商売解剖図鑑

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在留外国人向け生活支援アプリ

ネパール語対応・個人〜小規模運営

机上版デジタル・AI系無店舗BtoC許認可あり

調査日 2026-08-03 / 原典を確認した日 2026-08-07

現地には行っていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。実額の裏取りが済んだら検証版として更新します。

初期投資

162万円

幅 100〜300万円

月の営業利益(標準)

▲169,100円

弱気 ▲325,750円 / 強気 421,000円

経営者の時給(標準)

▲1,409円

月 120時間

投資の回収(標準)

回収に届かない

個人事業としての点数

30 / 100

自分の資金と時間で始めて、自分が回す商売として

事業としての点数

31 / 100

人と仕組みで、本人から離れて大きくなるか

この商売を他とくらべる分析の方法

この商売はどういうものか

日本で暮らす外国人のうち、日本語の読み書きに不安がある人に向けたスマートフォンのアプリです。翻訳、ゴミ出しや役所の手続きといった生活情報、母語で読める求人や掲示板をまとめて置きます。対応する言語をひとつに絞って作ります。無料でも使えますが、機能を広げたい人が月額を払い、求人先などからの手数料も入ります。

この試算で見ている形

  • 体制:運営は本人1名とパート1名。
  • 地域・立地:全国(オンライン)。
  • 売り先:iOSとAndroidの2ストア。利用者は日本在住のネパール語話者。収益はアプリ内サブスク月額500円と送客手数料。
  • 売上の作り方:サブスク(MAUと課金率と500円)と送客(MAUと成約率と3,000円)の合計が月商になります。
  • この試算に含めていないもの:借入の元本返済、役員報酬、法人税等、本人の開発工数。

想定した人と、その一年

アプリを1人で作り、ネパール語で書けて話せる人をパートで1人だけ雇った人を置きました。一年は、机の前ではなく外を回るところから始まります。日本語学校の学生課に話を通し、オリエンテーションの資料に1枚入れてもらう。ネパール料理店とエスニック食材店を1軒ずつ回り、店主にQRコードの紙を置かせてもらう。寺院の祭礼に出て、その日だけ人が集まる場所で名前を覚えてもらう。動くのは4月と10月に偏ります。学校の入学の時期にまとまって人が入り、そのあとは静かになる。静かな月にも数字は減り続けます。前の年に登録した人は卒業して帰国し、在留資格が変わって別の生活に移り、困らなくなればアプリを開かなくなる。だから毎月、前の月と同じ人数を保つために、新しい人を入れ続ける仕事が残ります。手元では、ネパール語の掲示板に投稿が積み上がり、通報が来れば読んで消す。読めるのは自分ではなくパートの1人だけです。取り返しがつかなくなるのは、外を回る足が止まって、口コミが回り始める前に手元の資金が尽きたときです。以上は試算のために置いた姿であって、実在の誰かではありません。

結論

先に、この試算が何の上に乗っているかを置いておきます。

ひとつは、利用者が毎月どれだけ減るかです。月に12%が離れると置きました。年ではなく、月の数字です。ならすと1人が8.3か月使って離れていく形になります。もうひとつは、新しく入ってくる人の半分が、金を払わずに入ってくるという置き方です。口コミ、紹介、ストア検索。残りの半分は1人300円で買う。この2つに出典はありません。確かめられたのは母数のほうだけで、日本にいるネパール語話者は2025年末で300,992人でした。

この形だと、毎月の売上のほとんどが、人数を増やすためではなく、同じ人数を保つために消えます。

12,000人を保つには、毎月1,440人を新しく入れ続けることになります。その半分を金で買うと、売上の8割強が人数を保つだけで出ていく計算です。増やしても解けません。人数を増やせば、その分だけ翌月からの維持費も増えるからです。黒字にする道は、人数ではなく、無料で入ってくる比率のほうにありました。

利用者12,000人のまま、無料で入る比率だけを動かした場合〔試算〕

新規のうち無料の経路で入る比率標準ケースの何倍月の顧客獲得費用月の営業利益
50%(標準ケース)216,000円▲169,100円
60%1.20倍172,800円▲125,900円
70%1.40倍129,600円▲82,700円
80%1.60倍86,400円▲39,500円
約89%1.78倍46,900円0円

初期投資は推定1,618,800円。ところが立ち上げの集客費を含む運転資金は推定4,500,000円で、開発費の約2.8倍でした。金がかかるのは作るところではなく、届けるところです。

で、この商売はどういうものか

標準ケースは月169,100円の赤字で、経営者の時給はマイナス1,409円になる計算です。黒字になるのは、出典がひとつもない3つの推定――利用者の到達率10%、月次の離脱率8%、有料課金率4%――が同時に上振れした強気ケースだけでした。しかも有償で獲得した1人が生む粗利157円が、その1人にかけた300円に届きません。この関係は人数を増やしても解けない形になっています。置いた前提の範囲では、手を出さないほうがいいという見立てになります。

標準ケースの経営者時給はマイナス1,409円。始めるのに要るのは6,118,800円。投じた額は、この試算では回収に届きません。

これは「日本に住むネパール語話者に向けて、翻訳・生活情報・求人情報の掲載・掲示板をまとめたアプリを、 iOSとAndroidの2ストアで、本人1名とネパール語のパート1名で運営し、月額500円のサブスクと送客手数料で稼ぐ」という形についての見立てです。送金、職業紹介、在留資格の書類作成代行は持たない設計にしています。法人や自治体に売る形、広告収入で成り立たせる形、複数の言語へ広げる形は、費用の作りも必要な許可も変わります。この試算は、そこを見ていません。

結論の要約
結論の要約

ここが面白い

課金しやすい機能ほど、規制の向こう側にある

このアプリが持っていない機能を3つ並べます。仕送りの送金、仕事の紹介、在留資格の書類作成。日本で暮らす人がいちばん金を払う場面で、どれも許可か登録か資格の向こう側にありました。手前に残るのは翻訳と生活情報と掲示板です。この試算はその手前だけで組み、月500円を払う人をMAUの2.5%と置きました。サブスクの売上は月150,000円。それでも標準ケースは169,100円の赤字になる計算です。

線は罰の重さで見ると見えてきます。求人を並べて見せるだけなら届出は要りませんが、そこに利用者の情報を集める工程が入ると届出が要り、出さずに行えば六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金。求人企業と利用者の間に立ってあっせんすれば有料職業紹介で、許可がなければ一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金。在留資格の書類を報酬を得て業として作れば、同じく一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金です。送金はさらに奥にあって、資金移動業の登録は銀行法の免許の規定を外すための入口として置かれています。

