商売解剖図鑑

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在留外国人向け生活支援アプリ

ネパール語対応・個人〜小規模運営

机上版デジタル・AI系無店舗BtoC許認可あり

調査日 2026-08-03 / 原典を確認した日 2026-08-03

現地には行っていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。実額の裏取りが済んだら検証版として更新します。

初期投資

162万円

幅 100万〜300万円

月の営業利益(標準)

▲169,100円

弱気 ▲325,750円 / 強気 421,000円

経営者の時給(標準)

▲1,409円

月 120時間

投資の回収(標準)

回収に届かない

総合点

30 / 100

8つの軸の合計

この商売を他とくらべる分析の方法

この商売はどういうものか

日本で暮らす外国人のうち、日本語の読み書きに不安がある人に向けたスマートフォンのアプリです。翻訳、ゴミ出しや役所の手続きといった生活情報、母語で読める求人や掲示板をまとめて置きます。対応する言語をひとつに絞って作ります。無料でも使えますが、機能を広げたい人が月額を払い、求人先などからの手数料も入ります。

結論

置いた前提で計算すると、標準ケースの営業利益は月169,100円の赤字になりました。人数を増やして黒字にしようとすると、日本にいるネパール語話者300,992人の70%がMAUになる必要がある計算です。届く水準ではありません。

原因は、利用者を維持する費用にあります。MAUは放っておけば毎月減ります。標準ケースでは月12%が離れる前提を置きました。12,000人を保つには毎月1,440人を新しく入れ続ける必要があり、その半分を1人300円で買うと月216,000円。売上258,000円のほとんどが、人数を維持するだけで消える計算になります。

黒字にする道は、人数ではなく経路のほうにあります。MAU 12,000人のままで営業利益をゼロにするには、新規の約89%が口コミ・紹介・ストア検索といった無料の経路で入ってくる必要がある、という計算になりました。

初期投資は推定1,618,800円。ただし立ち上げの集客費を含む運転資金は推定450万円で、開発費の約2.8倍です。金がかかるのは作るところではなく、届けるところでした。

ただし、月次の離脱率も、獲得単価も、自然流入率も推定です。この3つに出典はひとつもありません。

結論の要約
結論の要約

こういう人なら向いている/やめたほうがいい

向いている(4つとも満たすこと)

  1. 日本語学校・エスニック食材店・宗教施設・同郷団体に自分で持ち込んで、無料の流入経路を作れる(標準ケースで営業利益をゼロにするには、新規の約89%が無料の経路で入る必要がある計算)
  2. ネパール語で書けて話せて掲示板を見張れる人を、月70時間確保できる(標準ケースの固定費134,300円のうち91,000円がこの人件費。全体の68%)
  3. 初期投資162万円とは別に、立ち上げの集客費を含む運転資金450万円を置ける(所要資金は合計約612万円。弱気ケースの営業キャッシュフローは月−302,750円で、450万円は約15か月分)
  4. 求人・住まい・通信などの送客提携を自分で開拓できる(標準ケースの売上258,000円のうち108,000円、41.9%が送客)

さらに、自分がネパール語話者である、またはネパール系コミュニティの中に入れるなら条件は大きく緩みます。運用人件費91,000円が下がり、月216,000円の獲得費用のうち有償で買う分を減らせます。

やめたほうがいい(1つでも当てはまるなら見送り)

  1. 広告を出せば人は集まると思っている(置いた前提では、有償で買った1人の粗利157円が、獲得単価300円に届きません)
  2. 利用者数さえ増やせば黒字になると考えている(MAUを10%増やしても営業利益は1,020円しか増えない計算。増えた分だけ維持のための獲得費用も増えます)
  3. 一人で完結させたい(ネパール語のCSと掲示板モデレーションに月70時間。集客の経路を作る作業も、人と会って交渉する仕事です)
  4. 半年から1年で収益を出したい(標準ケースの営業利益は−169,100円。営業キャッシュフローも−146,100円で、回収に届きません)
  5. 翻訳機能を売りにしたい(端末標準の翻訳と生成AIに置き換わります)
  6. 求人のあっせんや送金で稼ぐつもりがある(有料職業紹介は厚生労働大臣の許可、送金は資金移動業の登録が必要です)

ここが面白い

  • 広告費が高いのではなく、買える広告在庫がない。日本語のリスティング広告も、日本語のアプリ紹介メディアも届きません。利用者が日本語で検索しないからです。到達手段は学校の掲示、食材店の店頭、寺院の祭礼という物理の場に寄る。デジタルの商売なのに、経路の半分が紙と対面になります。
  • 利用者を10%増やしても、営業利益は1,020円しか増えない計算になりました。増やした分だけ、翌月からの維持費が増えるからです。集客コストを入れる前の試算では22,470円でした。22分の1になります。
  • 置いた前提では、広告で買った1人が生む粗利157円が、その1人の獲得費300円に届きません。人数を買うほど赤字が増える形になります。
  • 必要な金は開発費ではなく集客費でした。初期投資は推定162万円。立ち上げの集客費を含む運転資金は推定450万円で、開発費の約2.8倍です。
  • 最大の経路である学校は、毎年入れ替わる。留学が38.6%を占めるので学校は効きます。ただし在籍者は数年で卒業し帰国する。獲得の努力も毎年ゼロから積み直しになります。
  • 家族滞在72,978人、全体の24.2%には学校経由で届きません。この層に届くのは食材店・宗教施設・口コミだけです。
  • 母数は増え続けている。在留ネパール人は13年で約12.5倍、直近1年でも29.2%増。それでも標準ケースは月169,100円の赤字です。
  • 課金しやすい機能ほど、規制の向こう側にある。あっせんは許可、送金は登録、在留資格の書類作成は資格。手前に残る情報提供は、月500円を払う理由になりにくい。

