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時間で席を売るワークスペース
東京都区部・24席の路面店/経営者1名とアルバイト1名/予約なし・都度利用が主/1時間500円・1日上限2,000円・ドリンク込み/月会員は席時間の2割まで
机上版場所貸し・店舗労働型店舗型BtoC許認可あり
調査日 2026-09-03 / 原典を確認した日 2026-09-09

現地には行っていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。実額の裏取りが済んだら検証版として更新します。
初期投資
1,795万円
幅 1,100〜2,700万円
月の営業利益(標準)
758,076円
弱気 ▲290,984円 / 強気 1,273,094円
経営者の時給(標準)
2,461円
月 308時間
投資の回収(標準)
29か月
個人事業としての点数
52 / 100
自分の資金と時間で始めて、自分が回す商売として
事業としての点数
52 / 100
人と仕組みで、本人から離れて大きくなるか
この商売はどういうものか
席を時間で貸す場所です。1時間500円、1日2,000円までで、コーヒーと茶は料金に入っています。予約は要りません。入会も要りません。空いている席に座って、座っていた時間だけ払って帰ります。客は自分のパソコンを持ってきて、仕事や勉強や打ち合わせをします。売り物は席の時間そのもので、飲食は席に座る理由のほうにあります。
この試算で見ている形
- 規模:約20坪(66平方メートル)・席24席(集中席16席と会話席8席)。軽食と焼き菓子は別会計。業務用のアクセスポイント3台・全席に電源・一部の席に有線の口。
- 体制:経営者1名とアルバイト1名。
- 地域・立地:駅から徒歩5分の1階路面店。
- 営業の形:東京都区部。8時開店・20時閉店の12時間営業。月28日営業。飲食店営業の許可を所轄の区の保健所で受ける。料金は1時間500円(15分125円)・1日上限2,000円・コーヒーと茶は料金に込み。予約は取らない。月会員は月15,000円で営業時間内は使い放題、標準ケースで16人・席時間の19.5%まで。回線はフレッツ光クロス オフィスタイプ(スタンダード)と接続事業者の契約。酒類は提供しない。深夜0時をまたがない。外から見通せない個室は作らない。店がパソコンを貸すことはしない。寝具は置かない。
- 売上の作り方:都度の席料と月会員の会費と軽食の売上の合計が月商になります。
想定した人と、その一年
東京23区の駅から歩いて5分のところに、20坪・24席の場所を借りた人を置きました。一日は開ける前の1時間から始まります。豆を挽き、湯を沸かし、机を拭き、床のモールに埋めた電源とアクセスポイントの電源を入れ、前の日の空席の記録を見る。朝8時に開けて、夜8時に閉めます。客は予約をしないので、誰が何人来るかは開けてみるまで分かりません。入口で名前を書く必要も、会員証を見せる必要もない。空いている席に座って、帰るときに座っていた時間だけ払う。長く座る人ほど多く払う仕組みなので、腰を上げてもらう理由はありません。代わりに、席が空いているかどうかを一日じゅう気にすることになります。一年でならして変わるのは季節ではなく、近くの会社の数と、大学の休みのほうです。取り返しがつかなくなるのは、席が空いている月が続いたとき。埋まっているなら値段の付け方で手が打てますが、空いているときに何をするかは、内装を入れて配線を這わせたあとでは動かせません。内装と配線と什器は、畳んでもほとんど手元に戻りません。以上は試算のために置いた姿であって、実在の誰かの一年ではありません。
結論
先に、この試算が何の上に乗っているかを2つ置いておきます。
ひとつは席稼働率です。65%と置きました。24席を12時間、月28日開けると、1か月に売れる席の時間は8,064時間になります。そのうち何%に客が座っているか、という数字です。これに出典はありません。中立の公開値を見つけられませんでした。
もうひとつは値段です。1時間500円(15分125円)、1日の上限2,000円、コーヒーと茶は料金に込み。この額にも出典がありません。時間貸しの場所の料金を出しているのは、そこを運営している事業者だけで、いずれも参入を促す立場にあります。数値根拠から外したので、この試算の看板になる値段は、比べる相手のいない数字になっています。
この商売は、客が何時間座るかではなく、席が今埋まっているかで決まります。
席料は「使われた席の時間 × 時間単価」です。滞在時間は式から消えて、席の時間の側へ吸収されます。1日に売れるのは288席時間、月に8,064席時間。翌日には繰り越せません。稼働65%なら5,241.6席時間が売れて、そのうち1,024時間を月会員16人が使い、残る4,217.6時間を都度の客が使います。売上に乗る原価は、料金に込みにしたコーヒーと茶の分だけなので、貢献利益率は85.01%。埋まった席の時間が、ほぼそのまま利益に乗ります。だから黒字の線は「客が何時間いるか」ではなく「席の何%が埋まっているか」で引かれます。
| 何で決まるか | 席稼働率 | 1日の都度客 | 標準ケースとの比 |
|---|---|---|---|
| 営業利益がゼロになる | 43.3% | 29.1人 | 0.67倍 |
| 所要資金を5年で戻す | 53.8% | 39.1人 | 0.83倍 |
| 経営者時給が東京都の最低賃金1,226円に届く | 54.1% | 39.4人 | 0.83倍 |
| 標準ケース | 65% | 49.8人 | ― |
| 所要資金を2年で戻す | 69.5% | 54.1人 | 1.07倍 |
標準ケースの月商は2,417,428円、営業利益は758,076円で、営業利益率は31.4%。年間の営業利益9,096,912円を所要資金21,953,000円で割ると、年41.4%です。席稼働率が1ポイント動くと34,879円が動きます。
で、この商売はどういうものか
東京23区の駅から歩いて5分のところに20坪・24席を取れて、所要資金21,953,000円を置けて、席が平均で54.1%以上埋まる商圏を選べるなら、この試算では自分の時給が最低賃金を上回ります。標準ケースの席稼働率65%で、営業利益は月758,076円、経営者時給は2,461円。東京都の地域別最低賃金1,226円の2.01倍です。ただしその2,461円は、月308時間、週にすると71時間、店に立った結果の数字です。そして結論のほぼ全部が、席稼働率という1つの数字に乗っています。出典はありません。営業利益がゼロになるのは43.3%、時給が最低賃金に届くのは54.1%、標準ケースは65%。 1ポイントで34,879円が動きます。外したときの傷も浅くありません。所要資金21,953,000円のうち14,823,000円、82.6%は畳んでも戻らない。席が空いている月が続いたときに何をするかを、内装を入れて配線を這わせる前に決められる人だけが始めてください。
標準ケースの経営者時給は2,461円。始めるのに要るのは21,953,000円。投じた額が戻るのは29か月の見込みです。
東京都区部の駅から徒歩5分・約20坪・24席の場所を借り、8時から20時まで12時間、月28日開ける形に限る。売り物は席の時間で、料金は1時間500円・1日上限2,000円・コーヒーと茶は込み。予約を取らず、入会も求めず、その日その場で決めて入る客を主に置く。月会員は月15,000円で置くが、会員が使う席時間は全体の2割までとし、それ以上には広げない。席は集中席16と会話席8に分けるが、値段は分けない。酒を出さず、深夜0時をまたがず、外から見通せない個室を作らず、パソコンを貸さず、寝具を置かない範囲に限る。この線のどれか1つでも越えると、売上式か、必要な手続きか、その両方が変わる。「気軽に使える」をこの6つの形で置いた場合の試算であって、別の形で気軽さを作った場合の成否は見ていない。

ここが面白い
