。

等級出典
Ae-Gov法令検索「古物営業法」
Ae-Gov法令検索「古物営業法施行規則」
A警視庁「古物商許可申請」
A警視庁「審査基準(古物営業法第3条・古物商の許可)」
Ae-Gov法令検索「中小小売商業振興法」
Ae-Gov法令検索「中小小売商業振興法施行規則」
A中小企業庁「特定連鎖化事業(フランチャイズ)について」
A公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」
A公正取引委員会「不公正な取引方法」(昭和57年告示第15号)
Ae-Gov法令検索「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」
Ae-Gov法令検索「不当景品類及び不当表示防止法」
A消費者庁「表示に関するQ&A」
A消費者庁「景品類等の指定の告示の運用基準について」
A消費者庁「買取サービスに関する実態調査報告書」(令和7年4月30日)
B日本フランチャイズチェーン協会「2024年度 JFAフランチャイズチェーン統計調査 報告」
A厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
A協会けんぽ東京支部「令和8年3月分からの保険料率」
A日本年金機構「保険料額表」
A厚生労働省「令和8年度 雇用保険料率のご案内」
A厚生労働省「令和8年度の労災保険率等について」
A特許庁「産業財産権関係料金一覧」(令和8年4月1日現在)

更新履歴。 2026-09-15 初版。誤りの指摘は歓迎します。

出典の構成
出典の構成

許認可・規約

本部も古物商の許可が要る

「古物営業」には「古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業」が含まれる(古物営業法第二条第二項第一号)。この形の本部は、加盟店から売却の委託を受けて品物を預かり、業者間の市場へ出すので、ここにあたる。この営業を営もうとする者は都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(第三条)。許可を受けないで営んだ者は三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金(第三十一条第一号)。申請先は主たる営業所の所在地を管轄する警察署(警視庁は防犯係、東京都公安委員会の審査基準では生活安全担当課と表記)、手数料19,000円(警視庁)、標準処理期間は40日(行政庁の休日は含まない。東京都公安委員会の審査基準・令和8年6月1日作成)。

集約拠点は営業所

古物商は営業所ごとに管理者一人を選任しなければならない(第十三条第一項)。未成年者は管理者になれない(同条第二項第一号)。管理者に、取り扱う古物が不正品であるかどうかを判断するために必要な知識、技術又は経験を得させるよう努めなければならない(同条第三項)。

帳簿

古物商は、売買若しくは交換のため、又は売買若しくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、品目と数量、特徴、相手方の住所・氏名・職業・年齢、とった確認の措置の区分を帳簿等に記載しなければならない(第十六条)。引き渡したときの記載を要しない古物は、美術品類・時計宝飾品類・自動車・自動二輪車及び原動機付自転車「以外」の古物である(施行規則第十八条第一項)。本部が受け取る時計・宝飾品類と美術品類は、加盟店から受け取るときにも、市場へ出すときにも記載が要る。記載の違反は六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金(第三十三条第二号)。

受け取れる場所の制限は加盟店からの受け取りにはかからない

古物商がその営業所や相手方の住所・居所以外の場所で受け取ってはならないのは「古物商以外の者から」である(第十四条第一項)。加盟店は古物商なので、この制限は本部が加盟店から受け取るときにはかからない読みになる。

名義

古物商は、自己の名義をもつて、他人にその古物営業を営ませてはならない(第九条)。違反は三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金(第三十一条第三号)。屋号は本部のものでも、加盟店はそれぞれ自分の名義で許可を受ける。本部の許可で加盟店に営業させることはできない。

本部が自分で市場を開く場合(この形ではしない)

古物市場(古物商間の古物の売買又は交換のための市場)を経営する営業は古物営業で(第二条第二項第二号)、古物市場主として公安委員会の許可が要る(第三条)。古物市場ごとに管理者を置き(第十三条第一項)、取引の都度、品目・数量・特徴と当事者の住所・氏名を帳簿等に記載する(第十七条)。古物市場においては、古物商間でなければ古物を売買し、交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けてはならない(第十四条第三項)。競りの方法で古物の売買のあっせんを行う営業(政令で定める電子情報処理組織を使用する競りの方法等に限る)は古物競りあっせん業で(第二条第二項第三号)、営業開始の日から二週間以内に公安委員会へ届け出る(第十条の二)。どの競りの方法が政令にあたるかは確認していない。要確認。