ここは危ない

  1. 集客の数字に出典が1件もない。月次の離脱率も、獲得単価も、自然流入率も、すべて推定です。この3つが売上と費用の両方を決めます。
  2. 標準ケースは月169,100円の営業赤字。集客コストを入れる前の試算は13,100円の赤字でした。約13倍になっています。
  3. 有償で獲得すると回収できない。1人あたりの粗利LTVは推定157円、獲得単価は推定300円。どちらも推定ですが、この関係が続く限り、買って増やす設計は成立しない計算になります。
  4. 人数を増やしても利益がほとんど増えない。MAU +10%で+1,020円。人数で黒字にしようとすると、在留ネパール語話者の70%がMAUになる必要がある計算になります。
  5. 必要な資金は開発費ではない。所要資金は初期投資162万円と運転資金450万円で約612万円。運転資金の中身は、ほぼ集客費です。
  6. 中核機能の代替可能性。翻訳も生活情報も、スマートフォン標準の機能と生成AIに置き換わっていきます。
  7. 機能をひとつ足すだけで、規制の対象になる。求人情報の扱い方次第で特定募集情報等提供の届出が必要になり、あっせんまで踏み込めば有料職業紹介の許可が要ります。送出機関や留学エージェントと組む集客も、この線に近いところを通ります。
  8. ストア手数料は、登録して初めて15%。未登録なら30%で、標準ケースでは月22,500円の差になります。
  9. 掲示板を持つと、投稿の監視と削除の対応が生まれる。ネパール語で24時間動くコミュニティを、日本語話者だけでは見張れません。
  10. 借入の返済、役員報酬、税はこの試算に入っていません。本人の開発工数、推定1,000〜1,500時間も、初期投資に金額として入れていません。集客のための交渉工数も、金額に換算していません。

どこに活路があるか

どれも試していません。感度分析と損益分岐から逆算しただけの案で、効くかどうかは確かめていない段階です。

1. 無料で入ってくる比率を上げる。80%まで動かせれば、赤字は39,500円まで縮む計算

標準ケースは、新規1,440人のうち半分が無料の経路で入る前提です。この比率を10ポイント上げるごとに、営業利益は43,200円動きます。60%で赤字125,900円。70%で82,700円。80%で39,500円。89%でゼロ。

計算はこうです。損益ゼロに必要な獲得費用は、いまの216,000円から赤字の169,100円を引いた46,900円。有償で買う人数が1,440人×(1−自然流入率)、単価が300円なので、432,000円×(1−自然流入率)=46,900円。ここから89%が出ます。

経路は8つのうち3つ。学校の掲示とオリエンテーション、食材店の店頭、宗教施設と同郷団体の祭礼。どれも出稿ではなく持ち込みで、金額としては掲示物の制作費と謝礼だけです。留学116,151人に届くのは学校、家族滞在72,978人に届くのは食材店と宗教施設。両方を押さえないと母数の6割強を落とします。

ただし89%は、新規の9割が口コミと紹介とストア検索で入る状態です。その口コミは立ち上げ期には存在しません。

2. 有償で買う1人の単価を下げる。300円が65円になれば損益ゼロ

自然流入率50%のままなら、獲得単価65円が分岐です。720人×65円=46,800円で、必要な水準46,900円にほぼ一致します。

65円の目安は、この試算の中にもあります。強気ケースで置いた口コミ込みの平均単価が63円。「有償の単価を65円まで下げる」と「強気ケースの集客が回る」は、ほぼ同じ状態を別の言い方で書いたものです。

下げ方は、SNS広告の比率を落として、掲示物とQRコード、紹介インセンティブ、店頭での相互送客に寄せること。ただし単価が下がる分、人が動く工数は増えます。その工数は金額にしておらず、経営者作業時間120時間の中に押し込んであります。外注費として金額に直せば、下げた分は戻ってきます。

3. 離脱率を下げて、埋め戻す人数そのものを減らす

月12%が離れる前提です。9%まで下げると、維持に必要な新規は1,440人から1,080人へ。有償で買う分は540人になり、獲得費用は216,000円から162,000円。営業利益は54,000円改善する計算です。

自然流入率65%と離脱率9%が同時に成り立てば、獲得費用は113,400円(12,000人×9%×35%×300円)。赤字は66,500円まで縮みます。

方向は、困ったときだけ開くアプリから、毎月開く理由のあるアプリへ。ゴミ出しの曜日、在留期限や更新の通知、求人の新着。ただし求人の扱い方しだいで届出の対象になります。

離脱率だけで解こうとすると届きません。獲得費用を46,900円にするには離脱率2.6%(46,900÷1,800,000)まで下げる必要があり、平均継続月数にすると38か月。母集団が数年で入れ替わる前提と合いません。

4. 送客を厚くする。成約率が倍になれば、増えた分はほぼ丸ごと残る

送客の売上は月108,000円(12,000人×0.3%×3,000円)。ここにはストア手数料がかからず、MAUも増えないので獲得費用も増えません。成約率を0.3%から0.6%へ動かせれば、108,000円がそのまま乗って、赤字は61,100円まで縮む計算です。

感度分析でも、送客の成約率は+10%で+10,800円。同じ+10%でMAUは+1,020円ですから、約10倍の差があります。人数ではなく、1人あたりに何を当てるか。

5. ネパール語の運用を自分でやる

固定費134,300円のうち91,000円が、ネパール語のCS・モデレーション・運用の人件費です。全体の68%。ここを自分でやれば、そのまま91,000円が浮いて、赤字は78,100円になる計算です。

代わりに月70時間が、経営者作業時間120時間の上に乗ります。合計190時間。自分がネパール語話者であるか、コミュニティの中に入れるかで、この手が使えるかどうかが決まります。