24席を12時間開ける場所で、客の平均滞在が30分延びたとします。飲食で売る店では、席が埋まっている限り新しい客を入れられません。1日の客数は74.9人から62.4人へ落ち、営業利益は343,018円から75,015円になります。268,003円が消える。同じ場所を、席を時間で売る形に組み替えます。席の数も時間も客も同じです。1時間500円、1日上限2,000円。すると同じ30分は、1人あたりの席料を1,325円から1,512円へ押し上げます。客数が変わらないなら、営業利益は758,076円から991,786円へ。233,711円が増えます。
理由は、滞在時間が売上の式のどこに入っているかです。飲食で売ると、売上は客数と客単価の積で、客数は席の時間を滞在時間で割った数になります。滞在時間は分母にいる。時間で売ると、売上は使われた席の時間と時間単価の積になり、滞在時間は式から消えて、席の時間の側へ吸収されます。分母にいた変数が、分子の中身に変わる。だから同じ振る舞いが、片方では席を塞ぐ行為になり、もう片方では買い増す行為になります。
ただし完全な反転ではありません。1日上限2,000円を置いたからです。上限を外せば、席料は使われた席の時間そのもの、4,217.6席時間に500円をかけた2,108,800円になり、客が何時間座ろうと1円も動きません。上限を置くと4時間を超えた分がタダになり、月に254,625円が営業利益から落ちます。営業利益758,076円の33.6%です。この上限は、客が時計を見ずに座れるようにするために置きました。気軽さの代金がこの額だ、という言い方になります。
会員のほうにも、同じ形の代金があります。月会員は月15,000円で月64時間使う前提なので、1席1時間あたり234.4円。都度の438.0円の53.5%です。16人から32人へ増やすと、来月に契約で決まっている売上は月商の9.9%から21.9%へ上がりますが、営業利益は212,068円落ちます。読める割合を1ポイント上げる値段が17,672円、という計算になります。
もうひとつ。席を時間で貸すこと自体には、許認可が見つかりませんでした。国や都に出す紙は1枚も増えません。ところが線はすぐ隣にあります。旅館業法は「宿泊」を、寝具を使用して施設を利用することと定義しています(第2条第5項)。寝具を置いて宿泊料を受ければ許可が要り、受けずに営めば六月以下の拘禁刑または百万円以下の罰金で、併科もできます。長く座らせる商売なので、この線は近い。
数字で見る
1か月に売れるのは8,064席時間だけ
| 席の時間 | 時間 | 割合 |
|---|---|---|
| 1か月に売れる席の時間(24席 × 12時間 × 28日) | 8,064 | 100% |
| 席稼働65%で実際に売れる | 5,241.6 | 65.0% |
| うち月会員16人が使う | 1,024 | 19.5% |
| うち都度の客が使う | 4,217.6 | 52.3% |
都度の客は平均3.025時間座るので、月に1,394.2人、1日に49.8人です。1人あたりの席料は1,325円。1時間500円で3.025時間なら1,512円のはずですが、1日上限2,000円に当たる層がいるので1,325円まで下がります。ここで消えている分が、月に254,625円です。
| 売上の中身 | 月額 | 割合 |
|---|---|---|
| 都度の席料(1,394.2人 × 1,325円) | 1,847,379円 | 76.4% |
| 軽食と焼き菓子 | 330,050円 | 13.7% |
| 月会員の会費(16人 × 15,000円) | 240,000円 | 9.9% |
| 合計 | 2,417,428円 | 100% |
客がどこから来るか
経路は8本あります。金で買えるのは3本だけです。検索連動広告30,000円、交流サイトの広告30,000円、作業できる場所をまとめた検索サイトの上位掲載20,000円で、合わせて月80,000円。残りは、立地そのものと、店の外に出す空席の数と、地図アプリの検索と、作業できる場所の検索サイトへの掲載と、近隣への告知と、口コミと再来店です。これらは金では買えません。家賃550,000円は立地への対価なので実質は集客費ですが、二重計上を避けて固定費の家賃の行だけに置いています。
標準ケースの都度1,394.2人のうち、再来店が75%の1,045.6人、新規が25%の348.6人。販促費80,000円を新規348.6人で割ると1人229.5円です。新規の35%が常連になり、週1.5回で1年通う(年72回)と置いたので、新規1人あたりの平均来店回数は25.85回。1回あたりの貢献利益1,313円を掛けると、粗利LTVは33,940円になります。獲得単価229.5円の147.9倍です。
月会員は、都度の客から生まれる前提に置きました。月次解約率5%なら平均継続20か月で、会員1人の粗利LTVは245,100円。16人を保つのに要る新規は月0.8人で、都度の新規348.6人の0.23%にあたります。この0.23%を割ると、会員は減っていきます。
これらの割合には出典がありません。経路ごとの来店数も、経路ごとの平均滞在時間も、確認できていません。
初期費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件の取得(家賃550,000円の保証金10か月・礼金1か月・仲介1か月) | 6,600,000円 |
| 内装工事(席の造作・小さな厨房・水回り・床のモール・照明) | 5,000,000円 |
| 厨房設備(コーヒー機器・冷蔵冷凍・製氷・食洗機) | 2,000,000円 |
| 席の什器(24席分・作業用の机と椅子) | 1,600,000円 |
| 回線の契約と屋内の配線・アクセスポイント・全席の電源工事 | 1,223,000円 |
| レジ・決済端末・利用時間の計測 | 500,000円 |
| 看板とサイン | 400,000円 |
| ウェブ制作・撮影・料金表制作 | 300,000円 |
| 開業時の告知(近隣への配布・地図登録・開店の広報) | 200,000円 |
| 初期の在庫 | 100,000円 |
| 飲食店営業の許可の申請と食品衛生責任者の講習 | 30,000円 |
| 合計 | 17,953,000円 |
| 運転資金(別枠) | 4,000,000円 |
実額として確認できたのは3つだけです。飲食店営業の許可の申請手数料18,300円、回線の契約料880円と初期工事費22,000円の合わせて22,880円、BGMの年額使用料6,000円。残りはすべて推定です。
回線そのものを引く額は22,880円で、初期投資17,953,000円の0.13%にあたります。看板にしたい設備の値段が、これです。いっぽう撤退でほとんど戻らないのは、内装5,000,000円・厨房2,000,000円・配線と電源1,223,000円の8,223,000円で45.8%。物件の取得6,600,000円を足すと14,823,000円、82.6%になります。

3ケース
| 弱気 | 標準 | 強気 | |
|---|---|---|---|
| 席稼働率 | 35% | 65% | 80% |
| 月会員 | 8人 | 16人 | 24人 |
| 都度の平均滞在 | 3.475時間 | 3.025時間 | 2.575時間 |
| 売上高 | 1,219,603円 | 2,417,428円 | 3,176,062円 |
| 変動費 | 169,928円 | 355,100円 | 496,440円 |
| 固定費 | 1,217,000円 | 1,217,000円 | 1,317,000円 |
| 販促費 | 120,000円 | 80,000円 | 80,000円 |
| 月間営業利益 | ▲290,984円 | 758,076円 | 1,273,094円 |
| 経営者作業時間 | 320時間 | 308時間 | 308時間 |
| 経営者時給 | ▲909円 | 2,461円 | 4,133円 |