加盟前の書面(中小小売商業振興法)

連鎖化事業は「主として中小小売商業者に対し、定型的な約款による契約に基づき継続的に、商品を販売し、又は販売をあつせんし、かつ、経営に関する指導を行う事業」(第四条第五項)、そのうち約款に加盟者に特定の商標・商号その他の表示を使用させる旨と、加盟に際し加盟金・保証金その他の金銭を徴収する旨の定めがあるものが特定連鎖化事業である(第十一条第一項)。特定連鎖化事業を行う者は、加盟しようとする者と契約を締結しようとするときは、あらかじめ書面を交付し、その記載事項について説明しなければならない(同項)。書面の記載事項には、直近の三事業年度の貸借対照表と損益計算書、加盟者の店舗の数の推移、立地条件が類似する加盟者の店舗の直近の三事業年度の収支、直近の五事業年度の訴えの件数、周辺の地域に同一・類似の店舗を営業させる旨の規定、契約終了後の競業の制限、定期的に徴収する金銭、売上金の送金の時期と方法、債権債務の相殺の残額に付す利息、契約違反のときの金銭の額などが含まれる(施行規則第十条)。店舗の数の推移には、各事業年度の末日の店舗の数、新規に営業を開始した店舗の数、解除された契約に係る店舗の数、更新された契約と更新されなかった契約に係る店舗の数を記載する(施行規則第十一条の表の六)。類似店舗の収支には、売上高・売上原価・本部が定期的に徴収する金銭・人件費・販売費及び一般管理費と、立地条件が類似すると判断した根拠を記載する(同表の七)。従わない場合の措置は勧告と公表である(第十二条)。中小企業庁は特定連鎖化事業を6要件で整理し、そのなかに「継続的に商品を販売し、又は販売をあっせんすること」を置いて、「小売業でも飲食店等で商品供給が契約の条件となっていない場合など、6要件に当てはまらない場合は、特定連鎖化事業ではありません」としている。あわせて「特定連鎖化事業の要件に該当しない場合であっても」重要な事項を事前に書面で開示し説明することが重要としている。この形の本部は加盟店に商品を売らず、加盟店から品物を預かって売る。「販売をあつせんし」がこの向きを含むか、業者間の市場にだけ売る加盟店が「小売業に属する事業を主たる事業として営む者」(第二条第二項)にあたるかは、条文と中小企業庁の説明からは決まらなかった。要確認。

独占禁止法

公正取引委員会の「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」(平成14年4月24日、改正 令和3年4月28日)は全ての業種のフランチャイズを対象とし、加盟者の募集にあたって、商品等の供給条件、指導の内容と費用負担、加盟に際して徴収する金銭の性質・金額・返還の有無と条件、ロイヤルティの額・算定方法・徴収の時期と方法、決済の仕組みと融資の利率、損失の補償と経営不振時の支援、契約の期間・更新・解除・中途解約の条件と手続、ドミナント出店の条項と計画の8項目の開示が的確に実施されることが望ましいとしている。予想売上げ又は予想収益を提示する場合には、類似した環境にある既存店舗の実績等根拠ある事実、合理的な算定方法等に基づくことが必要で、その根拠を加盟希望者に示す必要があるとしている。重要な事項について十分な開示を行わず、又は虚偽若しくは誇大な開示を行い、実際よりも著しく優良又は有利であると誤認させて競争者の顧客を不当に誘引する場合には、不公正な取引方法の一般指定の第8項(ぎまん的顧客誘引)に該当するとしている。判断の要素には、ロイヤルティの算定方法の説明と、中途解約の違約金の開示が含まれる。契約締結後については、正当な理由がないのに本部又は本部の指定する事業者とのみ取引させること(取引先の制限)、契約終了後に必要な範囲を超える地域・期間・内容の競業禁止義務を課すことなどが、独占禁止法第二条第九項第五号(優越的地位の濫用)に該当するとしている。例示の取引先の制限は「商品,原材料等の注文先や加盟者の店舗の清掃,内外装工事等の依頼先」について書かれており、加盟店が買い取った品の売り先を本部の指定に限ることへの当てはめは書かれていない。要確認。本部が加盟者に商品を直接供給していない場合でも、加盟者が供給する商品又は役務の価格を不当に拘束する場合は一般指定の第12項(拘束条件付取引)に該当するとしている。加盟店の買取価格を本部が決めることがここにあたるかは確認していない。要確認。不公正な取引方法を用いた場合は排除措置命令(独占禁止法第二十条)。優越的地位の濫用を継続してした場合は、違反行為期間における相手方との売上額の百分の一の課徴金で、百万円未満なら命じられない(第二十条の六)。