数字は動くが、取らない手

  • 人数を増やす。MAUを10%増やしても営業利益は1,020円。維持費が同時に増えるためで、人数で分岐点に届かせるには在留者の70%が必要という計算になります。
  • 月額を500円から上げる。10%で+12,750円ですが、値上げで課金率が落ちる関係をこの試算に入れていません。動かした瞬間に、モデルが答えられなくなります。
  • 求人のあっせん、送金、在留資格の書類作成。単価は取れますが、それぞれ許可と登録と資格の向こう側です。取りにいくなら、同じ商売の改善ではなく、別の商売への引っ越しになります。
  • ストアの手数料。登録すれば15%、しなければ30%で、差は月22,500円。やらない理由がないので、活路には数えません。

この商売をどう見るか

これはアプリ開発ではありません。特定のコミュニティへの流入経路を作る商売です。

開発費は推定162万円。安く始められます。ところが立ち上げの集客費を含む運転資金は推定450万円で、開発費の約2.8倍になりました。金がかかるのは作るところではなく、届けるところでした。

立てる問いも変わります。「何%が毎月使い、何%が月500円を払うか」だけでは足りません。その人たちが、どこで、誰から、このアプリを知るのか。その経路を毎月いくらで維持できるのか。ここが決まらないと、MAUという数字は置いただけの数字になります。

置いた前提では、有償で買った1人の粗利が獲得費に届きませんでした。人数を買う設計は成立しない計算です。無料で人が入ってくる経路を先に作れるかどうか。そこが分かれ目になります。

もうひとつ。この商売は、規制の地図を先に描く必要があります。求人のあっせん、送金、在留資格の書類作成。どれも単価が取れる領域ですが、それぞれ許可、登録、資格の向こう側です。集客で送出機関や留学エージェントと組む場合も、同じ線に近づきます。

限界も書いておきます。集客の数字はすべて推定で、実測の裏づけがありません。経路の一覧は在留資格の構成から組み立てた仮説であって、どの経路が何人を連れてくるかを確かめたわけではない。出典の等級は高いのに、モデルの確からしさはそれに追いついていない。そこが今回いちばん正直なところです。

採点の8軸
採点の8軸

数字で見る

この試算で固定した条件

全国(オンライン)。利用者は日本在住のネパール語話者。運営は本人1名とネパール語話者のパート1名。iOSとAndroidの2ストア。対応言語はネパール語と日本語。収益はアプリ内サブスク月額500円と送客手数料。送金機能、職業紹介、在留資格の書類作成代行は持たない設計です。広告収入と法人向け販売は、単価の公開データが無いためこの試算に含めていません。

客がどこから来るか

日本語圏の一般的なアプリで使う経路は、ここではほとんど効きません。日本語のリスティング広告、日本語のアプリ紹介メディア、日本語のインフルエンサー。利用者が日本語で検索しないからです。到達手段は次の8つに絞られます。

経路届く相手費用の性格弱点
日本語学校・専門学校・大学留学116,151人(在留ネパール人の38.6%)学校ごとの交渉工数。掲載料が出る場合も毎年入れ替わる。4月と10月に偏る
エスニック食材店・ネパール/インド料理店在留資格を問わない生活者。家族滞在72,978人にも届く掲示物の制作費、店主への謝礼または相互送客1店舗あたりの到達が小さい
宗教施設・同郷団体・祭礼家族滞在・永住を含む定住層出展・協賛費と当日の工数頻度が低く、特定の月に偏る
ネパール語のSNSコミュニティ・在日ネパール人向けメディア若年層が中心広告出稿(有償)/投稿運用(工数)到達は速いが定着が弱い
送出機関・留学エージェントこれから来日する層提携交渉の工数求人機能とつなぐと職業安定法の類型に触れうる
既存利用者の紹介・口コミ同じコミュニティの中ゼロ、または紹介インセンティブ立ち上げ期には存在しない
ストア検索(ネパール語)すでに存在を知っている人が中心ゼロ名前を知らない人は引けない
アルバイト先・派遣会社資格外活動157,546人(うち留学114,259人)提携交渉の工数職場単位で分散していてまとめて当たれない

在留資格の構成は出入国在留管理庁と厚生労働省の公表資料に基づく事実です。どの経路が何人を連れてくるかは、確認できていません。

有償で買える経路は、実質的にネパール語のSNS広告に絞られます。ほかは交渉と持ち込みの工数で、金額としては掲示物の制作費と出展費、紹介インセンティブが乗るだけです。

客の入れ替わりと、その費用

MAU(当月)= MAU(前月)×(1 − 月次離脱率)+ 新規獲得数
維持に必要な新規獲得数 = MAU × 月次離脱率
月間の顧客獲得費用 = 維持に必要な新規獲得数 ×(1 − 自然流入率)× 顧客獲得単価

標準ケースは 12,000人 × 12% = 1,440人/月。うち自然流入50%を除く720人 × 300円 = 216,000円/月。

顧客獲得費用は毎月の費用として計上しています。一度きりではないからです。初期投資の「ローンチ時の広告・コミュニティ施策300,000円」は、ゼロの状態から最初の接点を作る一度きりの費用で、別枠です。MAUをゼロから積み上げる分の獲得費用は、運転資金450万円に含めています。

1人あたりの経済性〔試算〕

弱気標準強気
月次離脱率20%12%8%
平均継続月数5.0か月8.3か月12.5か月
1人あたり粗利LTV34円157円389円
顧客獲得単価(有償分)600円300円180円
顧客獲得単価(口コミ込みの平均)420円150円63円
粗利LTV ÷ 有償の獲得単価0.06倍0.52倍2.16倍
粗利LTV ÷ 平均の獲得単価0.08倍1.05倍6.18倍

粗利LTVは(売上−変動費)÷MAU に平均継続月数を掛けたものです。固定費は含んでいません。標準ケースの1.05倍は、固定費に回る分が残らない水準です。

売上の作り

月商 = サブスク(MAU × 有料課金率 × 500円)+ 送客(MAU × 成約率 × 3,000円)