| 月間営業キャッシュフロー | ▲203,984円 | 845,076円 | 1,360,094円 |
| 投資回収月数 | ― | 29か月 | 17か月 |
弱気ケースは、長く座る客だけが残って席が空く形です。1日の上限2,000円に当たる層が厚くなるので、滞在は延びるのに売上は落ちます。現金の出入りは月203,984円のマイナスで、運転資金4,000,000円は約19.6か月分にあたります。

費用は、席が空いていても出ていく
| 固定費 | 月額 |
|---|---|
| 家賃(東京都区部・駅徒歩5分・約20坪) | 550,000円 |
| アルバイト1名の人件費(1日10時間 × 28日 × 1,250円) | 350,000円 |
| 水道光熱費 | 150,000円 |
| 減価償却 | 87,000円 |
| 消耗品と清掃 | 30,000円 |
| 利用時間の計測と会計の仕組み | 15,000円 |
| 回線(オフィスタイプ スタンダード9,350円+接続事業者3,050円) | 12,400円 |
| 通信機器の保守と認証のクラウド | 8,000円 |
| 電話・会計ソフト | 8,000円 |
| 保険 | 6,000円 |
| BGMの著作権使用料 | 600円 |
| 合計 | 1,217,000円 |
家賃と人件費で900,000円、74.0%です。看板にしたい回線は12,400円で1.02%。倍にしても12,400円しか動かず、ゼロにしても12,400円しか浮きません。費用の側で削れるものが無い、というのがこの表の意味です。
どこまで埋まれば黒字か
| 線 | 席稼働率 | 月商換算 |
|---|---|---|
| 営業利益がゼロ | 43.3% | 1,533,856円 |
| 所要資金を5年で戻す | 53.8% | 1,960,310円 |
| 経営者時給が東京都の最低賃金1,226円に届く | 54.1% | 1,973,976円 |
| 所要資金を2年で戻す | 69.5% | 2,599,991円 |
比べられる公的な数字として、日本政策金融公庫の経営指標調査では、喫茶店の1客席当たり売上高が平均1,926千円、中央値1,298千円でした。この試算の標準ケースは1席あたり年商1,208,714円で、中央値の93.1%、平均の62.8%にあたります。ただしこの調査は、公庫が融資した法人企業のうち従業者数50人未満・決算期間1年、調査対象数35社の値です。業態も営業日数も営業時間も揃っていません。同じ調査で売上高営業利益率は平均マイナス2.2%、損益分岐点比率は平均104.6%でした。この試算の標準ケースは営業利益率31.4%で、まったく別の水準にあります。

何が一番効くか
| 変数 | 動かす幅 | 営業利益への影響 |
|---|---|---|
| 席稼働率 | 65%→75%(+10ポイント) | +348,791円 |
| 営業時間 | 12時間→14時間(人件費+70,000円込み) | +307,857円 |
| 席数 | 24席→28席(家賃+91,000円込み) | +286,857円 |
| 1日の上限額 | 2,000円→上限なし | +254,625円 |
| 月会員の数 | 16人→0人 | +212,068円 |
| 時間単価 | 1時間500円→550円 | +112,035円 |
| ドリンクの原価 | 稼働1席1時間30円→45円 | ▲78,624円 |
| 都度の平均滞在(席稼働率を固定) | 3.025時間→3.525時間 | ▲58,196円 |
| 軽食の単価 | 1回200円→150円 | ▲57,181円 |
| 家賃 | 550,000円→605,000円 | ▲55,000円 |
| 販促費 | 80,000円→130,000円 | ▲50,000円 |
| 回線の費用 | 月12,400円→月24,800円 | ▲12,400円 |
上から4つは、どれも「席の時間をどう増やすか」と「その席時間から取り損ねている分をどうするか」です。5番目に月会員が来て、値段が出てくるのは6番目。看板にしたい回線の費用は、いちばん下にあります。席稼働率が10ポイント動くと348,791円で、回線の費用を倍にしたときの28.1倍です。
平均滞在時間の行も見てください。席稼働率を固定して滞在が30分延びると58,196円が消えますが、この58,196円は全額が1日上限2,000円のせいです。上限を外せば、席料は1円も動きません。逆に都度の客数のほうを固定すると、同じ30分は233,711円のプラスに転じます。

毎月の費用の内訳

投資の回収

こういう人なら向いている/やめたほうがいい
先に、満たさないと土俵に立てないほうを短く置きます。人柄の話ではありません。
| 要件 | 数字 |
|---|---|
| 所要資金21,953,000円を置ける | 初期投資17,953,000円と運転資金4,000,000円。初期投資の82.6%は畳んでもほとんど戻らない |
| 10ギガの回線が引ける場所に店を取れる | 東京23区はフレッツ光クロスの全域提供エリア(2026年3月2日現在)。契約料と初期工事費で22,880円、初期投資の0.13% |
| 飲食店営業の許可を受けられ、食品衛生責任者を置ける | 東京都特別区の申請手数料は18,300円。許可を受けずに営業した者は二年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金 |
| 月308時間を出せる | 週に直すと71時間。経営者時給2,461円は、営業利益758,076円をこの308時間で割った値 |
4つとも、金と場所と許可と時間で決まります。1つでも欠けるなら見送り。満たしていても、商売がうまくいくことは意味しません。ここからが本体です。
| 向いている人 | なぜ |
|---|---|
| 席が空いていることに耐えられない性分である | 席稼働率が65%から55%へ落ちると348,791円が消え、75%へ上がると348,791円が増える。営業利益ゼロは43.3%、最低賃金の線は54.1% |
| 客に「そろそろ」と言わずに済む形を選んだと分かっている | 席稼働率を固定して滞在が30分延びても、動くのは58,196円だけ。しかも全額が1日上限のせいで、上限を外せば席料は1円も動かない |
| 値段の説明を一度で終わらせられる | 15分125円、1日上限2,000円、コーヒーと茶は込み。この3つで全部。足すたびに説明が増え、増えた分だけ入りにくくなる |
| 会員を増やしたい誘惑に勝てる | 会員は1席1時間234.4円で都度の53.5%。16人から32人で読める割合は9.9%から21.9%へ上がるが、営業利益は212,068円落ちる |
| 断ることに耐えられる | 予約を取らないので、埋まっている日に来た客はそのまま帰る。稼働率は1日を通した平均なので、平均65%でも埋まる時間帯は生まれる |
| やめたほうがいい人 | なぜ |
|---|---|
| 来月の売上が読めないと動けない | 契約で来月の入金が決まっているのは会員の240,000円だけ、月商の9.9%。残る90.1%は習慣であって契約ではない |
| いい回線を入れれば客が来ると思っている | 22,880円あれば同じ回線が誰でも引ける。回線の月額を倍にしても12,400円しか動かず、稼働率10ポイントの348,791円とは28.1倍の差がある |
| 撤退のときに何か残る前提で始める | 内装5,000,000円・厨房2,000,000円・配線と電源1,223,000円は場所に据え付けたもの。物件の取得を足すと初期投資の82.6% |
| 長く座られるのが嫌 | この形では長く座る客が得意先。客数が変わらないまま滞在が30分延びれば233,711円増える。飲食で売る形では268,003円が消えていた |