重い順が、そのまま単価の取れる順に並んでいます。重い規制は参入を絞り、絞られた場所にだけ値段がつく。だから規制の手前にあるものは誰でも作れて、月500円を払う理由になりにくい。しかも名目を変えて逃げることもできません。行政書士法第十九条第一項は「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」と書いています。月額のサブスクという名目にしても、書類を作れば報酬です。線の位置も直感とは合いません。求人のほうは、依頼を受けたかどうかではなく、利用者の情報を集めたかどうかで届出の要否が変わります。

広告費が高いのではなく、買える広告の在庫がない

日本語のリスティング広告も、日本語のアプリ紹介メディアも届きません。利用者が日本語で検索しないからです。有償でまとまった量を買えるのはネパール語のSNS広告だけ。残りは学校の掲示、食材店の店頭、寺院の祭礼という物理の場になります。

母数は13年で12.5倍に増えた。それでも赤字だった

在留ネパール人は2012年末の24,071人から2025年末の300,992人へ。直近1年でも29.2%増えています。市場が伸びていることと、1人あたりの経済性が合うことは別でした。有償で買った1人の粗利157円は、獲得費300円に届きません。

数字で見る

初期費用

項目金額
ネパール語ローカライズ・監修400,000円(推定)
開発機材(Mac・実機テスト端末)300,000円(推定)
ローンチ時の広告・コミュニティ施策300,000円(推定)
デザイン・ストア掲載素材200,000円(推定)
利用規約とプライバシーポリシーの整備200,000円(推定)
初期コンテンツ制作(ゴミ出し・行政手続き・生活ルールの解説)200,000円(推定)
ストア登録料(Apple 99米ドル・Google 25米ドル)18,800円(実額)
合計1,618,800円(幅100万〜300万円)
運転資金(別枠)4,500,000円(推定・幅300万〜800万円)
所要資金6,118,800円

公式の金額として確かめられたのはストア登録料18,800円だけです。残りの1,600,000円はすべて推定です。

運転資金の中身は、ほぼ集客費です。立ち上げを18か月と置くと、期間中の総獲得数は到達分12,000人と離脱の埋め戻し約12,960人で約24,960人。うち有償で買う比率を50〜70%とすると獲得費用は約374万〜524万円になり(24,960人×50%×300円=3,744,000円、24,960人×70%×300円=5,241,600円)、その間の営業赤字が約30万円。合計で約400万〜550万円なので、中央を取って450万円としました。開発費1,618,800円の約2.8倍です。

本人の開発工数、推定1,000〜1,500時間は金額として入れていません。外注すれば500万〜1,000万円相当になる可能性があり、その場合は桁がひとつ変わります。

初期費用の内訳
初期費用の内訳

客がどこから来るか

日本語圏の一般的なアプリで使う経路は、ここではほとんど効きません。日本語のリスティング広告、日本語のアプリ紹介メディア、日本語のインフルエンサー。利用者が日本語で検索しないからです。到達手段は次の8つに絞られます。

経路届く相手費用の性格弱点
日本語学校・専門学校・大学留学116,151人(在留ネパール人の38.6%)学校ごとの交渉工数。掲載料が出る場合も毎年入れ替わる。4月と10月に偏る
エスニック食材店・ネパール/インド料理店在留資格を問わない生活者。家族滞在72,978人にも届く掲示物の制作費、店主への謝礼または相互送客1店舗あたりの到達が小さい
宗教施設・同郷団体・祭礼家族滞在・永住を含む定住層出展・協賛費と当日の工数頻度が低く、特定の月に偏る
ネパール語のSNSコミュニティ・在日ネパール人向けメディア若年層が中心広告出稿(有償)/投稿運用(工数)到達は速いが定着が弱い
送出機関・留学エージェントこれから来日する層提携交渉の工数求人機能とつなぐと職業安定法の類型に触れうる
既存利用者の紹介・口コミ同じコミュニティの中ゼロ、または紹介インセンティブ立ち上げ期には存在しない
ストア検索(ネパール語)すでに存在を知っている人が中心ゼロ名前を知らない人は引けない
アルバイト先・派遣会社資格外活動157,546人(うち留学114,259人)提携交渉の工数職場単位で分散していてまとめて当たれない

在留資格の構成は出入国在留管理庁と厚生労働省の公表資料で確かめた事実です。どの経路が何人を連れてくるかは、確認できていません。

有償でまとまった量を買える経路は、実質的にネパール語のSNS広告に絞られます。ほかは交渉と持ち込みの工数で、金額としては掲示物の制作費と出展費、紹介インセンティブが乗るだけです。

留学が全体の38.6%を占めるので学校は効きます。ただし在籍者は数年で卒業して帰国するので、獲得の努力も毎年ゼロから積み直しになります。しかも家族滞在72,978人、全体の24.2%には学校経由で届きません。この層に届くのは食材店・宗教施設・口コミだけです。

客の入れ替わりと、その費用

MAU(当月)= MAU(前月)×(1 − 月次離脱率)+ 新規獲得数
維持に必要な新規獲得数 = MAU × 月次離脱率
月間の顧客獲得費用 = 維持に必要な新規獲得数 ×(1 − 自然流入率)× 顧客獲得単価

標準ケースは 12,000人 × 12% = 1,440人/月。うち自然流入50%を除く720人 × 300円 = 216,000円/月です。

顧客獲得費用は毎月の費用として計上しています。一度きりではないからです。初期投資の「ローンチ時の広告・コミュニティ施策300,000円」は、ゼロの状態から最初の接点を作る一度きりの費用で、別枠です。MAUをゼロから積み上げる分の獲得費用は、運転資金4,500,000円に含めています。学校や店舗と交渉する本人の工数は、経営者作業時間に含め、金額にしていません。

1人あたりの経済性〔試算〕

弱気標準強気
月次離脱率20%12%8%
平均継続月数5.0か月8.3か月12.5か月
1人あたり粗利LTV34円157円389円
顧客獲得単価(有償分)600円300円180円
顧客獲得単価(口コミ込みの平均)420円150円63円
粗利LTV ÷ 有償の獲得単価0.06倍0.52倍2.16倍
粗利LTV ÷ 平均の獲得単価0.08倍1.05倍6.18倍

粗利LTVは(売上−変動費)÷MAU に平均継続月数を掛けたものです。固定費は含んでいません。標準ケースの1.05倍は、固定費に回る分が残らない水準です。有償で買った1人だけを見ると0.52倍で、買うほど赤字が増える形になります。

売上の作り

月商 = サブスク(MAU × 有料課金率 × 500円)+ 送客(MAU × 成約率 × 3,000円)