景品表示法

消費者庁は、自己が一般消費者から物品等を買い取る取引も、査定する等して金銭と引き換えるという役務を提供していると認められる場合には「自己の供給する役務の取引」に当たるとしている(景品類等の指定の告示の運用基準 3(4)、令和6年4月18日改正)。消費者庁の「表示に関するQ&A」は、不当な表示についてその内容の決定に関与した事業者が規制の対象となり、「決定に関与」には、他の者の表示内容に関する説明に基づきその内容を定めた場合や、他の者にその決定をゆだねた場合も含まれ、故意又は過失があることは要しないとしている。本部が作った屋号の広告を加盟店が使えば、加盟店は表示規制の対象になりうる。本部自身が規制の対象になるかは、本部が買取の役務を供給していると認められるかによるが、フランチャイズ本部への当てはめは確認していない。要確認。事業者は、表示に関する事項を適正に管理するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講じなければならない(第二十二条第一項)。課徴金は課徴金対象期間の売上額の百分の三で、百五十万円未満なら命じられない(第八条第一項)。基準日から遡り十年以内に課徴金納付命令を受けていれば百分の四・五(同条第五項)。消費者庁の「買取サービスに関する実態調査報告書」(令和7年4月30日)では、ヒアリングした買取業者14社のうちフランチャイズ展開をしている事業者は11社、表示や景品に関する社内研修を実施するなど景品表示法を遵守するための体制を整備していると述べた事業者は9社だった。

社会保険と労働保険

正社員の人件費には事業主負担を入れた。健康保険料率9.85%・介護保険料率1.62%(協会けんぽ東京支部、令和8年3月分から)、子ども・子育て支援金率0.23%(令和8年4月分から)、厚生年金保険料率18.300%(日本年金機構)、子ども・子育て拠出金率0.36%(全額事業主。令和8年度)、雇用保険料率の事業主負担8.5/1,000(一般の事業、令和8年度)、労災保険率3/1,000(卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業、令和8年度)。健康保険・介護保険・支援金・厚生年金は労使折半として事業主負担を半分で数えた。