標準ケースは MAU 12,000人 × 課金率2.5% × 500円 + MAU 12,000人 × 成約率0.3% × 3,000円。

3ケース〔試算〕

弱気標準強気
MAU3,000人(在留者の1.0%)12,000人(4.0%)30,000人(10.0%)
月次離脱率20%12%8%
維持に必要な新規600人/月1,440人/月2,400人/月
自然流入率30%50%65%
有償で買う人数420人720人840人
顧客獲得単価600円300円180円
有料課金率1.0%(30人)2.5%(300人)4.0%(1,200人)
売上高24,000円258,000円1,050,000円
変動費3,450円31,800円115,500円
固定費(減価償却込)89,300円134,300円242,300円
顧客獲得費用252,000円216,000円151,200円
外注費0円30,000円80,000円
事故・トラブル対応5,000円15,000円40,000円
月の営業利益▲325,750円▲169,100円421,000円
営業利益率40.1%
経営者の作業時間月100時間月120時間月140時間
経営者の時給成立せず(赤字)成立せず(赤字)3,007円
手残り(利益+減価償却)▲302,750円▲146,100円444,000円
回収にかかる月数届かない届かない4か月

固定費の内訳(標準ケース):ネパール語のCS・掲示板モデレーション・コンテンツ運用91,000円(推定)/サーバー・データベース8,000円(推定)/分析・通知・障害監視のSaaS 5,000円(推定)/通信・会計・雑費6,000円(推定)/減価償却23,000円/ストア年会費1,300円(Apple Developer Program 年99米ドルの月割)。

変動費:ストア手数料(サブスク売上の15%)と翻訳APIの従量料金。

顧客獲得費用はMAUに比例して増えるため、性格としては変動費に近い費用です。共通式の並びに合わせて広告費の行に置いています。

借入の元本返済、役員報酬、法人税等はこの試算に入っていません。

検算:258,000 − 31,800 − 134,300 − 216,000 − 30,000 − 15,000 = ▲169,100。24,000 − 3,450 − 89,300 − 252,000 − 0 − 5,000 = ▲325,750。1,050,000 − 115,500 − 242,300 − 151,200 − 80,000 − 40,000 = 421,000。

3ケースの試算
3ケースの試算

初期費用

ネパール語ローカライズ・監修400,000円(推定)/開発機材300,000円(推定)/ローンチ時の広告・コミュニティ施策300,000円(推定)/デザイン・ストア掲載素材200,000円(推定)/利用規約とプライバシーポリシーの整備200,000円(推定)/初期コンテンツ制作200,000円(推定)/ストア登録料18,800円。合計1,618,800円、幅は100万〜300万円。

運転資金は別途4,500,000円(推定・幅300万〜800万円)。立ち上げを18か月と置くと、期間中の総獲得数は到達分12,000人と離脱の埋め戻し約12,960人で約24,960人。うち有償で買う比率を30〜50%とすると獲得費用は約374万〜524万円、その間の営業赤字が約30万円。合計で約400万〜550万円になります。所要資金は初期投資と合わせて約612万円。在庫は0円。

本人の開発工数、推定1,000〜1,500時間は金額として入れていません。外注すれば500万〜1,000万円相当になる可能性があり、その場合は桁がひとつ変わります。

初期費用の内訳
初期費用の内訳

どこまで行けば黒字か

人数だけで黒字にしようとした場合〔試算〕

基準月間の有料課金回数MAU換算月商在留者に対する到達率
営業利益ゼロ(減価償却込)5,274回約210,900人4,535,200円70.1%
現金ベース(減価償却を除く)4,597回約183,900人3,953,500円61.1%
初期投資を60か月以内に回収5,391回約215,600人4,635,900円71.6%
初期投資を24か月で回収6,581回約263,200人5,659,600円87.5%

在留ネパール語話者の70%がMAUになる水準です。届く数字ではありません。原因は、獲得費用がMAUに比例して増えることにあります。標準ケースの1人あたりで見ると、売上21.50円、変動費2.65円、獲得費用18.00円。残る貢献利益は0.85円です。固定費と外注費と事故対応費の合計179,300円を0.85円で割ると、約210,900人になります。

経路のほうで解いた場合〔試算〕

MAU 12,000人のまま営業利益をゼロにするには、新規の約89%が無料の経路で入る必要があります。または、自然流入率50%のまま、獲得単価を300円から約65円まで下げる必要があります。人数ではなく、1人あたりの獲得費用を下げるほうに分岐点があります。

どこまで行けば黒字か
どこまで行けば黒字か

何が一番効くか〔試算〕

自然流入率 +10%(50→55%) +21,600円/月次離脱率 +10% ▲21,600円/顧客獲得単価 +10% ▲21,600円/ストア手数料15%→30% ▲22,500円/有料課金ユーザー数 +10% +12,750円/月額単価 +10% +12,750円/送客の成約率 +10% +10,800円/ネパール語の運用人件費 +10% ▲9,100円/MAU +10% +1,020円。

自然流入率を10ポイント動かして50%から60%にすると+43,200円。幅で見ると、これが最大の変数です。逆にMAUは、集客コストを入れる前の試算では+22,470円でしたが、いまは+1,020円しか動きません。人数を増やすと維持のための獲得費用も増えるためです。

標準ケースの営業利益が赤字のため、変化率では意味をなしません。絶対額で示します。ストア手数料の行だけは10%の増減ではなく、15%と30%を比べた差です。ほかの行と幅が揃っていません。