標準ケースは MAU 12,000人 × 課金率2.5% × 500円 で150,000円、MAU 12,000人 × 成約率0.3% × 3,000円 で108,000円。合わせて258,000円です。送客が売上の41.9%を占めます。

3ケース〔試算〕

弱気標準強気
MAU3,000人(在留者の1.0%)12,000人(4.0%)30,000人(10.0%)
月次離脱率20%12%8%
維持に必要な新規600人/月1,440人/月2,400人/月
自然流入率30%50%65%
有償で買う人数420人720人840人
顧客獲得単価600円300円180円
有料課金率1.0%(30人)2.5%(300人)4.0%(1,200人)
売上高24,000円258,000円1,050,000円
変動費3,450円31,800円115,500円
固定費(減価償却込)89,300円134,300円242,300円
顧客獲得費用252,000円216,000円151,200円
外注費0円30,000円80,000円
事故・トラブル対応5,000円15,000円40,000円
月の営業利益▲325,750円▲169,100円421,000円
営業利益率40.1%
経営者の作業時間月100時間月120時間月140時間
経営者の時給成立せず(赤字)成立せず(赤字)3,007円
手残り(利益+減価償却)▲302,750円▲146,100円444,000円
回収にかかる月数届かない届かない4か月

固定費の内訳(標準ケース):ネパール語のCS・掲示板モデレーション・コンテンツ運用91,000円(推定)/サーバー・データベース8,000円(推定)/分析・通知・障害監視のSaaS 5,000円(推定)/通信・会計・雑費6,000円(推定)/減価償却23,000円/ストア年会費1,300円(Apple Developer Program 年99米ドルの月割)。人件費91,000円が固定費の68%を占めます。

変動費の内訳(標準ケース):ストア手数料22,500円(サブスク売上150,000円の15%)と、翻訳APIの従量料金9,300円。翻訳APIは、12,000人×300文字で360万文字。無料枠の50万文字を引いた310万文字に、100万文字あたり20米ドルと1米ドル150円をかけた額です。

顧客獲得費用はMAUに比例して増えるため、性格としては変動費に近い費用です。共通式の並びに合わせて広告費の行に置いています。借入の元本返済、役員報酬、法人税等、本人の開発工数はこの試算に入れていません。

検算:258,000 − 31,800 − 134,300 − 216,000 − 30,000 − 15,000 = ▲169,100。24,000 − 3,450 − 89,300 − 252,000 − 0 − 5,000 = ▲325,750。1,050,000 − 115,500 − 242,300 − 151,200 − 80,000 − 40,000 = 421,000。

3ケースの試算
3ケースの試算

どこまで行けば黒字か

人数だけで黒字にしようとした場合〔試算〕

基準月間の有料課金回数MAU換算月商在留者に対する到達率
営業利益ゼロ(減価償却込)5,274回約210,900人4,535,200円70.1%
現金ベース(減価償却を除く)4,597回約183,900人3,953,500円61.1%
初期投資を60か月以内に回収5,391回約215,600人4,635,900円71.6%
初期投資を24か月で回収6,581回約263,200人5,659,600円87.5%

在留ネパール語話者の70%がMAUになる水準です。届く数字ではありません。原因は、獲得費用がMAUに比例して増えることにあります。標準ケースの1人あたりで見ると、売上21.50円、変動費2.65円、獲得費用18.00円。残る貢献利益は0.85円です。固定費と外注費と事故対応費の合計179,300円を0.85円で割ると、約210,900人になります。

経路のほうで解いた場合〔試算〕

MAU 12,000人のまま営業利益をゼロにするには、新規の約89%が無料の経路で入る必要があります。または、自然流入率50%のまま、獲得単価を300円から約65円まで下げる必要があります。人数ではなく、1人あたりの獲得費用を下げるほうに分岐点があります。

どこまで行けば黒字か
どこまで行けば黒字か

何が一番効くか〔試算〕

自然流入率 +10%(50→55%) +21,600円/月次離脱率 +10% ▲21,600円/顧客獲得単価 +10% ▲21,600円/ストア手数料15%→30% ▲22,500円/有料課金ユーザー数 +10% +12,750円/月額単価 +10% +12,750円/送客の成約率 +10% +10,800円/ネパール語の運用人件費 +10% ▲9,100円/MAU +10% +1,020円。

自然流入率を10ポイント動かして50%から60%にすると+43,200円。幅で見ると、これが最大の変数です。逆にMAUは、集客コストを入れる前の試算では+22,470円でしたが、いまは+1,020円しか動きません。人数を増やすと維持のための獲得費用も増えるためです。

標準ケースの営業利益が赤字のため、変化率では意味をなしません。絶対額で示します。ストア手数料の行だけは10%の増減ではなく、15%と30%を比べた差です。ほかの行と幅が揃っていません。

ストア手数料については、線の引き方を書いておきます。Apple の Small Business Program は登録制で、登録して初めて15%になります。対象は新規のデベロッパと、前暦年の全アプリ合計収益額が100万米ドル以内の既存のデベロッパ。今年のこれまでの収益額も100万米ドル以内である必要があり、適用は登録が承認された会計月の末日から15日後です。一方 Google Play は、自動更新の定期購入なら15%で、デベロッパーが毎年受け取る収益に関係ないと書かれています。このアプリの課金は自動更新の定期購入なので、Google Play 側は登録の有無に関わらず15%です。ただしこの体系は「サービス手数料の変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」の扱いだと明記されています。

何が一番効くか
何が一番効くか

採点 30点/100

利益性 1/20(標準ケースは月169,100円の赤字)/初期投資 9/15(開発費は推定162万円だが所要資金は約612万円)/回収速度 2/15(標準ケースは営業キャッシュフローがマイナスで回収に届かない)/再現性 7/15(複製コストはほぼゼロ・ただし集客経路はコミュニティごとの人間関係に依存)/営業難易度 1/10(日本語圏の広告経路が効かず、有償で買った1人が回収できない)/運営難易度 3/10(ネパール語での常時運用が必要)/将来性・AI耐性 5/10(需要は拡大・中核機能は生成AIに侵食される)/法規・事故リスク 2/5(機能をひとつ足すと届出・許可・登録の対象になる)。