| 個室を作りたい、パソコンを貸したい、仮眠できるようにしたい | 東京都では公安委員会への届出と客ごとの本人確認と記録の三年保存。寝具を置いて宿泊料を受ければ旅館業の許可 |
向いている側は5つのうち4つ以上。ただし1つ目は必須です。やめたほうがいい側は、1つでも当てはまるなら見送り。
どこに活路があるか
この試算の中で動かす
席稼働率を上げる。 1日に売れる席の時間は288席時間、月に8,064席時間。席稼働率は、このうち客が座っている割合です。65%から75%へ10ポイント上げると、使われる席時間が5,241.6から6,048へ806.4増えます。席料は使われた席時間に比例するので、増えた分がそのまま乗る。1ポイントあたり34,879円で、月に348,791円。営業利益758,076円が1,106,867円になる計算です。ただしこの数字は1日を通した平均で置いています。伸ばせるのは空いている時間帯であって、埋まっている時間帯ではありません。
開けている時間を延ばす。 12時間を14時間にすると、席時間が1日288から336に増え、月では8,064から9,408になります。席稼働率65%のままなら、使われる席時間は5,241.6から6,115.2へ873.6増える。アルバイトを2時間ぶん増やして人件費が70,000円増えるとしても、差し引き307,857円が残ります。席を4つ増やすのとほぼ同じ効き方をするのに、家賃も内装も動きません。
席を増やす。 24席を28席にすると、席時間が1日288から336に増えます。営業時間を2時間延ばすのと同じ量です。面積が増えるぶん家賃が91,000円上がるとしても、差し引き286,857円が残る。ただしこちらは28席と従業者2名で収容人員が30人に達し、防火管理者を定めて所轄消防長または消防署長へ届け出ることになります。
1日の上限を外す。 上限を外せば、席料は使われた席の時間そのものになります。都度の席時間4,217.6に500円をかけて2,108,800円。上限2,000円を置くと4時間を超えた分がタダになるので、都度の席料は1,847,379円まで落ちます。差は261,421円で、変動費を引いた営業利益では254,625円。標準ケースの営業利益の33.6%です。いちばん軽い手ですが、この試算が「気軽に使える」ことの中身として置いた4つ目そのものでもあります。
月会員をやめる。 会員は月15,000円で64時間使う前提なので、1席1時間234.4円。都度の438.0円の53.5%です。会員16人が使う1,024席時間を都度に置き換えると、席料は2,087,379円から2,295,907円へ208,528円増えます。軽食の分を足して営業利益では212,068円。代わりに、来月に契約で決まっている売上が月商の9.9%からゼロになります。
時間単価を上げる。 15分あたり125円を137.5円にします。1日の上限2,000円は動かさない。席稼働率も客数も変えずに単価だけを10%上げると、月112,035円です。逆に450円へ下げると同じ額が消える。席稼働率1ポイントが34,879円なので、450円へ下げて得になるのは席稼働率が3.21ポイント以上上がるときだけ、という線が出ます。
軽食の単価を上げる。 200円を250円にすると、都度1,394.2人と会員の来店256回、合わせて1,650.2回に50円ずつ乗ります。原価率28.1%と決済手数料2.3%の分だけ変動費も増えるので、差し引き57,181円。この試算はコーヒーと茶を時間料金に込みにしているので、別会計で売れるのは軽食と焼き菓子だけです。効き方はいちばん小さい。
この試算の外に出る
近くの会社と契約を結び、空いている時間帯に人を入れる。 席稼働率を10ポイント上げれば348,791円増えます。10ポイントは月806.4席時間。これを法人の契約で埋める場合、席時間の単価が問題になります。この試算の会員は1席1時間234.4円で、都度の438.0円の53.5%。同じ単価で806.4席時間を埋めると189,020円で、都度で埋めた場合の348,791円の54.2%にとどまります。逆算はこうなります。法人契約が得になるのは、都度では埋まらない時間帯に限る。都度で埋まる時間帯に法人を入れると、1席時間あたり203.6円を捨てることになります。成立させるには、時間帯ごとの席稼働率を先に持つこと。この試算は1日を通した1つの数字で置いています。法人契約の相場も確認していません。出しているのは時間貸しの場所を運営する事業者だけで、いずれも参入を促す立場にあるので数値根拠から外しました。
時間帯で単価を変える。 この試算は時間帯ごとの席稼働率を持っていないので、朝と夜を安くすることが得か損かは計算できません。計算できるのは分かれ目のほうです。時間単価を500円から450円へ下げると営業利益は112,035円落ちる。席稼働率1ポイントは34,879円なので、112,035を34,879で割って3.21ポイント。値下げで席稼働率が3.21ポイント以上上がるなら得、上がらないなら損です。400円まで下げるなら6.43ポイント、350円なら9.64ポイントが要る計算になります。成立させるには、値下げで稼働率が何ポイント動くかを先に持つこと。時間帯を分けて値段を変えると、入口の説明が1行増える点も引き受けることになります。
回数券を売る。 回数券は資金決済に関する法律の前払式支払手段にあたります(第3条第1項第1号・第2号)。ただし発行の日から六月以内に限り使えるものは、この章の規定を適用しない(第4条第2号、同法施行令第4条第2項)。期限を切らない場合でも、届出が要るのは基準日未使用残高が基準額を超えたときで、基準額は千万円です(第5条第1項、同法施行令第6条)。逆算はこうなります。標準ケースの席料は月2,087,379円。仮に席料の全部を回数券に置き換えたとしても、未使用のまま千万円が溜まるには4.8か月ぶんが使われずに残る必要がある。制度の側は、この規模ではまず止めません。止めるのは商売の側です。回数券は先に払わせる道具なので、入会と同じ働きをします。成立させるには、回数券を「入会の代わり」ではなく「今日の延長」に見せること。有効期限を六月以内に切れば章の規定の外に出られますが、期限があること自体が客を急かします。
夜の側へ延ばす。 営業時間を12時間から14時間にすると、月の席時間は8,064から9,408に増え、人件費を70,000円足しても営業利益は307,857円増える計算です。席を4つ増やすのとほぼ同じ効き方で、家賃も内装も動きません。ただし線があります。深夜0時をまたぐなら、酒を出さなくても営業所の構造及び設備を国家公安委員会規則で定める技術上の基準に適合するように維持することになります(風営法第32条第1項)。酒を出すなら公安委員会への届出(第33条第1項)。ただし酒類提供飲食店営業は「営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く」と定義されているので(第2条第13項第4号の括弧書き)、常態として主食を出しているかどうかで線が動きます。成立させるには、延ばした2時間に席稼働率が何%出るかを先に持つこと。この試算は席稼働率を1日通して1つの数字で置いているので、延ばした分にも65%が乗る計算になっていますが、その根拠はありません。
常連に、常連を連れてこさせる。 都度の新規1人あたりの粗利LTVは33,940円、有償の経路で取った1人の獲得単価は229.5円で147.9倍です。逆算はこうなります。紹介1件に2,000円ぶんの席の時間、つまり1日上限の1日分を渡したとしても、獲得単価は229.5円から2,000円へ8.7倍になりますが、LTVとの比はまだ17.0倍ある。数字の上では、かなり厚く払っても割に合います。ただしこの計算は、粗利LTVを支えている3つの推定、新規率25%・常連化率35%・常連の来店回数年72回の上に乗っています。成立させるには、紹介が月に何件出るかを先に持つこと。この試算は口コミを無償の経路に置いていますが、量を分けていないので件数が出せません。
外に出ても取らない手