何が一番効くか
何が一番効くか

採点 30点/100

利益性 1/20(標準ケースは月169,100円の赤字)/初期投資 9/15(開発費は推定162万円だが所要資金は約612万円)/回収速度 2/15(標準ケースは営業キャッシュフローがマイナスで回収に届かない)/再現性 7/15(複製コストはほぼゼロ・ただし集客経路はコミュニティごとの人間関係に依存)/営業難易度 1/10(日本語圏の広告経路が効かず、有償で買った1人が回収できない)/運営難易度 3/10(ネパール語での常時運用が必要)/将来性・AI耐性 5/10(需要は拡大・中核機能は生成AIに侵食される)/法規・事故リスク 2/5(機能をひとつ足すと届出・許可・登録の対象になる)。

点数は「儲かる順位」ではなく、自分の資金・地域・スキルで比べるための目安です。

毎月の費用の内訳

毎月の費用の内訳
毎月の費用の内訳

投資の回収

投資の回収
投資の回収

前提と、どこまで確かか

この試算の対象

全国(オンライン)。iOSとAndroidの2ストア。運営は本人1名とパート1名。利用者は日本在住のネパール語話者。収益はアプリ内サブスク月額500円と送客手数料

確認できた事実

  • 在留外国人は412万5,395人。うちネパールは300,992人で国籍別5位、構成比7.30%。前年末から67,949人、29.2%の増加(出入国在留管理庁・2025年末)
  • ネパール人の在留資格別は、留学116,151人、家族滞在72,978人、技術・人文知識・国際業務48,813人、特定技能12,387人、永住者9,908人、技能実習4,477人(同)
  • 在留ネパール人は2012年末に24,071人。13年で約12.5倍(同)
  • 外国人労働者は2,571,037人。うちネパールは235,874人で国籍別4位、前年比25.7%増(厚生労働省・2025年10月末)
  • ネパール人労働者の内訳は、資格外活動157,546人(うち留学114,259人)、専門的・技術的分野62,625人(うち技術・人文知識・国際業務43,249人、特定技能10,271人)、技能実習4,414人(同)
  • App Store の Small Business Program は、前暦年の全アプリ合計収益が100万米ドル以内なら有料アプリとアプリ内購入の手数料率が15%。登録制で、基準を超えた後の売上には標準料率が適用される(Apple)
  • Apple Developer Program の年間登録料は99米ドル(Apple)
  • Google Play は、日本を含む「その他のすべての市場」で、15%のティアに登録したデベロッパーは15%(年間収益100万米ドルまで、超過分は30%)。自動更新の定期購入は15%(Google)
  • Google Play デベロッパー登録料は25米ドルの一回限り(Google)
  • Cloud Translation Basic は月50万文字まで無料。50万文字超から10億文字までは100万文字あたり20米ドル(Google Cloud)
  • 求人企業の依頼を受けて募集情報を見せる行為は職業安定法 第四条第六項の「募集情報等提供」。働きたい人の情報を収集して行う場合は同条第七項の「特定募集情報等提供」となり、第四十三条の二により厚生労働大臣への届出が必要
  • 求人企業と利用者の間に立ってあっせんすれば職業紹介であり、有料で行うには第三十条の許可が要る。許可基準は第三十一条(財産的基礎、個人情報の適正な管理を含む)
  • 募集に応じた労働者から報酬を受けることは職業安定法 第三十九条で禁止されている
  • 報酬を得て業として官公署に提出する書類を作成できるのは行政書士等に限られる(行政書士法 第一条の三第一項・第十九条第一項)。違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第二十一条の二)。法人にも罰金刑(第二十三条の三)
  • 為替取引を業として営むことは資金移動業に当たり、内閣総理大臣の登録が必要(資金決済法 第二条第二項・第三十七条)
  • 個人情報保護法の義務。利用目的の特定(第十七条)、目的外利用の禁止(第十八条)、安全管理措置(第二十三条)、委託先の監督(第二十五条)、第三者提供の制限(第二十七条)、外国にある第三者への提供の制限(第二十八条)

確認できなかったこと

  • 月次の離脱率、顧客獲得単価、自然流入率。いずれも公開データが見つかりませんでした。ネパール語話者に届く広告在庫の量と単価も未確認です
  • 経路ごとの獲得数と定着率。学校、食材店、宗教施設、ネパール語SNS、送出機関、アルバイト先。どれも確認していません
  • 定期購入の2年目以降の手数料率。検索結果に12%との記述がありましたが、Apple の該当ページに記載がなく、原典で確認できていません。数値の根拠には使っていません
  • 在留外国人向けアプリのMAU到達率、有料課金率、有料課金の解約率の実績値
  • 求人・住まい・通信への送客単価と成約率の実勢
  • 求人機能が職業安定法上どの類型に当たるかの当局の判断

推定で置いた数字

項目置いた値前提と弱点
MAU月次離脱率弱気20%/標準12%/強気8%留学と家族滞在が中心で母集団自体が数年で入れ替わること、生活情報アプリは困ったときだけ開く使い方になりやすいことから幅を広く取った。出典なし
自然流入率30%/50%/65%新規のうち無料の経路で入る比率。経路ごとの計測データが存在しない。幅で見たときの影響が最大
顧客獲得単価600円/300円/180円有償の経路で新規のアクティブ利用者を1人増やす費用。インストール単価ではない。買える広告在庫の量も未確認
MAU到達率弱気1.0%/標準4.0%/強気10.0%在留ネパール人300,992人に対する割合。公開データがない
有料課金率1.0%/2.5%/4.0%解約後の残存を織り込んだ、ある月時点の課金者比率として置いた。同種アプリの公表値が見つからない
月額単価500円値上げで課金率が落ちる関係をモデルに入れていない
送客の成約率と単価0.1%/0.3%/0.5%、1件3,000円出典なし。標準ケースでは売上の41.9%を占める
ネパール語の運用人件費時給1,300円・月40/70/140時間求人票での相場確認をしていない。標準ケースの固定費の68%
1ユーザーの月間翻訳文字数300文字実利用の計測をしていない
初期投資1,618,800円(幅100万〜300万円)公式の金額はストア登録料18,800円のみ。本人の開発工数は金額に入れていない
運転資金4,500,000円(幅300万〜800万円)立ち上げ18か月・総獲得約24,960人・有償比率30〜50%から計算。初期投資より金額が大きく、根拠は初期投資より弱い
為替1米ドル150円ストア登録料と翻訳API料金の円換算に使用
経営者作業時間月100/120/140時間実測ではない。集客の交渉工数を金額に換算せず、この時間に押し込んでいる
減価償却初期開発とコンテンツ100万円を60か月、機材30万円を48か月実際の資産区分と償却年数は税務の確認が要る
外注費・事故対応費月0〜80,000円ほか出典の裏づけはない