点数は「儲かる順位」ではなく、自分の資金・地域・スキルで比べるための目安です。

毎月の費用の内訳

毎月の費用の内訳
毎月の費用の内訳

投資の回収

投資の回収
投資の回収

こういう人なら向いている/やめたほうがいい

先に、土俵に立つための条件です。人柄の話ではありません。

最低限の要件根拠
所要資金6,118,800円を置ける初期投資1,618,800円と運転資金4,500,000円。運転資金の中身はほぼ集客費で、立ち上げを18か月と置いた期間にMAUをゼロから12,000人へ積み上げる獲得費用が主です。弱気ケースの月間営業キャッシュフローはマイナス302,750円で、4,500,000円は約15か月分にあたります。しかも本人の開発工数、推定1,000〜1,500時間はこの金額に入っていません
ネパール語で書けて話せて掲示板を見張れる人を、月70時間確保できる標準ケースの固定費134,300円のうち91,000円がこの人件費で、全体の68%。時給1,300円×月70時間として置いた推定です。自分がその言語の話者でないなら、この人を外から確保することが前提条件になります
学校・食材店・宗教施設に、自分で持ち込める経路8つのうち、有償でまとまった量を買えるのはネパール語のSNS広告だけ。営業利益をゼロにするには新規の約89%が無料の経路で入る必要がある計算で、その経路は出稿ではなく交渉と持ち込みでしか作れません
求人・送金・書類作成の線を、機能を作る前に確かめられる求人情報は、依頼を受けずに自分で集めて見せる場合も募集情報等提供にあたります(職業安定法 第四条第六項第二号)。そこに利用者の情報を集める工程が入ると届出が要り(同条第七項・第四十三条の二第一項)、出さずに行えば六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金になります(第六十五条第七号)

4つとも、金と人と足と手続きで決まります。1つでも欠けるなら見送りです。満たしていても、商売がうまくいくことは意味しません。

向いている(5つのうち4つ以上。ただし「対象の言語の中に、自分が入っていける」は必須)

資質なぜ要るか
対象の言語の中に、自分が入っていける標準ケースの固定費134,300円のうち91,000円、68%がネパール語で運用できる人の人件費です。自分が話せるならここが下がります。それだけではありません。営業利益をゼロにするには新規の約89%が口コミ・紹介・ストア検索で入る必要がある計算で、その口コミはコミュニティの内側でしか回らない。人件費91,000円が消え、自然流入率が50%から70%へ動けば、獲得費用は216,000円から129,600円になり、標準ケースは黒字に変わる計算になります。外から入る人は、この2つを同時に金で買うことになります
毎月、減った分を埋めにいく仕事に耐えられる標準ケースは月12%が離れる前提です。12,000人を保つには、毎月1,440人を新しく入れ続ける。売上258,000円のうち216,000円が、人数を増やすためではなく、同じ人数を保つために出ていきます。しかも増やしても報われない。MAUを10%増やして増える営業利益は1,020円です。平均継続月数は8.3か月で、置いた前提では利用者はおよそ8か月で入れ替わっていきます
規制の線を、機能を足すたびに引き直せる単価が取れる機能は、どれも許可・登録・資格の向こう側にありました。しかも線の位置は直感と合わない。求人を並べて見せる行為は、依頼を受けていなくても募集情報等提供にあたり、そこに利用者の情報を集める工程が入るだけで届出が要ります。逆に在留資格の側は、相談に応じることと書類を作ることの間に線がある。採点でも法規・事故リスクは5点満点の2点で、機能をひとつ足すと対象が変わる構造がそのまま点になっています
無料で使えるものに月500円を払ってもらう理由を、作り続けられる有料課金率はMAUの2.5%と置きました。300人が払う月150,000円が、サブスクの売上のすべてです。ところが中核機能の翻訳は、端末標準の機能と生成AIに置き換わっていく側にあり、将来性・AI耐性は10点中5点にとどまります。値段の理由が消えると、残るのは送客の108,000円だけになります
外を回る仕事を、机の前の仕事より先に置ける経路8つのうち、有償でまとまった量を買えるのはネパール語のSNS広告だけ。残りは学校の学生課、食材店の店主、宗教施設の祭礼と、人に会いに行く経路です。その交渉工数は金額にしておらず、経営者作業時間120時間の中に押し込んであります。作る側の工数、推定1,000〜1,500時間も金額に入れていません

やめたほうがいい(1つでも当てはまるなら見送り)

資質なぜ要るか
広告を出せば人は集まると思っている日本語のリスティング広告も、日本語のアプリ紹介メディアも届きません。利用者が日本語で検索しないからです。そのうえ、有償で買った1人の粗利は推定157円で、その1人にかけた300円に届きません。買えるだけの広告在庫があるかどうかも確認していません
利用者数さえ増やせば黒字になると考えているMAUを10%増やしても営業利益は1,020円しか増えない計算です。増えた分だけ維持のための獲得費用も増えるからです。人数だけで黒字にするには、在留ネパール語話者300,992人の70%がMAUになる必要があります。1人あたりの貢献利益が0.85円しか残らないことが原因です
一人で完結させたいネパール語のCSと掲示板モデレーションに月70時間。ネパール語で24時間動くコミュニティを、日本語話者だけでは見張れません。自分でやれば91,000円が浮きますが、月70時間が経営者作業時間120時間の上に乗って合計190時間になります
半年から1年で収益を出したい標準ケースの営業利益はマイナス169,100円、月間営業キャッシュフローもマイナス146,100円で、回収に届きません。運転資金4,500,000円は立ち上げを18か月と置いて積んだ金額で、弱気ケースの資金の減り方なら約15か月で尽きます
翻訳機能を売りにしたい端末標準の翻訳と生成AIに置き換わる側にあります。将来性・AI耐性は10点中5点で、需要が13年で約12.5倍に伸びていることと相殺した点数です
求人のあっせんや送金で稼ぐつもりがある有料職業紹介は厚生労働大臣の許可で、無許可なら一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金。送金は為替取引にあたり、資金移動業の登録が入口になります。どちらも、この商売の改善ではなく別の商売への引っ越しになります

どこに活路があるか

どれも試していません。前半は感度分析と損益分岐から逆算しただけの案、後半はこの試算の外側にある選択肢で、実額の裏づけはありません。

この試算の中で動かす

1. 無料で入ってくる比率を上げる。80%まで動かせれば、赤字は39,500円まで縮む計算

標準ケースの獲得費用は216,000円。ここから赤字169,100円を引いた46,900円まで下げれば損益ゼロになります。有償で買う人数は1,440人×(1−自然流入率)、単価が300円なので、432,000円×(1−自然流入率)=46,900円。ここから88.9%が出ます。10ポイント動かすごとに43,200円で、60%なら赤字125,900円、70%で82,700円、80%で39,500円。

経路は8つのうち3つです。学校の掲示とオリエンテーション、食材店の店頭、宗教施設と同郷団体の祭礼。どれも出稿ではなく持ち込みで、金額としては掲示物の制作費と謝礼だけになります。留学116,151人に届くのは学校、家族滞在72,978人に届くのは食材店と宗教施設。両方を押さえないと母数の6割強を落とします。ただし89%は、新規の9割が口コミと紹介とストア検索で入る状態です。その口コミは、開けた時点では存在しません。