月会員を主にする。 会員は1席1時間234.4円で、都度の438.0円の53.5%です。16人から32人に増やすと来月に契約で決まっている売上は月商の9.9%から21.9%へ上がりますが、営業利益は212,068円落ちます。48人で36.6%と333,940円、64人で55.1%と121,872円。読める割合を1ポイント上げる値段が17,672円という形になります。そのうえ、入会が席に座る条件になった時点で、この商売が売っている気軽さが消えます。
予約を取る。 席稼働率は上がるはずで、上がれば1ポイントあたり34,879円が乗ります。効き方だけを見れば、この試算でいちばん大きい変数を直接動かす手です。それでも取らないのは、予約が要るなら思いついたときに寄れないからで、この商売はそこを商品の芯に置きました。上がる幅は試算していません。だから「効かない手」ではなく「取らないと決めた手」です。
仮眠できるようにする。 旅館業法は「宿泊」を、寝具を使用して施設を利用することと定義しています(第2条第5項)。寝具を置いて宿泊料を受ければ旅館業にあたり、都道府県知事、特別区では区長の許可を受けなければなりません(第3条第1項)。許可を受けないで営んだ者は六月以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する(第10条第1号)。仮眠室や仮眠用の椅子がどこまで「寝具の使用」にあたるかは確認していません。長く座らせる商売なので、この線は近い。
外から見通せない個室を作って、パソコンも貸す。 東京都では、個室その他これに類する施設であって内部の状況を外部から見通すことが困難であるものを設け、顧客に通信端末機器を提供してそこでインターネットを利用させる営業は、営業を開始しようとする日の十日前までに東京都公安委員会へ届け出ることになります(インターネット端末利用営業の規制に関する条例第3条第1項)。加えて客ごとに運転免許証の提示を受けるなどの方法で本人確認をし(第4条第1項)、記録を作って三年間保存する(第5条・第6条)。届出をせずに営めば三十万円以下の罰金で、両罰規定があります(第14条第2項第1号、第15条)。条文の要件は時間で料金を取ることではなく、個室と端末の貸し出しのほうにあります。
回線の速さそのものを看板にする。 東京23区はフレッツ光クロスの全域提供エリアです(2026年3月2日現在)。契約料880円と初期工事費22,000円、合わせて22,880円で同じ回線が引けます。初期投資17,953,000円の0.13%。真似に要る額がこれである以上、看板としては持ちません。そのうえ書き方に線があります。役務の内容について実際のものよりも著しく優良であると示す表示は禁じられ(景品表示法第5条第1号)、違反すると課徴金対象期間の売上額の百分の三の課徴金を命ぜられる(第8条第1項。ただし百五十万円未満なら命じられない)。裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求められて出さないときは、その表示は優良誤認にあたると推定されます(第8条第3項)。事業者自身が「最大概ね10Gbpsは、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません」と書いているものを、店の看板で速度として言い切ることになります。
回線をもっと速くする、または回線の費用を削る。 回線の費用は月12,400円で、固定費1,217,000円の1.02%です。倍にしても12,400円しか動かず、ゼロにしても12,400円しか浮きません。席稼働率が10ポイント動くと348,791円が動くのと比べると、28.1倍の差があります。この行はどちらへ動かしても結論を変えません。
この商売をどう見るか
これは場所を売る商売ではありません。時間を売る商売です。24席を12時間開ければ、1日に売れるのは288席時間、月に8,064席時間。売り物はこれで全部で、翌日に繰り越せません。ここまでは、同じ場所を飲食で売ったときと1席時間も変わっていません。変わったのは、その席時間にどう値段を付けるかだけです。
飲食で売ると、席時間は客を通す穴になります。1人が長く座るほど通せる客が減るので、滞在時間が売上式の分母に入る。時間で売ると、席時間そのものが商品になります。滞在時間は式から消え、代わりに席稼働率が全部を決める。立てるべき問いも入れ替わります。飲食で売る側では「客はいつ立つのか」でした。時間で売る側では「席は今、埋まっているか」になります。前者は自分では決められません。後者は、値段でも、開ける時間でも、集客でも動かせます。同じ24席で、自分が触れる変数の数が増えるということです。
そのうえで、この試算は増えた変数のうち2つを、わざと使わずに置きました。1日の上限2,000円を外せば営業利益は254,625円増え、月会員をやめれば212,068円増えます。両方をやめると528,513円増えて、営業利益は1,286,589円、経営者時給は4,177円になる計算です。標準ケースの1.70倍。上限を置いているのは客が時計を見ずに座れるようにするためで、会員を置いているのは来月の売上を9.9%だけ読めるようにするためです。どちらも収入を削る代わりに、買っているものがあります。
この商売の天井は席数ではなく、席数 × 営業時間 × 席稼働率で決まり、気軽さと安定のために自分で置いた線の分だけ、そこから引かれます。

始めるなら、何から
始めると決めた人が最初に何をするかであって、始めることを勧めているわけではありません。
- 手続き。 飲食店営業の許可を、店を置く区の保健所に申請します。コーヒーを淹れて出す以上、席を時間で売る形でもこの許可が要ります。東京都特別区の申請手数料は18,300円(千代田区・北区が公表。区により異なる場合があります)。標準的な処理期間は確認していないので、所轄の保健所に確認してください。施設ごとに食品衛生責任者を置きます。講習の受講料は確認できていません。許可を受けずに営業した者は二年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金で、情状により併科できます。席を時間で貸すこと自体には、許認可は見つかりませんでした。国や都に出す紙は増えません。料金を掲示するときは、税込みの額で出します(消費税法第63条)。BGMを流すなら、JASRACの年額使用料は店舗面積500平方メートルまでで6,000円(別途消費税相当額)。JASRAC以外の管理事業者の扱いは確認していません。席を28以上にする計画があるなら、収容人員三十人以上になるかを所轄の消防署に確認します。深夜0時をまたぐ計画があるなら、酒を出さなくても営業所の構造と設備の基準がかかります。寝具を置いて仮眠させる計画があるなら、旅館業の許可の側に入ります。外から見通せない個室を作って端末を貸す計画があるなら、東京都公安委員会への届出が、営業開始の十日前までに要ります。
- 場所と道具。 物件を決める前に、10ギガの回線が引けるかを住所で確認します。東京23区はフレッツ光クロスの全域提供エリア(2026年3月2日現在)ですが、建物の設備によって使えない場合があると事業者自身が書いています。契約料880円と初期工事費22,000円、合わせて22,880円(ウェブからの申し込みの場合)。月額はオフィスタイプ(スタンダード)で9,350円、ライトで8,140円。いずれも接続事業者の料金は別です。屋内は、10ギガで使うならLANポートが10GBASE-TでLANケーブルがカテゴリ6a以上が要ります。レンタルルーターで10GBASE-Tの口は4つのうち1つ、無線の推奨接続端末台数は10台以下なので、24席を受けるならアクセスポイントを別に置くことになります。全席に電源を出す電気工事は、内装工事と同時にやります。あとからやると床を開けることになる。座っていた時間を計って会計する仕組みを、開ける前に決めます。時間で売る以上、ここが動かないと1円も請求できません。この試算はレジ・決済端末と合わせて500,000円を置きましたが、実額ではありません。