まだ分からないこと

月次の離脱率/顧客獲得単価と広告在庫/自然流入率/経路別の獲得数と定着率/学校が掲示や提携を受け入れる条件/食材店に掲示物を置く際の謝礼の相場/MAU到達率/有料課金率と1人あたり課金額/有料課金の解約率/送客単価と成約率/ネパール語運用人材の時給相場/在留ネパール人のスマートフォン利用実態/同種アプリの数と利用者規模/掲示板モデレーションの実工数/求人機能の法的な類型/消費税の取扱い/初期開発とコンテンツの資産区分と償却年数。

検証版で埋めるのは、月次の離脱率と自然流入率の実測、顧客獲得単価と経路別の獲得数、MAU到達率と有料課金率の実測、送客単価と成約率、ネパール語運用人材の時給、求人機能の法的な類型です。

許認可・規約

この試算の前提

送金機能・職業紹介・在留資格の書類作成代行を持たない設計としている。

求人情報

求人企業の依頼を受けて募集情報を利用者に見せる行為は、職業安定法 第四条第六項の「募集情報等提供」に当たる。さらに、働きたい人の情報を収集して行う場合は同条第七項の「特定募集情報等提供」となり、第四十三条の二により厚生労働大臣への届出が必要。求人企業と利用者の間に立ってあっせんすれば「職業紹介」であり、有料で行うには第三十条の許可が要る(許可基準は第三十一条。財産的基礎と個人情報の適正な管理を含む)。第三十九条により、募集に応じた労働者から報酬を受けることは禁止されている。集客で送出機関・留学エージェントと組む場合は、この線に触れやすいので設計上の注意が要る。

在留資格

報酬を得て、業として官公署に提出する書類を作成できるのは行政書士等に限られる(行政書士法 第一条の三第一項・第十九条第一項)。違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第二十一条の二)。法人にも罰金刑が科される(第二十三条の三)。制度の一般的な解説と、有資格者への案内にとどめる設計が要る。

送金

為替取引を業として営むことは資金移動業に当たり(資金決済法 第二条第二項)、内閣総理大臣の登録が必要(第三十七条)。

個人情報

個人情報保護法。利用目的の特定(第十七条)、目的外利用の禁止(第十八条)、安全管理措置(第二十三条)、委託先の監督(第二十五条)、第三者提供の制限(第二十七条)、外国にある第三者への提供の制限(第二十八条)。翻訳APIやサーバーを国外の事業者に置くと第二十八条が効く。紹介インセンティブや友達紹介の仕組みを作る場合は、取得する個人情報の範囲と利用目的の特定に注意が要る。

ストア

Apple の Small Business Program は登録制で、前暦年の全アプリ合計収益が100万米ドル以内なら手数料15%。Google Play も15%のティアに登録したデベロッパーは15%、自動更新の定期購入は15%。登録していなければ30%。