2. 有償で買う1人の単価を下げる。300円が65円になれば損益ゼロ

自然流入率50%のままなら有償で買うのは720人。720人×65円=46,800円で、必要な水準46,900円にほぼ一致します。

65円の目安は、この試算の中にもあります。強気ケースで置いた口コミ込みの平均単価が63円。「有償の単価を65円まで下げる」と「強気ケースの集客が回る」は、ほぼ同じ状態を別の言い方で書いたものです。下げ方は、SNS広告の比率を落として、掲示物とQRコード、紹介インセンティブ、店頭での相互送客に寄せること。ただし単価が下がる分、人が動く工数は増えます。その工数は金額にしておらず、経営者作業時間120時間の中に押し込んであります。

3. 離脱率を下げて、埋め戻す人数そのものを減らす。12%を9%で+54,000円の計算

維持に必要な新規は1,440人から1,080人へ、有償で買う分は540人になります。540人×300円=162,000円で、獲得費用は216,000円から54,000円下がる。自然流入率65%と離脱率9%が同時に成り立てば獲得費用は113,400円(12,000人×9%×35%×300円)で、赤字は66,500円まで縮みます。

方向は、困ったときだけ開くアプリから、毎月開く理由のあるアプリへ。ゴミ出しの曜日、在留期限や更新の通知、求人の新着。ただし求人の扱い方しだいで届出の対象になります。離脱率だけで解こうとすると届きません。獲得費用を46,900円にするには離脱率2.6%(46,900÷1,800,000)が要り、平均継続月数にすると38か月。母集団が数年で入れ替わる前提と合いません。

4. 送客を厚くする。成約率が倍になれば、増えた分はほぼ丸ごと残る

送客の売上は月108,000円(12,000人×0.3%×3,000円)です。ここにはストア手数料がかからず、MAUも増えないので獲得費用も増えません。成約率を0.3%から0.6%へ動かせれば、108,000円がそのまま乗って、赤字は61,100円まで縮む計算です。

感度分析でも、送客の成約率は+10%で+10,800円。同じ+10%でMAUは+1,020円ですから、約10倍の差があります。人数ではなく、1人あたりに何を当てるか。ただし求人への送客は、扱い方しだいで届出の対象になります。

5. ネパール語の運用を自分でやる。91,000円が浮いて赤字は78,100円

固定費134,300円のうち91,000円が、ネパール語のCS・モデレーション・運用の人件費です。全体の68%。ここを自分でやれば、そのまま91,000円が浮きます。

代わりに月70時間が、経営者作業時間120時間の上に乗ります。合計190時間。自分がネパール語話者であるか、コミュニティの中に入れるかで、この手が使えるかどうかが決まります。

この試算の外に出る

利用者から取るのをやめて、雇う側と受け入れる側に売る

この試算は売上の全部を利用者から取っています。サブスク150,000円と送客108,000円の258,000円。対して固定費134,300円・獲得費用216,000円・外注費30,000円・事故対応費15,000円の合計は395,300円です。

逆算はこうなります。利用者から1円も取らなくても、月395,300円を法人か自治体から取れれば、費用の側は埋まる計算です。しかも獲得費用216,000円の性格が変わります。法人が自社の社員や実習生に配る形なら、その人数分の到達は先方の側で終わっていて、こちらが1人300円で買う必要がない。相手として置けるのは、技能実習の監理団体、特定技能の登録支援機関、外国人を雇っている企業、自治体の多文化共生の窓口です。母数の側は確かめられます。ネパール人労働者は235,874人で国籍別4位、うち専門的・技術的分野が62,625人、技能実習が4,414人でした。成立させるには、1社あたりいくらで、何人分を、何か月契約で取れるかを先に持つこと。この試算は法人向け販売を選ばなかった形に置いており、1円も見ていません。支援そのものを請け負う形に踏み込むと別の制度が絡みます。ここは要確認です。

規制の線を、機能を作る前に引いておく

単価が取れる機能は許可・登録・資格の向こう側にありますが、線の位置は直感と合いません。採点でも法規・事故リスクは5点満点の2点にとどまり、機能を1つ足すだけで対象が変わります。求人情報は、求人企業の依頼を受けて見せる場合だけでなく、依頼を受けずに自分で集めて利用者に見せる場合も募集情報等提供にあたります(職業安定法 第四条第六項第一号・第二号)。そこに利用者の情報を集める工程が入ると特定募集情報等提供になり、厚生労働大臣への届出が要ります(同条第七項・第四十三条の二第一項)。届出をしないで行えば六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金(第六十五条第七号)。

在留資格の側は、第十九条第一項が禁じているのが第一条の三に規定する業務、つまり報酬を得て業として書類を作ることです。提出手続の代理と、書類の作成についての相談は第一条の四に別に置かれています。逆算はこうなります。届出だけで済ませる設計に留められるなら、有料職業紹介の許可(第三十条第一項)と、その基準である財産的基礎(第三十一条第一項第一号)を用意しなくて済む。踏み込むなら、その財産的基礎を運転資金4,500,000円とは別に積むことになります。ただし実装の中身がどの類型に当たるかは当局の判断によります。許可申請の手数料も、財産的基礎として求められる額も確認していません。要確認です。

自前のアプリをやめて、すでに人がいる場所に機能だけを置く

この試算がいちばん金を払っているのは、作るところではなく届けるところです。初期投資1,618,800円に対し、立ち上げの集客費を含む運転資金は4,500,000円で約2.8倍。毎月も216,000円が獲得費用に出ていきます。

逆算はこうなります。すでにネパール語話者が集まっている場所——ネパール語のSNSコミュニティ、在日ネパール人向けメディア、送出機関や留学エージェントの持つ接点——に機能だけを置く形なら、この216,000円が要らなくなる。獲得費用がゼロになると、標準ケースの営業利益はマイナス169,100円から46,900円の黒字に変わる計算です。成立させるには、置き場所の側に払う手数料または収益配分が、月46,900円を下回ること。初期投資の側も、デザイン・ストア掲載素材200,000円とストア登録料18,800円が消えます。手数料の相場も、相手の利用者数も、交渉が通るかどうかも確認していません。送出機関・留学エージェントと組む場合は、求人の扱いが職業安定法の線に近づきます。

言語を増やさずに、その1つの中へ入る

固定費134,300円のうち91,000円、68%がネパール語で書けて話せる人の人件費です。自分がその話者であるか、コミュニティの内側にいるなら、ここが下がります。