- 仕入れ。 豆と茶葉と牛乳、そして軽食と焼き菓子。コーヒーと茶は時間料金に込みにしたので、原価は売上ではなく席時間に比例します。この試算は稼働している1席1時間あたり30円と置きました。推定です。軽食の原価率28.1%は、日本政策金融公庫の経営指標調査の喫茶店の売上高総利益率71.9%に合わせて置いたもので、実額の裏取りはしていません。
- 売る場所と受注の窓口。 地図アプリに登録し、料金と電源とWi-Fiの有無を設備の欄に正しく書きます。書いた内容が実際と違うと、来た客が座らずに帰ります。予約を取らない以上、空席の数を外と画面に出す仕組みを開ける前に用意します。作業できる場所をまとめた検索サイトへの掲載は無料のものが多い。検索連動広告、交流サイトの広告、検索サイトの上位掲載が、金で買える経路の全部にあたります。
- 最初の1件までの順番。 物件を決める前に回線の提供エリアを確認します。ここを先にやる。物件を押さえたら、内装の設計と同時に屋内の配線と電源の位置、そして集中席と会話席の分け方を決めます。料金の掛け算を先に固定します。時間単価と上限額は、開けたあとで動かすと座っている人に見えます。許可が下りる前に営業してはいけません。席の数は、内装の設計の段階で収容人員の数え方と突き合わせておきます。あとから4席足すだけで、防火管理者を定めて届け出る側に回ることがあります。
この試算が外れるとしたら
- 席稼働率に出典がない。65%はこの試算が置いた値で、公開されている統計を見つけられなかった。この1つの数字が結論のほぼ全部を決めている。55%なら営業利益は409,284円、43.3%でゼロになる
- 席稼働率を1日を通した1つの数字で置いており、時間帯で分けていない。実際には昼と夕方に寄るはずで、平均が同じでも「埋まっている時間帯に売れる余地」は無い。営業時間を2時間延ばすと307,857円という計算も、延ばした2時間に65%が乗ることを前提にしている。その根拠は無い
- 都度の滞在時間の分布に出典がない。1.0時間が30%、3.0時間が45%、5.5時間が25%と置いた。1日上限2,000円に当たるのは5.5時間の層だけなので、この層の割合が上限の影響額254,625円をそのまま決めている
- 時間単価1時間500円と1日上限2,000円に出典がない。時間貸しの場所の料金相場を出しているのは運営している事業者だけで、いずれも参入を促す立場にあるので数値根拠から外した。その結果、この試算の看板になる値段が、比べる相手のいない数字になっている
- 月会員の月額15,000円、利用時間月64時間、月次解約率5%にも出典がない。会員16人という前提と合わせて、来月に契約で決まっている売上が月商の9.9%という結論はこの4つの上に乗っている
- 顧客獲得の側がほぼ全部推定である。新規率25%、常連化率35%、常連の来店回数年72回。粗利LTV33,940円が獲得単価229.5円の147.9倍という結論は、この3つの上に乗っている。しかも有償の経路で取れる新規と無償の経路で入る新規を分けていない
- 販促費を月80,000円に置いた根拠がない。飲食で売る形の50,000円より30,000円重くしたのは「入会も予約もない場所は毎回思い出してもらう必要がある」という見立てで、額の裏づけは無い
- 比べた公的な数字が業態ごと合っていない。日本政策金融公庫の経営指標調査の喫茶店は、公庫が融資した法人企業のうち従業者数50人未満・決算期間1年、調査対象数35社の値である。席を時間で売る場所の統計ではない。1客席当たり売上高は平均1,926千円だが中央値は1,298千円で、平均と中央値の開きが大きい。同じ調査で売上高営業利益率は平均マイナス2.2%、損益分岐点比率は平均104.6%だった。この試算の標準ケースは営業利益率31.4%で、まったく別の水準にある。数字の開きは業態の違いから来ているとみているが、確かめる手立てがない
- 家賃550,000円、内装5,000,000円、厨房2,000,000円、席の什器1,600,000円、屋内の配線とアクセスポイント800,000円、電源工事400,000円、レジと時間の計測500,000円は、すべて推定である。実額を確認していない。回線の月額と工事費だけが実額
- コーヒーと茶を時間料金に込みにしたので、原価を席時間に比例させて1席1時間30円と置いた。この30円に出典がない。45円になると78,624円が消える
- 借入返済・税・経営者の生活費・社会保険を試算の外に置いている。標準ケースの営業利益758,076円は、そのすべてを引く前の数字である
- 席の時間に料金を取る形が電気通信事業法第164条第1項第2号の適用除外に当たるという読みは、条文と総務省のマニュアルの記述から組んだもので、監督官庁に確認していない
- 仮眠用の椅子やソファをどこまで置くと旅館業法第2条第5項の「寝具を使用して」にあたるかを確認していない。長く座らせる商売なので、この線は近い
- 東京都のインターネット端末利用営業の規制に関する条例について、「個室等を設け」と「通信端末機器を提供して」の両方が要件だという読みは条文からのものである。都公安委員会の運用は確認していない
- 出典は法令・官公庁・事業者の公式料金・業界団体に寄せた。開業支援・内装業者・回線の代理店・時間貸しの場所を運営する事業者の記事は、すべて参入を促す立場として数値根拠から外している。その結果、この分野で最も情報量の多い層を丸ごと使っていない
前提と出典
版のことわり。 机上版です。現地には行っていません。当事者にも聞いていません。法令はe-Gov法令検索の本文を取得して、条番号・ただし書・括弧書き・名宛人・罰則まで読みました。回線の料金と機器の仕様は、提供している事業者が自分で公開している範囲だけを引いています。いちばん効く数字である席稼働率には、中立の出典がありません。
選ばなかった形。 月会員を主にする形、予約を取る形、飲食を出さない形、1日の上限を置かない形、席の種類で値段を分ける形、回数券や前払いのチケットを売る形、仮眠できるようにする形、外から見通せない個室ブースを置く形、店がパソコンを貸す形、酒を出して深夜まで開ける形、多店舗にする形。月会員を主にする形を外したのは、会員が使う席時間が増えるほど席時間の単価が落ちるためです。予約を取る形を外したのは、予約が要るなら思いついたときに寄れないから。飲食を出さない形を外したのは、入る口実がなくなるためです。1日の上限を置かない形にすると営業利益は月254,625円増えますが、客は座っているあいだ時計を見続けることになります。席の種類で値段を分ける形は、入口で選ばせることになるので外しました。回数券は前払式支払手段にあたるので活路の側に置き、仮眠は寝具を置いた時点で営業の種類が変わるので取らない手にしました。
推定した箇所。 席稼働率、時間単価と1日の上限、都度の滞在時間の分布、月会員の条件、家賃、内装工事と厨房設備と席の什器、屋内の配線とアクセスポイントと電源工事と利用時間の計測、ドリンクの原価と軽食の原価率と決済手数料、軽食の単価、水道光熱費とアルバイトの時給と保守と保険と会計、減価償却、顧客の獲得と再来店、運転資金、経営者作業時間、接続事業者の料金。置いた値と前提と弱点は、それぞれの箇所に書いてあります。
まだ分からないこと。 席を時間で売る場所の稼働率と料金の中立な公開値。時間帯ごとの席稼働率。カフェの平均滞在時間と回転率の公的な統計。喫茶店の客単価の実額と、事業所数の長い推移。食品衛生責任者養成講習会の受講料と、飲食店営業の許可の標準処理期間。法人契約の相場。仮眠用の椅子がどこまで「寝具の使用」にあたるか。東京都公安委員会の運用。JASRAC以外の管理事業者の扱い。
出典。 A級20件、B級1件。C級・D級は数値根拠に使っていません。利害関係ありは6件で、いずれも自社の料金・仕様・集計の引用に限って使っています。開業支援・内装業者・回線の代理店・時間貸しの場所を運営する事業者の記事は、どれも参入を促す立場にあるので数値根拠から外しました。