犯罪収益移転防止法

本部が加盟店から委託を受けて貴金属等を売る形が、同法の「貴金属等の売買を業として行う者」の範囲にどう当たるかは確認していない。要確認。

推定で置いた数字の一覧

推定で置いた数字前提
加盟店1店の数字(加盟店側の試算からの引き継ぎ)
  • 置いた前提:加盟店側の試算の弱気・標準・強気ケースの売上高と客に払う額から粗利を計算し直し、本部への支払い353,708円(標準ケース)が一致することを確かめた
  • 弱いところ:加盟店側の粗利率・件数・本部に払う費用に出典がない。加盟店の粗利率が1ポイント低ければ36店で282,903円動く
開業年数と店の成績の当てはめ
  • 置いた前提:加盟店側の試算の3ケースが開業からの年数で置かれていることに合わせた
  • 弱いところ:2年目の店を3年目の姿で置いているので、2年目の店が多いほど本部の歩合は高く出る方向に外れる
年の新規加盟と1件あたりの加盟開発の費用
  • 置いた前提:無償の経路から来た契約も含めた平均として置いた
  • 弱いところ:出典がない。1件2,062,872円を超えると36店のまま赤字。年12件が9件なら天井は57.0店
閉店の割合
  • 置いた前提:1年目の終わりに閉じるのは、加盟店側の試算の撤退条件(12か月で1日6件を超えない)に当たる店として置いた
  • 弱いところ:出典がない。天井と1店が本部に残す額はここから出ている。1年目35%で天井64.0店、2年目以降10%で108.0店
本部の人員の段
  • 置いた前提:巡回の担当は1店を月2回訪ねる前提で置いた。30店で3名をまとめて足す置き方を、2026-09-15に20店・30店・40店で1名ずつに改めた
  • 弱いところ:段の位置で分岐の店数が動く。20店の▲534,462円、36店から40店での568,166円の減少は段の置き方の産物。20店と40店では査定の相談窓口の段と重なり2名を同じ月に足している
正社員の人件費
  • 置いた前提:賃金は賃金構造基本統計調査(令和7年)の卸売業,小売業の男女計の所定内給与額。賞与2か月分は推定
  • 弱いところ:残業代を含まず、職種別でもない。10%高ければ月425,000円減る
開業支援の実費と1店あたりの運用費
  • 置いた前提:研修と立ち会いの人件費は固定費に入れ、ここは実費だけとした
  • 弱いところ:実額ではない。開業支援が400,000円なら月200,000円減る
家賃とその他の固定費
  • 置いた前提:東京都多摩地域の事務所兼集約拠点として置いた
  • 弱いところ:実額を確認していない
初期投資
  • 置いた前提:直営店を持たずに本部を立ち上げる形として置いた
  • 弱いところ:実額ではない。減価償却155,000円はここから月割りした
運転資金
  • 置いた前提:開業を1年の中で均等にならし、1年目の終わりに1年目に閉じる割合で閉じ、2年目以降は月ごとに閉じる割合で閉じるとして、月ごとに加盟店数と損益を追った
  • 弱いところ:弱気ケースの道筋では120か月で▲80,850,847円まで深くなり続け、足りない
広告の分担金の使い方
  • 置いた前提:分担金を収入と費用の両方に同じ額で置いた
  • 弱いところ:分担金の使い道は契約次第。本部が1,000,000円上乗せすれば営業利益から1,000,000円消える
経営者作業時間
  • 置いた前提:加盟希望者との面談、巡回の担当と査定の担当の判断、売り先との交渉、資金繰り
  • 弱いところ:出典がない。経営者時給6,095円はここから出ている
保証金と事故
  • 置いた前提:預かり品の紛失と盗難は保険と警備の費用だけを置いた
  • 弱いところ:保証金の返還の条件、加盟金の返還、訴訟、紛失と盗難の額を入れていない