自分で確かめること

求人機能の実装が「募集情報等提供」「特定募集情報等提供」「職業紹介」のどれに当たるかは実装の中身で変わる。厚生労働省と専門家への確認が必要。

推定で置いた数字の一覧

推定で置いた数字前提
MAU到達率(弱気1.0%/標準4.0%/強気10.0%)
  • 置いた前提:日本にいるネパール語話者300,992人(2025年末・出入国在留管理庁)を母数に、月間アクティブ利用者がその何%になるかを置いた推定。弱気3,000人・標準12,000人・強気30,000人。
  • 弱いところ:在留外国人向けアプリの到達率を示す公開データが見つからなかった。この数字が売上を直接決めるのに、根拠が一切ない
  • 効き方:MAU+10%で営業利益+1,020円(獲得費用も同時に増えるため)
MAU月次離脱率(弱気20%/標準12%/強気8%)
  • 置いた前提:MAUのうち翌月にアクティブでなくなる割合として置いた推定。中心が留学116,151人・家族滞在72,978人で、帰国・転居・在留資格の変更によって母集団そのものが数年で入れ替わること、生活情報アプリは困ったときだけ開く使い方になりやすいことを踏まえ、幅を広く取った。平均継続月数は逆数で 5.0/8.3/12.5か月。
  • 弱いところ:出典はひとつもない。この値が「毎月何人を新しく入れないとMAUが維持できないか」を直接決めるため、獲得費用の水準がこの1つの推定に乗っている。要一次情報
  • 効き方:+10%(12%→13.2%)で営業利益−21,600円
自然流入率(弱気30%/標準50%/強気65%)
  • 置いた前提:新規獲得のうち、口コミ・既存利用者の紹介・ストア検索・コミュニティ内の掲示など、金銭の支払いを伴わない経路で入ってくる割合として置いた推定。口コミが回るほど比率が上がるとみて、ケースごとに変えた。
  • 弱いところ:出典はない。経路ごとの獲得数を計測した公開データが存在しない。感度分析では幅で見たときの影響が最も大きく、この分析の結論をほぼ一人で決めている。要一次情報
  • 効き方:50%→60%で営業利益+43,200円
顧客獲得単価(CAC・弱気600円/標準300円/強気180円)
  • 置いた前提:有償の経路で新規のアクティブ利用者を1人増やすのにかかる費用として置いた推定。インストール1件の単価ではなく、その月にアクティブになった1人あたりの単価。弱気は口コミが回らず全量を広告で埋める前提で単価が上がり、強気は提携と紹介が効いて有償に頼る比率が下がるとみて単価を下げた。掲示物の制作費・出展費・紹介インセンティブ・ネパール語SNSの広告出稿を合わせた金額として置いている。本人が学校や店舗と交渉する工数は、経営者作業時間に含め、金額としては入れていない。
  • 弱いところ:出典はない。ネパール語話者に届く広告在庫の量と単価を確認していないため、そもそも「必要な人数を買えるだけの在庫があるか」も未確認。要一次情報
  • 効き方:+10%(300円→330円)で営業利益−21,600円
有料課金率(弱気1.0%/標準2.5%/強気4.0%)
  • 置いた前提:MAUのうち月額課金に至る割合として置いた推定。解約後の残存を織り込んだ、ある月時点の課金者比率として扱う
  • 弱いところ:同種アプリの公表値が見つからなかった。利用者の多くが週28時間までの就労制限がある留学生で、可処分所得が低い点は下振れ要因
月額単価 500円
  • 置いた前提:運営者が公開していない価格帯であり、一般的なアプリのサブスク価格帯から置いた推定
  • 弱いところ:値上げすれば課金率が落ちる関係をモデルに入れていない
送客の成約率(0.1%/0.3%/0.5%)と送客単価3,000円
  • 置いた前提:求人・住まい・通信などへの送客で、MAUのうち月に成約する割合と1件あたりの手数料として置いた推定
  • 弱いところ:単価も成約率も出典がない。標準ケースでは売上の41.9%を占めるため、ここが崩れると赤字が広がる
ネパール語の運用人件費(時給1,300円・月40/70/140時間)
  • 置いた前提:掲示板モデレーション・CS・コンテンツ運用を担うパート1名の人件費として置いた推定
  • 弱いところ:求人票での相場確認をしていない。標準ケースの固定費の68%を占める最大項目
1ユーザーあたりの月間翻訳文字数 300文字
  • 置いた前提:翻訳APIの従量料金を出すために置いた推定。無料枠は月50万文字(Cloud Translation の公式料金)
  • 弱いところ:実利用の計測をしていない。ヘビーユーザーが偏ると費用は跳ねる
初期投資 1,618,800円(幅 1,000,000〜3,000,000円)
  • 置いた前提:ストア登録料だけが公式の金額(Apple 99米ドル・Google 25米ドル)で、ローカライズ400,000円・機材300,000円・ローンチ広告300,000円・デザイン200,000円・法務200,000円・初期コンテンツ200,000円はいずれも推定。ローンチ広告300,000円は、ゼロの状態から最初の接点を作る一度きりの費用として置いており、MAUを積み上げる獲得費用は運転資金の側に入れている。
  • 弱いところ:本人の開発工数(推定1,000〜1,500時間)を金額として入れていない。外注すれば500万〜1,000万円相当になる可能性があり、その場合は初期投資の桁がひとつ変わる
運転資金 4,500,000円(幅 3,000,000〜8,000,000円)
  • 置いた前提:立ち上げを18か月と置き、その間にMAUをゼロから12,000人へ積み上げる前提で計算した推定。期間中の総獲得数は到達分12,000人+離脱の埋め戻し約12,960人=約24,960人。うち有償で買う比率を 30〜50%とすると獲得費用は約374万〜524万円。その間の営業赤字(獲得費を除く)が約30万円。合計で約400万〜550万円になるため、中央を取って450万円とした。
  • 弱いところ:立ち上げ期間18か月も、その間の自然流入率も推定。立ち上げ期は口コミが回っていないため自然流入率は標準ケースより低いはずで、上振れしやすい。この項目は初期投資より金額が大きく、根拠は初期投資より弱い
為替 1米ドル150円
  • 置いた前提:ストア登録料と翻訳API料金を円に換算するために置いた推定
経営者作業時間(100/120/140時間)
  • 置いた前提:開発・企画・提携交渉・数値管理・最終的なCS対応を含めた推定。実測ではない
  • 弱いところ:集客の経路を作る交渉(学校・食材店・宗教施設・同郷団体)の工数を金額に換算しておらず、この時間の中に押し込んでいる
減価償却(初期開発とコンテンツ1,000,000円を60か月・機材300,000円を48か月)
  • 置いた前提:ソフトウェアと制作コンテンツを5年、機材を4年として置いた推定。実際の資産区分と償却年数は税務の確認が要る
外注費・事故対応費(月0〜80,000円ほか)
  • 置いた前提:いずれも推定。出典の裏づけはない

出典

A級11件。B級・C級・D級は0件です。すべて実URLを開いて原典を確認しました(2026-08-03)。発信元はいずれも官公庁、法令、プラットフォームの公式料金表で、その事業への参入を勧める立場のものはありません。

ただし、等級が強いことと、モデルが確からしいことは別です。出典で埋まったのは市場の母数、法規制、プラットフォームの手数料だけ。売上側と集客側、人件費には出典が1件もなく、すべて推定です。集客をモデルに入れた改訂でも、集客の数値に使える公開出典は見つかりませんでした。

  • 官公庁統計:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(統計表Excelを含む)/厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(別表Excelを含む)
  • 法令(e-Gov法令検索):職業安定法/行政書士法/資金決済に関する法律/個人情報の保護に関する法律
  • プラットフォーム公式:Apple「App Store Small Business Program」/Apple「Apple Developer Programの登録」/Google「サービス手数料」/Google「Create a Google Play developer account」/Google Cloud「Cloud Translation の料金」
出典の構成
出典の構成