| 等級 | 出典 |
|---|---|
| A | e-Gov法令検索「電気通信事業法」 |
| A | 総務省「電気通信事業参入マニュアル[追補版]」 |
| A | e-Gov法令検索「食品衛生法」 |
| A | e-Gov法令検索「食品衛生法施行令」 |
| A | e-Gov法令検索「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」 |
| A | 東京都例規集「インターネット端末利用営業の規制に関する条例」 |
| A | e-Gov法令検索「消防法」 |
| A | e-Gov法令検索「消防法施行令」/「消防法施行規則」 |
| A | e-Gov法令検索「著作権法」 |
| A | e-Gov法令検索「旅館業法」 |
| A | e-Gov法令検索「資金決済に関する法律」および同法施行令 |
| A | e-Gov法令検索「消費税法」 |
| A | e-Gov法令検索「不当景品類及び不当表示防止法」 |
| A | 千代田区「営業許可の手続き」/北区「食品関係の営業許可を取得するには」 |
| A | 厚生労働省「令和7年度地域別最低賃金全国一覧」 |
| A | 日本政策金融公庫「小企業の経営指標調査」2025年度調査 |
| A | NTT東日本「フレッツ 光クロス」(個人のお客さま) |
| A | NTT東日本「フレッツ 光クロス対応レンタルルーター」 |
| A | NTT東日本「法人向け光回線/料金」 |
| A | JASRAC「各種施設でのBGM」 |
| B | 一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」2026年6月度 |
更新履歴。 2026-09-03 初版(回線の速さを売りにするカフェとして作成)。2026-09-09 事業の形を、席を時間で売る形へ組み替え。誤りの指摘は歓迎します。

許認可・規約
席を時間で貸すこと自体
席を時間で貸すことそのものに許認可は見つからなかった。前の形(飲食で売るカフェ)を調べたときと同じ結論である。時間で売るように切り替えても、国や都に出す紙は1枚も増えない。以下は、時間で売るようにしたことで新しく線が近づくところと、前の形から引き継いだ線である。
料金の表示
事業者は、不特定かつ多数の者に課税資産の譲渡等を行う場合において、あらかじめ課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の価格を表示するときは、当該資産又は役務に係る消費税額及び地方消費税額の合計額に相当する額を含めた価格を表示しなければならない(消費税法 第六十三条)。時間の料金も「役務の価格」なので、店頭やウェブに1時間500円と出すならそれが税込みの額でなければならない。免税事業者は同条の名宛人から除かれている。罰則の定めは同条には無い。
「速い」と書くこと
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるものをしてはならない(不当景品類及び不当表示防止法 第五条第一号)。違反すると、課徴金対象期間に取引をした当該役務の売上額に百分の三を乗じて得た額の課徴金の納付を命ぜられる(第八条第一項)。ただし知らず、かつ知らないことにつき相当の注意を怠つた者でないと認められるとき、又はその額が百五十万円未満であるときは命ずることができない(同項ただし書)。内閣総理大臣は第五条第一号に該当するか否かを判断するため必要があると認めるときは、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、提出しないときは当該表示は同号に該当する表示と推定する(第八条第三項)。この試算は回線の速さを看板の中心に置いていない。理由は活路の「取らない手」に書いた。
仮眠させる場合
旅館業法は「宿泊」を、寝具を使用して施設を利用することと定義している(第二条第五項)。「旅館・ホテル営業」は施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のものをいう(第二条第二項)。旅館業を営もうとする者は都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては市長又は区長)の許可を受けなければならない(第三条第一項)。許可を受けないで旅館業を営んだ者は六月以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する(第十条第一号)。条文の線は「寝具を使用させるかどうか」に引かれている。この試算は寝具を置かない形に置いた。仮眠室や仮眠用の椅子をどこまで置くと「寝具の使用」にあたるかは確認していない。要確認。
回数券や前払いのチケットを売る場合
資金決済に関する法律 第三条第一項第一号は、金額に応ずる対価を得て発行される証票等であって、発行者等から役務の提供を受ける場合に代価の弁済のために使用することができるものを前払式支払手段とする。同項第二号は、役務の数量に応ずる対価を得て発行され、役務の提供を請求することができるものも前払式支払手段とする。ただし第四条第二号は、発行の日から政令で定める一定の期間内に限り使用できる前払式支払手段について、この章の規定を適用しないとしており、その期間は六月である(同法施行令 第四条第二項)。期限を切らない場合、自家型前払式支払手段のみを発行する者は、基準日(毎年三月三十一日と九月三十日)においてその基準日未使用残高が発行を開始してから最初に基準額を超えることとなったときに、内閣総理大臣に届出書を提出しなければならない(第五条第一項)。基準額は千万円である(同法施行令 第六条)。基準日未使用残高が基準額を超えるときは、その二分の一以上の額に相当する額の発行保証金を最寄りの供託所に供託しなければならない(第十四条第一項)。つまり有効期限を六月以内にすれば章の規定の外に出られ、期限を切らない場合でも未使用残高が千万円を超えるまでは届出も供託も要らない読みになる。要確認。
飲食店営業の許可
都道府県は、公衆衛生に与える影響が著しい営業(食鳥処理の事業を除く)であつて政令で定めるものの施設につき、厚生労働省令で定める基準を参酌して、条例で、公衆衛生の見地から必要な基準を定めなければならない(食品衛生法 第五十四条)。前条に規定する営業を営もうとする者は都道府県知事の許可を受けなければならない(第五十五条第一項)。その政令で定める営業の第一号が飲食店営業である(食品衛生法施行令 第三十五条第一号)。飲食店営業は「食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業」と定義されている(同令 第三十四条の二 第二号の括弧書き)。現行の施行令 第三十五条に「喫茶店営業」という区分は無い。コーヒーを淹れて出す以上、この形も飲食店営業の許可を受ける。第五十五条第一項に違反した者は、二年以下の拘禁刑または二百万円以下の罰金(第八十二条第一項)。情状により拘禁刑と罰金を併科できる(同条第二項)。
許可の権者と窓口
第五十五条ほかにおける「都道府県知事」は、保健所を設置する市又は特別区にあつては「市長」又は「区長」とする(第七十六条本文)。東京都特別区では区の保健所が窓口になる。
申請の手数料
千代田区は飲食店営業の申請手数料を18,300円と公表しており、同じページに「手数料は、区により異なる場合がありますのでご注意ください」と書いている。北区の食品衛生関係手数料一覧表も飲食店営業18,300円である。標準的な処理期間は確認していない。要一次情報。
食品衛生責任者
施設ごとに置く。東京都の実施団体の受講料は、ページを開いたが確認できなかった。要一次情報。
電気通信事業法・無料で使わせる場合