逆算はこうなります。人件費91,000円が消えるだけで赤字は78,100円。そこに自然流入率が50%から70%へ動けば、獲得費用は216,000円から129,600円へ(1,440人×30%×300円)。86,400円が乗って、合計で8,300円の黒字に変わる計算です。言語を増やす手はこの逆で、91,000円と同じものが言語の数だけ積み上がり、売上の側は言語ごとに母数から積み直しになります。成立させるには、その1言語のコミュニティの中で、名前を覚えてもらえる立場を先に作ること。ただしコミュニティの内側にいる人の自然流入率が実際にどこまで上がるかは、確認していません。

有料の中身を、生成AIが同じことをできない側に置く

有料機能の原価はほぼゼロです。サブスクの売上150,000円からストア手数料15%を引くと127,500円が残り、翻訳APIの従量料金は標準ケース全体で9,300円しかかかりません。値段の理由は原価ではなく、中身の希少さだけで決まっています。ところが中核機能の翻訳は端末標準の機能と生成AIに置き換わる側にあり、将来性・AI耐性は10点中5点にとどまります。

逆算はこうなります。月500円を払う300人を保てなければ、サブスクの150,000円は消え、残るのは送客の108,000円だけ。赤字は169,100円から296,600円へ広がる計算です。規制の手前で残るのは、日本語で書かれた制度の中身を、その言語の生活の言葉に置き換えたもの——ゴミ出しの分別の地域差、在留期限の起算、保険料の減免の申請時期。これは翻訳ではなく編集にあたり、地域ごとの一次情報を集めて回る工数の側にあります。成立させるには、その工数を毎月払い続けられること。何に月500円を払うのかを利用者に聞いていないので、ここは仮説のままです。

数字は動くが、取らない手

人数を増やす。 MAUを10%増やしても営業利益は1,020円しか動きません。増えた分だけ維持の獲得費用も増えるためで、人数で分岐点に届かせるには在留ネパール語話者300,992人の70%が必要という計算になります。

月額を500円から上げる。 10%上げれば+12,750円ですが、値上げで課金率が落ちる関係をこの試算に入れていません。動かした瞬間に、モデルが答えられなくなります。しかも赤字169,100円を課金の側だけで埋めるには、サブスクの売上を約2.33倍にする必要がある計算で、月額1,163円か課金率5.8%。どちらも置いた幅の外です。

送金、求人のあっせん、在留資格の書類作成を自分でやる。 単価は取れますが、それぞれ登録と許可と資格の向こう側です。無許可の有料職業紹介は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金、報酬を得て業として書類を作れば同じく一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金。取りにいくなら、同じ商売の改善ではなく別の商売への引っ越しになります。

ストアの手数料を下げる。 Apple のプログラムは登録すれば15%で、登録しない理由がありません。Google Play は自動更新の定期購入なら15%で、デベロッパーが毎年受け取る収益に関係ないと書かれています。やらない理由がないので、活路には数えません。

対応する言語を増やす。 固定費の68%を占める91,000円は、その言語で運用できる人の人件費です。言語を増やせば同じものが言語の数だけ積み上がり、売上の側は母数から積み直しになります。在留ネパール人300,992人という母数そのものが、13年で約12.5倍に増えて出来上がったものです。

この商売をどう見るか

これはアプリ開発ではありません。特定のコミュニティへの流入経路を作る商売です。

開発費は推定1,618,800円。安く始められます。ところが立ち上げの集客費を含む運転資金は推定4,500,000円で、開発費の約2.8倍になりました。金がかかるのは作るところではなく、届けるところでした。

立てる問いも変わります。「何%が毎月使い、何%が月500円を払うか」だけでは足りません。その人たちが、どこで、誰から、このアプリを知るのか。その経路を毎月いくらで維持できるのか。ここが決まらないと、MAUという数字は置いただけの数字になります。置いた前提では、有償で買った1人の粗利157円が獲得費300円に届きませんでした。人数を買う設計は成立しない計算です。無料で人が入ってくる経路を先に作れるかどうか。そこが分かれ目になります。

もうひとつ。この商売は、規制の地図を先に描く必要があります。単価が取れる領域は、どれも許可か登録か資格の向こう側にありました。しかも線の位置は直感と合いません。求人を並べて見せる行為は、求人企業から依頼を受けていなくても募集情報等提供にあたり、そこに利用者の情報を集める工程が入るだけで届出が要ります。在留資格の側は、相談に応じることと書類を作ることの間に線がある。順番を間違えると、機能をひとつ足しただけで無届出になります。

この商売の天井は、規制の手前にある機能に、いくら払ってもらえるかで決まります。翻訳と生活情報に月500円。すべてが上振れした強気ケースでも、その500円を1円も上げずにMAUを在留ネパール語話者の10%まで積み上げて、残るのは月421,000円です。

限界も書いておきます。集客の数字はすべて推定で、実測の裏づけがありません。経路の一覧は在留資格の構成から組み立てた仮説であって、どの経路が何人を連れてくるかを確かめたわけではない。出典の等級は高いのに、モデルの確からしさはそれに追いついていない。そこが今回いちばん正直なところです。

採点の8軸
採点の8軸

始めるなら、何から

やると決めた人が、最初に何を、どの順番でやるのか。始めることを勧めているわけではありません。特定の業者やスクール、代行サービスは挙げません。確かめられなかったものは、確認先だけを添えて空けたまま残します。

1. 手続き

この設計なら、開業の前に取る許可はない。 送金・職業紹介・在留資格の書類作成代行を持たない設計にしているので、事前に受ける許可・登録・届出はありません。ただし機能の作り方しだいで、下の線をまたぎます。

求人情報を載せるなら。 求人企業の依頼を受けて募集情報を利用者に見せる行為は募集情報等提供にあたります(職業安定法 第四条第六項第一号)。依頼を受けなくても、労働者になろうとする者の職業の選択を容易にすることを目的として自分で集めて見せれば、同じく募集情報等提供にあたります(同項第二号)。そこに利用者の情報を集める工程が入ると特定募集情報等提供になり、厚生労働大臣への届出が必要です(同条第七項・第四十三条の二第一項)。届出をしないで行えば六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金(第六十五条第七号)。求人企業と利用者の間に立ってあっせんすれば職業紹介で、有料で行うには厚生労働大臣の許可が要ります(第三十条第一項)。許可の基準は、事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎、個人情報を適正に管理し求人者・求職者等の秘密を守るために必要な措置、事業を適正に遂行することができる能力の3つです(第三十一条第一項)。無許可なら一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金(第六十四条第一号)。届出と許可の申請にかかる手数料、標準処理期間、必要書類は確認していません。