出典の一覧

等級出典利害関係原典を確認した日
Ae-Gov法令検索「古物営業法」(昭和二十四年法律第百八号)
  • 対象:全国/法令本文(e-Gov法令APIで全文を取得。版は324AC0000000108_20250601_504AC0000000068)
  • 鮮度:現行
  • 使ったところ:第二条第二項第一号から第三号・第三項・第四項(古物営業・古物市場・古物競りあっせん業・古物商・古物市場主)/第三条(許可)/第九条(名義貸しの禁止)/第十条の二(古物競りあっせん業の届出)/第十三条第一項から第三項(管理者)/第十四条第一項・第三項(受け取れる場所は古物商以外の者からの受け取り、古物市場は古物商間)/第十六条(帳簿。委託による受け取り・引き渡しを含む)/第十七条(古物市場主の帳簿)/第三十一条第一号・第三号、第三十二条、第三十三条第二号(罰則)
なし2026-09-15
Ae-Gov法令検索「古物営業法施行規則」(平成七年国家公安委員会規則第十号)
  • 対象:全国/法令本文(版は407M50400000010_20260812_508M60400000017)
  • 鮮度:現行
  • 使ったところ:第十八条第一項(引き渡し時の記載を要しない古物は美術品類・時計宝飾品類・自動車・自動二輪車及び原動機付自転車以外)
なし2026-09-15
A警視庁「古物商許可申請」
  • 対象:東京都
  • 鮮度:更新日2025年9月5日
  • 使ったところ:申請場所は主たる営業所の所在地を管轄する警察署(防犯係)/手数料19,000円
なし2026-09-15
A警視庁「審査基準(古物営業法第3条・古物商の許可)」
  • 対象:東京都公安委員会
  • 鮮度:令和8年6月1日作成
  • 使ったところ:標準処理期間40日(行政庁の休日は含まない)/申請先は主たる営業所を管轄する警察署の生活安全担当課
なし2026-09-15
Ae-Gov法令検索「中小小売商業振興法」(昭和四十八年法律第百一号)
  • 対象:全国/法令本文(版は348AC0000000101_20151001_427AC0000000029)
  • 鮮度:現行
  • 使ったところ:第二条第二項(中小小売商業者)/第四条第五項(連鎖化事業の定義)/第十一条第一項(特定連鎖化事業の書面交付と説明)/第十二条(勧告と公表)
なし2026-09-15
Ae-Gov法令検索「中小小売商業振興法施行規則」(昭和四十八年通商産業省令第百号)
  • 対象:全国/法令本文(版は348M50000400100_20220401_503M60000400038)
  • 鮮度:現行
  • 使ったところ:第十条(書面の記載事項。貸借対照表と損益計算書、店舗の数の推移、類似店舗の収支、訴えの件数、ドミナント、競業の制限、定期的に徴収する金銭、送金、相殺の利息、違約の金銭など)/第十一条の表の一・六・七・八(金銭の性質と返還、新規・解除・更新・不更新の店舗の数、類似店舗の3年分の収支と類似と判断した根拠、定期的に徴収する金銭の算定方法)
なし2026-09-15
A中小企業庁「特定連鎖化事業(フランチャイズ)について」
  • 対象:全国/制度所管官庁の解説
  • 鮮度:鮮度不明(ページに更新日の記載なし。本文は令和6年4月1日施行の第14回改定を参照している)
  • 使ったところ:特定連鎖化事業の6要件(継続的に商品を販売し又は販売をあっせんすることを含む)/6要件に当てはまらない場合は特定連鎖化事業ではない/要件に該当しない場合でも重要な事項を事前に書面で開示し説明することが重要
  • 確認できていないところ:加盟店から品物を預かって売る形への当てはめは書かれていない
なし2026-09-15
A公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」(平成14年4月24日、改正 令和3年4月28日)
  • 対象:全国/全ての業種のフランチャイズ
  • 鮮度:最終改正 令和3年4月28日(ページ本文の改正履歴)
  • 使ったところ:加盟者に給与所得者等当該事業経験を有しない者を含む/開示が望ましい8項目/予想売上げ又は予想収益の根拠(類似した環境にある既存店舗の実績等)/ぎまん的顧客誘引(一般指定第8項)の判断要素(ロイヤルティの算定方法、中途解約の違約金)/優越的地位の濫用の例(取引先の制限、契約終了後の競業禁止)/拘束条件付取引(加盟者が供給する商品又は役務の価格の不当な拘束)
  • 確認できていないところ:取引先の制限の例示は注文先と依頼先について書かれており、加盟店の売り先を指定する場合の記述はない
なし2026-09-15
A公正取引委員会「不公正な取引方法」(昭和五十七年六月十八日公正取引委員会告示第十五号)
  • 対象:全国/告示本文
  • 鮮度:改正 平成二十一年十月二十八日 公正取引委員会告示第十八号(ページ本文の記載)
  • 使ったところ:第8項(ぎまん的顧客誘引)・第10項(抱き合わせ販売等)・第12項(拘束条件付取引)の文言
なし2026-09-15
Ae-Gov法令検索「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(昭和二十二年法律第五十四号)
  • 対象:全国/法令本文(版は322AC0000000054_20260521_505AC0000000063)
  • 鮮度:現行
  • 使ったところ:第二条第九項第五号(優越的地位の濫用)/第十九条(不公正な取引方法の禁止)/第二十条(排除措置)/第二十条の六(優越的地位の濫用を継続した場合の課徴金。相手方との売上額の百分の一、百万円未満は命じない)
なし2026-09-15
Ae-Gov法令検索「不当景品類及び不当表示防止法」(昭和三十七年法律第百三十四号)
  • 対象:全国/法令本文(版は337AC0000000134_20260521_504AC0000000048)