総務省の電気通信事業参入マニュアル[追補版]は、「電気通信役務以外のサービスに付随して電気通信役務の提供を行うことは含まない(ただし、そのすべてが「事業」に該当しないのではなく、電気通信役務の提供が独立した事業として把握できるか否かを踏まえて判断される。)」とし、事業に該当しない例として「ホテルの宿泊サービスの一環として提供される電話やインターネットサービス」を挙げている。同マニュアルの事例集は、公衆無線LANのうち「商業施設や観光施設等の施設管理者等が、来場者が利用できるように施設内にアクセスポイントを設置して、公衆無線LANサービスを提供するもの」について、「電気通信役務の提供が独立した事業として把握できないことから電気通信事業に該当しないと判断される」として、非電気通信事業(事業法規律対象外)に分類している。
電気通信事業法・時間の料金を取る場合
この試算は席の時間に料金を取る。同じ事例集は「アクセスポイント等を設置し、又は他者のアクセスポイントを利用して、有料の公衆無線LANサービスを提供するもの」を、他人の通信を媒介していることから登録又は届出が必要な電気通信事業と判断している。「なお、対価を得なくても(無料で提供しても)、広告収入を得るなど実質的に電気通信役務の提供により利益を得ようとする場合には、登録又は届出が必要な電気通信事業と判断される」とも書かれている。ただしここに適用除外がある。電気通信事業法 第百六十四条第一項第二号は、「その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(これに準ずる区域内を含む。)又は同一の建物内である電気通信設備その他総務省令で定める基準に満たない規模の電気通信設備により電気通信役務を提供する電気通信事業」について、この法律の規定は適用しないとしている。同マニュアルは、この第二号の基準を「設置する線路のこう長の総延長が5km」と説明し、「建物内」には建物に付属する門、へい、建物の地下部分等が含まれるが、地下街のアーケードのように、たとえ通路でつながっていても建物の地下部分でないとみられる場所は含まれない、としている。店1軒の設備が同じ建物の中で収まる限り、席の時間に料金を取っても登録も届出も要らない読みになる。要確認。
適用除外でも残るもの
第百六十四条第三項により、同条第一項各号に掲げる電気通信事業を営む者の取扱中に係る通信については、第三条(検閲の禁止)と第四条(秘密の保護)が適用される。電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密を侵した者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金(第百七十九条第一項)。電気通信事業に従事する者が同じ行為をしたときは三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金(同条第二項)。未遂罪も罰する(同条第三項)。
深夜に開ける場合
深夜において飲食店営業を営む者は、営業所の構造及び設備を、国家公安委員会規則で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第三十二条第一項)。酒を出さなくてもかかる。酒類提供飲食店営業を深夜において営もうとする者は、営業所ごとに公安委員会へ届出書を提出する(第三十三条第一項)。ここでいう酒類提供飲食店営業は「バー、酒場その他客に酒類を提供して営む営業(営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く。)」である(第二条第十三項第四号の括弧書き)。線は「酒を出すかどうか」だけではなく「常態として主食を出しているかどうか」でも動く。この試算は酒類を提供せず、深夜0時をまたがない形に置いた。
個室と端末の貸し出し
東京都のインターネット端末利用営業の規制に関する条例 第二条第一号は、「個室その他これに類する施設であって、その内部の状況を外部から見通すことが困難であるもの(以下「個室等」という。)を設け、顧客に対し、インターネットを利用することができる通信端末機器(携帯電話用装置を除く。)を提供して当該個室等においてインターネットを利用することができるようにする役務を提供することを営業の全部又は一部とするもの」をインターネット端末利用営業と定義する。この営業を東京都の区域内で営もうとする者は、営業を開始しようとする日の十日前までに東京都公安委員会へ届け出る(第三条第一項)。顧客には運転免許証の提示を受ける方法その他公安委員会規則で定める方法で本人確認を行い(第四条第一項)、本人確認記録を作成して役務提供を終了した日から三年間保存する(第五条第一項・第二項)。通信端末機器特定記録等も同じく三年間保存する(第六条)。届出をせずに営んだ者は三十万円以下の罰金(第十四条第二項第一号)。両罰規定がある(第十五条)。条文は「個室等を設け」と「通信端末機器を提供して」の両方を要件にしているので、時間で料金を取ること自体は要件に入っていない。外から見通せる席で、客が自分のパソコンを持ち込む形は当たらない読みになる。ただし都公安委員会の運用は確認していない。要確認。
収容人員と防火管理者
飲食店は消防法施行令 別表第一(三)項ロ。同令 第一条の二 第三項第一号ロは、別表第一(一)項から(四)項までなどに掲げる防火対象物で収容人員が三十人以上のものを、防火管理者を要する防火対象物としている。収容人員は、従業者の数と、客席の部分ごとに算定した数の合計数を合算する。固定式のいす席を設ける部分についてはその部分にあるいす席の数に対応する数、その他の部分についてはその部分の床面積を三平方メートルで除して得た数(消防法施行規則 第一条の三 第一項)。この試算の24席と従業者2名を当てはめると26人で、三十人には届かない計算になる。席を28にすると28+2で30人となり、収容人員三十人以上に当たる。該当すれば、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、消防計画の作成などを行わせることになる(消防法 第八条第一項)。定めたときは遅滞なく所轄消防長又は消防署長へ届け出る(同条第二項)。届出を怠つた者は三十万円以下の罰金又は拘留(第四十四条第八号)。定めるべきことを命ぜられてその命令に違反した者は、六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金(第四十二条第一号)。席の作り方(固定式かどうか)で数え方が変わる点と、建物が複合用途に当たる場合の扱いは確認していない。要確認。
音楽を流す場合
公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる(著作権法 第三十八条第一項本文)。この形は営利を目的とし、しかも席に料金を受けるので、この例外には当たらない。 JASRACの管理楽曲をBGMとして流す場合の年額使用料は、店舗面積500平方メートルまでで6,000円(別途消費税相当額を加算)。著作権を侵害した者は十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する(第百十九条第一項)。 JASRAC以外の管理事業者が管理する楽曲の扱いは確認していない。要一次情報。
推定で置いた数字の一覧
| 推定で置いた数字 | 前提 |
|---|---|
| 席稼働率 | |
| 時間単価と1日の上限 | |
| 都度の滞在時間の分布 | |
| 月会員の条件 | |
| 家賃 | |
| 内装工事・厨房設備・席の什器 | |
| 屋内の配線とアクセスポイント、全席の電源工事、利用時間の計測 | |
| ドリンクの原価と軽食の原価率と決済手数料 | |
| 軽食の単価 | |
| 水道光熱費・アルバイトの時給・保守と保険と会計 | |
| 減価償却 | |
| 顧客の獲得と再来店 | |
| 運転資金 | |
| 経営者作業時間 | |
| 接続事業者の料金 |
出典の一覧
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