送金。 為替取引を業として営むことは資金移動業にあたります(資金決済法 第二条第二項)。同法第三十七条は、内閣総理大臣の登録を受けた者は銀行法第四条第一項および第四十七条第一項の規定にかかわらず資金移動業を営むことができる、と定めています。銀行法の側の免許と罰則は、この試算の出典に入れていません。

在留資格の書類。 報酬を得て業として官公署に提出する書類を作れるのは行政書士等に限られます(行政書士法 第一条の三第一項・第十九条第一項)。第十九条第一項は「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」と書いており、月額の名目でも報酬にあたりえます。違反は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金(第二十一条の二)、法人にも罰金刑(第二十三条の三)。ただし同項にはただし書きがあり、他の法律に別段の定めがある場合と、定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験または能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は除かれます。この総務省令に何が入るかは確認していません。提出手続の代理と、書類の作成についての相談に応ずることは第一条の四に別に置かれています。

個人情報。 利用目的をできる限り特定し(個人情報保護法 第十七条第一項)、あらかじめ本人の同意を得ないで利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱わない(第十八条第一項)。安全管理措置(第二十三条)、委託先の監督(第二十五条)、第三者提供の制限(第二十七条第一項)。翻訳APIやサーバーを国外の事業者に置く場合は第二十八条第一項がかかります。ただし同項は、我が国と同等の水準にあると認められる制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるものと、規則で定める基準に適合する体制を整備している者を除いています。体制を整備している者へ提供した場合は、その継続的な実施を確保するために必要な措置を講じ、本人の求めに応じて情報を提供します(同条第三項)。委託に伴う提供を第三者に当たらないものとする第二十七条第五項第一号は、第二十八条には及びません。どの事業者が基準に適合する体制を整備しているかは、事業者ごとに確認することになります。

税務署。 個人事業の開業・廃業等届出書を、納税地を所轄する税務署長に提出します。青色申告にするなら、所得税の青色申告承認申請書も出します。

2. 場所と道具

店舗も事務所も不要です。要るのは開発機材で、Macと実機テスト端末を300,000円と置きました。推定です。ストアへの登録は、Apple Developer Program が年99米ドル、Google Play が25米ドルの一回限り。この試算は1米ドル150円として、合わせて18,800円と置きました。初期投資1,618,800円のうち、公式の金額として確かめられたのはこの18,800円だけです。

3. 仕入れ

仕入れにあたるのはコンテンツと言語です。ネパール語ローカライズ・監修400,000円、初期コンテンツ制作200,000円、利用規約とプライバシーポリシーの整備200,000円、デザイン・ストア掲載素材200,000円。いずれも推定で、公式の金額はありません。

最初に押さえるべきは、その言語で書けて話せる人です。標準ケースの固定費134,300円のうち91,000円、68%がこの人件費で、この人がいないと掲示板を持てません。時給1,300円・月70時間として置きましたが、求人票での相場確認をしていません。

4. 売り場

売り場は2つのストアです。Apple の Small Business Program は登録制で、対象は App Store の新規のデベロッパと、前暦年の全アプリの合計収益額が100万米ドル以内の既存のデベロッパ。今年のこれまでの収益額も100万米ドル以内である必要があります。登録するには Apple Developer Program の Account Holder になり、App Store Connect で最新の有料アプリケーション契約に同意します。有料アプリとアプリ内購入の手数料率は15%で、適用は登録が承認された会計月の末日から15日後になります。基準を超えたあとの売上には標準の手数料率が適用されます。

Google Play は、日本を含む「その他のすべての市場」で、自動更新の定期購入の手数料が15%です(デベロッパーが毎年受け取る収益に関係なく)。15%のサービス手数料ティアに登録したデベロッパーは年間収益100万米ドルまで15%、超過分は30%。ただしこの体系は「サービス手数料の変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」の扱いだと明記されています。

集客の側は、学校の学生課、食材店の店主、宗教施設と同郷団体です。有償でまとまった量を買えるのはネパール語のSNS広告だけで、残りは交渉と持ち込みになります。

5. 最初の1件までの順番

  1. どの機能まで作るかを決める。求人・送金・書類作成のどれに触れるかで、要る届出と許可が変わる。
  2. 求人を載せるなら、載せ方が募集情報等提供のどれに当たるかを確かめる。利用者の情報を集めるなら、特定募集情報等提供の届出を厚生労働大臣に出す。
  3. 翻訳APIとサーバーの置き場所を決める。国外の事業者に置くなら、外国にある第三者への提供の制限がかかるかどうかを事業者ごとに確かめる。
  4. 利用規約とプライバシーポリシーを作る。利用目的の特定は、集める情報が決まってからでないとできない。
  5. その言語で書けて話せる人を確保する。掲示板を持つなら、開ける前に要る。
  6. ストアに登録する。Apple Developer Program の Account Holder になり、Small Business Program に登録する。Google Play のデベロッパーアカウントを作る。
  7. 初期コンテンツを作る。ゴミ出し、行政手続き、生活ルール。
  8. 学校・食材店・宗教施設を回る。ここは公開の前から始める。口コミは開けた時点でゼロである。
  9. ストアに提出して審査を受ける。
  10. 公開する。
  11. 開業届を税務署へ出す。青色申告にするなら承認申請書も出す。

順番を間違えると違法になる。 2を飛ばして求人を載せると、届出をしないで特定募集情報等提供事業を行ったことになりえます。六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金です。書類作成の代行を、月額の名目で受けても報酬にあたりえます。

順番を間違えると金が消える。 8を公開のあとに始めると、口コミがゼロのまま有償の獲得だけで人数を積むことになります。この試算では、その積み上げの費用を運転資金4,500,000円に置いています。

6. 日数と費用の合計

初期投資は1,618,800円、運転資金は別に4,500,000円、所要資金は6,118,800円。このうち公式の金額として確かめられたのはストア登録料18,800円だけで、残りはすべて推定です。特定募集情報等提供の届出と有料職業紹介の許可については、手数料も標準処理期間も確認していません。ストア審査にかかる日数も確認していません。