  • 鮮度:現行
  • 使ったところ:第八条第一項(課徴金は売上額の百分の三、百五十万円未満は命じない)・第五項(十年以内の再度の命令は百分の四・五)/第二十二条第一項(表示の管理上の措置)
なし2026-09-15
A消費者庁「表示に関するQ&A」Q2(景品表示法に基づく表示規制の対象となる事業者の範囲)
  • 対象:全国
  • 鮮度:鮮度不明(取得したページ本文から更新日を読み取っていない)
  • 使ったところ:不当な表示についてその内容の決定に関与した事業者が規制の対象/「決定に関与」には他の者の説明に基づき定めた場合と他の者に決定をゆだねた場合を含む/故意又は過失は要しない
  • 確認できていないところ:フランチャイズ本部と加盟店への当てはめは書かれていない
なし2026-09-15
A消費者庁「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局長通達第7号/令和6年4月18日消費者庁長官決定で改正)
  • 対象:全国
  • 鮮度:令和6年4月18日改正
  • 使ったところ:3(1)(自己が製造し又は販売する商品の最終需要者に至るまでの全ての流通段階における取引を含む)/3(4)(一般消費者から物品等を買い取る取引も、査定する等して金銭と引き換えるという役務を提供していると認められる場合には自己の供給する役務の取引に当たる)
なし2026-09-15
A消費者庁表示対策課「買取サービスに関する実態調査報告書」(令和7年4月30日)
  • 対象:全国/消費者1,037名のアンケート、うち店頭買取の利用経験者684名/買取業者14社と関連2団体へのヒアリング
  • 鮮度:令和7年4月30日
  • 使ったところ:ヒアリングした買取業者14社中、フランチャイズ展開をしている事業者11社、景品表示法を遵守するための体制を整備していると述べた事業者9社/店頭買取を利用したきっかけは広告から受ける印象49.7%
なし2026-09-15
B日本フランチャイズチェーン協会「2024年度『JFAフランチャイズチェーン統計調査』報告」(令和7年10月27日)
  • 対象:全国/協会が把握したフランチャイズチェーン本部(2024年4月〜2025年3月)。調査結果の一部に推計値を含む。チェーン数はブランド数で企業数とは異なる。店舗数は直営店を含む
  • 鮮度:令和7年10月27日発表
  • 使ったところ:小売業307チェーン・109,670店/「医薬品・書籍・スポーツ用品・中古品等小売」116チェーン・21,860店(2023年度21,143店)/同分類に含まれる「リユース・中古品小売」は店舗数+9.6%・売上高+11.0%(本文の記述)
  • 確認できていないところ:「リユース・中古品小売」だけのチェーン数と店舗数の実数は表に出ていない
あり(フランチャイズの普及を目的とする業界団体。開業を促す立場に近い)2026-09-15
A厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」第5-1表(産業、年齢階級別賃金)
  • 対象:全国/一般労働者/卸売業,小売業の男女計・年齢計
  • 鮮度:令和8年3月24日公表
  • 使ったところ:卸売業,小売業の賃金312.7千円(年齢44.3歳、勤続年数14.5年)。賃金は6月分として支払われた所定内給与額の平均値(同調査の公表資料の注記)
  • 確認できていないところ:賞与と職種別の賃金は取得していない
なし2026-09-15
A協会けんぽ東京支部「令和8年3月分(4月納付分)からの協会けんぽ東京支部の保険料率が決定しました」
  • 対象:東京都
  • 鮮度:令和8年3月
  • 使ったところ:健康保険料率9.85%・介護保険料率1.62%(令和8年3月分から)/子ども・子育て支援金率0.23%(令和8年4月分から)
なし2026-09-15
A日本年金機構「保険料額表(令和2年9月分〜)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)」と令和8年度版の厚生年金保険料額表
  • 対象:全国
  • 鮮度:令和8年度
  • 使ったところ:厚生年金保険料率18.300%(折半9.150%)/令和8年度の子ども・子育て拠出金率1,000分の3.6(0.36%)
なし2026-09-15
A厚生労働省「令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」
  • 対象:全国/令和8年4月1日から令和9年3月31日
  • 鮮度:令和8年度
  • 使ったところ:一般の事業の雇用保険料率13.5/1,000、うち事業主負担8.5/1,000
なし2026-09-15
A厚生労働省「令和8年度の労災保険率等について〜令和7年度と同率です〜」
  • 対象:全国/令和8年度
  • 鮮度:令和8年度
  • 使ったところ:卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業の労災保険率3/1,000
なし2026-09-15
A特許庁「産業財産権関係料金一覧」(令和8年4月1日現在)
  • 対象:全国
  • 鮮度:令和8年4月1日現在
  • 使ったところ:商標登録出願 3,400円に1区分につき8,600円を加えた額/商標登録料 区分数 × 32,900円(分納は区分数 × 17,200円)
なし2026-09-15

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本コンテンツは公開情報と一定の仮定に基づく試算です。特定企業の実際の利益を示すものではなく、地域・規模・経験・時期によって結果は変わります。出典・計算条件・更新日は商売解剖図鑑に掲載します。