出典の一覧

等級出典利害関係原典を確認した日
A出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(統計表 Excel を含む)
  • 対象:全国/令和7年(2025年)末現在
  • 鮮度:令和7年末時点の公表資料
  • 使ったところ:在留外国人412万5,395人/ネパール300,992人(前年末比+67,949人・+29.2%・国籍別5位・構成比7.30%)/ネパールの在留資格別内訳(留学116,151・家族滞在72,978・技術人文知識国際業務48,813・特定技能12,387・永住者9,908・技能実習4,477)/2012年末24,071人からの推移/集客経路を組み立てる際の在留資格構成
なし2026-08-03
A厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(別表 Excel を含む)
  • 対象:全国/令和7年10月末時点
  • 鮮度:令和7年10月末時点の公表資料
  • 使ったところ:外国人労働者2,571,037人/ネパール235,874人(国籍別4位・前年比+25.7%)/ネパールの内訳は資格外活動157,546人(うち留学114,259人)・専門的技術的分野62,625人(うち技術人文知識国際業務43,249人・特定技能10,271人)・技能実習4,414人/2021年98,260人からの推移/アルバイト先経由の経路の母数
なし2026-08-03
AApple「App Store Small Business Program」
  • 対象:App Store 全体/日本語版ページ
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:有料アプリとアプリ内購入の手数料率15%/対象は前暦年の全アプリ合計収益が100万米ドル以内の既存デベロッパと新規デベロッパ/登録制で有料アプリケーション契約への同意が必要/基準を超えた後の売上には標準料率
  • 確認できていないところ:定期購入の2年目以降の料率。検索結果に12%との記述があったが、このページに記載がなく原典で確認できていないため数値根拠に使わない
なし(プラットフォーム公式)2026-08-03
AApple「Apple Developer Programの登録」
  • 対象:Apple Developer Program/日本語版ページ
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:年間登録料は99米ドル(または現地通貨の同等額)
なし(プラットフォーム公式)2026-08-03
AGoogle「サービス手数料」(Play Console ヘルプ)
  • 対象:Google Play 全体/日本を含む「その他のすべての市場」
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)/EEA・英国・米国は2026年6月30日以降に別体系へ移行と明記
  • 使ったところ:15%のサービス手数料ティアに登録したデベロッパーは15%(年間収益100万米ドルまで・超過分は30%)/自動更新の定期購入は15%(デベロッパーが毎年受け取る収益に関係なく)
なし(プラットフォーム公式)2026-08-03
AGoogle「Create a Google Play developer account」(Play Console ヘルプ)
  • 対象:Google Play デベロッパー登録/英語版ページで確認
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:25米ドルの一回限りの登録料
なし(プラットフォーム公式)2026-08-03
AGoogle Cloud「Cloud Translation の料金」
  • 対象:Cloud Translation - Basic/日本語版ページ
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:月50万文字まで無料(毎月10米ドル分のクレジットとして適用)/50万文字超から10億文字までは100万文字あたり20米ドル
なし(サービス提供者の公式料金表)2026-08-03
Ae-Gov法令検索「職業安定法」(昭和二十二年法律第百四十一号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第四条第六項「募集情報等提供」の定義(4号)/同条第七項「特定募集情報等提供」は働きたい人に関する情報を収集して行う募集情報等提供/第四十三条の二 特定募集情報等提供事業の届出(厚生労働大臣)/第三十条 有料職業紹介事業の許可/第三十一条 許可の基準(財産的基礎・個人情報の適正な管理)/第三十九条 募集に応じた労働者からの報酬受領の禁止
なし2026-08-03
Ae-Gov法令検索「行政書士法」(昭和二十六年法律第四号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第一条の三第一項(報酬を得て官公署に提出する書類等を作成することを業とする)/第一条の四(提出手続の代理・書類作成についての相談)/第十九条第一項(行政書士または行政書士法人でない者は報酬を得て業として第一条の三の業務を行えない)/第二十一条の二(違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)/第二十三条の三(法人にも罰金刑)
なし2026-08-03
Ae-Gov法令検索「資金決済に関する法律」(平成二十一年法律第五十九号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第二条第二項(資金移動業とは銀行等以外の者が為替取引を業として営むこと)/第三十七条(資金移動業者の登録)
なし2026-08-03
Ae-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(平成十五年法律第五十七号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第十七条 利用目的の特定/第十八条 目的外利用の禁止/第二十三条 安全管理措置/第二十五条 委託先の監督/第二十七条 第三者提供の制限/第二十八条 外国にある第三者への提供の制限
なし2026-08-03

更新履歴

日付内容
2026-08-03初版作成。A級出典11件の原典を確認。3ケース・損益分岐4基準・感度分析・採点44点を算出。個別のアプリではなく商売のモデルとして定義した
2026-08-03訂正。集客がモデルに入っていなかった。集客経路8つ、月次離脱率、顧客獲得単価を追加して再計算。標準ケースの営業利益は▲13,100円から▲169,100円へ。回収は164か月から「届かない」へ。運転資金は120万円から450万円へ。感度分析の最大項目はストア手数料から自然流入率へ。採点は44点から30点へ
2026-08-03「どこに活路があるか」を追加。感度分析と損益分岐からの逆算のみで、新しい前提は置いていない。数値・結論・採点は変更なし
2026-08-04冒頭に「この商売はどういうものか」を追加。あわせて他章の重複した記述を削った。数字・結論・採点は変更なし

訂正の受付

数字の誤りや、現場と違う点にお気づきの方は教えてください。訂正して更新の記録に残します。

数字が大きく動いたときは、更新ではなく訂正として扱い、変更前の値を残したまま更新履歴に記録します。

本コンテンツは公開情報と一定の仮定に基づく試算です。特定企業の実際の利益を示すものではなく、地域・規模・経験・時期によって結果は変わります。出典・計算条件・更新日は商売解剖図鑑に掲載します。