この試算が外れるとしたら

  • 集客の3つの数字に出典が1件もありません。 月次の離脱率12%、顧客獲得単価300円、自然流入率50%。この3つが売上と費用の両方を決めているのに、公開データが1件も見つかりませんでした。感度分析では、自然流入率を10ポイント動かすと43,200円、離脱率と獲得単価はそれぞれ+10%で21,600円が動きます。3つが同じ方向に10%外れれば、営業利益は6万円以上ずれます。方向はどちらにも振れます。
  • 買える広告の在庫を確認していません。 顧客獲得単価300円は「その値段で買える」ことを前提にしています。ネパール語話者に届く広告の在庫が月720人分あるかどうかを確認していません。在庫が足りなければ単価が上がり、そもそも買えなければ標準ケース自体が成立しません。
  • MAU +10% の感度が、内部の計算とずれています。 感度分析の+1,020円は、変動費を10%比例で増やして出しています。ところが翻訳APIには月50万文字の無料枠があり、変動費は人数に比例しません。無料枠を固定して計算し直すと+870円になります。150円だけ、この行が甘い側に出ています。人数を増やしても効かないという見立ては変わらず、むしろ強まります。
  • 運転資金の内訳のラベルが、計算と合っていませんでした。 4,500,000円の根拠として書いていた「有償で買う比率30〜50%」は、実際に374万円と524万円を出した計算では50%と70%でした。2026年8月7日の再確認でラベルを直しています。金額の側は動いていません。ただし立ち上げ期間18か月も、その間の自然流入率も推定のままです。立ち上げ期は口コミが回っていないぶん自然流入率は標準ケースより低いはずで、4,500,000円は上振れしやすい。
  • 初期投資に公式の金額が1件しかありません。 1,618,800円のうち確かめられたのはストア登録料18,800円だけで、残りの1,600,000円はすべて推定です。しかも本人の開発工数、推定1,000〜1,500時間を金額に入れていません。外注すれば500万〜1,000万円相当になる可能性があり、その場合は初期投資の桁がひとつ変わります。
  • 売上側の3つにも出典がありません。 MAU到達率(標準4.0%)、有料課金率(2.5%)、送客の成約率と単価(0.3%・1件3,000円)。送客は標準ケースの売上258,000円のうち108,000円、41.9%を占めます。ここが半分になると赤字は223,100円へ広がります。同種アプリの公表値が見つからず、比較できる母集団を1つも持てませんでした。
  • ストアの標準手数料率30%を、原典で確かめていません。 感度分析の「ストア手数料15%→30%」で使った30%は、確認した Apple のページには書かれていません。書かれているのは「基準を超えた後の売上には標準の手数料率が適用されます」までです。Google Play のページにある30%は「15%のティアに登録したデベロッパーの年間収益100万米ドル超過分」で、未登録の料率ではありません。しかもこのアプリの課金は自動更新の定期購入なので、Google Play の側は登録の有無にも収益額にも関係なく15%と書かれています。「未登録なら30%」は Apple 側の話であり、その30%という数値は未確認です。
  • ストアの手数料の体系そのものが暫定です。 Google Play の日本を含む「その他のすべての市場」の料率は、「サービス手数料の変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」と括弧書きで明記されています。EEA・英国・米国は2026年6月30日以降に別の体系へ移っています。この試算は変動費のストア手数料を15%で固定しており、体系が変われば変動費の行が動きます。
  • 求人機能がどの類型に当たるかは条文だけでは決まりません。 職業安定法 第四条第六項の各号と第七項の文言までは確認しましたが、実装の中身がどれに当たるかは当局の判断によります。届出で済むのか許可が要るのかで、財産的基礎の要件と申請の手数料が変わります。この試算はどちらの費用も1円も見ていません。
  • 減価償却と消費税の扱い。 初期開発とコンテンツ1,000,000円を60か月、機材300,000円を48か月として置きましたが、実際の資産区分と償却年数は税務の確認が要ります。プラットフォーム課税制度との関係を含め、消費税の取扱いも確認していません。
  • この試算に入れていないもの。 借入の元本返済、役員報酬、法人税等。本人の開発工数と、学校や店舗と交渉する工数も金額にしていません。標準ケースの経営者時給マイナス1,409円は、月120時間で割った値です。その120時間そのものも実測ではありません。
  • 出典の埋まり方。 A級11件で、C級・D級は0件です。ただし埋まったのは市場の母数、法令、プラットフォームの公式料金だけでした。売上側にも集客側にも人件費にも出典が1件もありません。等級が高いことと、モデルが確からしいことは別で、この試算は「制度と母数だけが硬く、事業の中身が全部やわらかい」という偏り方をしています。

前提と出典

選ばなかった形

対応言語はネパール語と日本語の2つに絞りました。送金機能、職業紹介、在留資格の書類作成代行は持たない設計です。法人・自治体への販売、広告収入、複数言語への展開は、単価の公開データが無いためこの試算に含めていません。いずれも費用の作りも必要な許可も変わります。

確認できた事実

  • 在留外国人は412万5,395人。うちネパールは300,992人で国籍別5位、前年末から67,949人の増加(出入国在留管理庁・2025年末)。統計表の第1表では構成比7.296%、増加率29.157%
  • ネパール人の在留資格別は、留学116,151人、家族滞在72,978人、技術・人文知識・国際業務48,813人、特定技能12,387人、永住者9,908人、技能実習4,477人(同・第2表)
  • 在留ネパール人は2012年末に24,071人。13年で約12.5倍(同)
  • ネパール人労働者は235,874人で国籍別4位、2021年の98,260人から前年比25.7%増(厚生労働省・2025年10月末)
  • その内訳は、資格外活動157,546人(うち留学114,259人)、専門的・技術的分野62,625人(うち技術・人文知識・国際業務43,249人、特定技能10,271人)、技能実習4,414人(同)
  • App Store の Small Business Program は、有料アプリとアプリ内購入の手数料率が15%。対象は新規のデベロッパと、前暦年の全アプリ合計収益額が100万米ドル以内の既存のデベロッパで、今年のこれまでの収益額も100万米ドル以内であること。登録制で、適用は登録が承認された会計月の末日から15日後。基準を超えた後の売上には標準の手数料率が適用される(Apple)
  • Apple Developer Program の年間登録料は99米ドル(Apple)
  • Google Play は、日本を含む「その他のすべての市場」で、自動更新の定期購入の手数料が15%(デベロッパーが毎年受け取る収益に関係なく)。15%のサービス手数料ティアに登録したデベロッパーは年間収益100万米ドルまで15%、超過分は30%。この体系には「サービス手数料の変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」と括弧書きが付いている(Google)
  • Google Play デベロッパー登録料は25米ドルの一回限り(Google)
  • Cloud Translation - Basic は、最初の500,000文字(1か月あたり)が無料で、毎月10米ドル分のクレジットとして適用される。500,001文字から10億文字までは100万文字あたり20米ドル。文字はマルチバイトでも1文字として数え、未翻訳の文字や空白文字も課金対象(Google Cloud)
  • 職業安定法 第四条第六項の「募集情報等提供」は、労働者の募集を行う者等の依頼を受けて情報を提供すること(第一号)のほか、依頼を受けずに、労働者になろうとする者の職業の選択を容易にすることを目的として情報を収集し提供すること(第二号)も含む
  • 労働者になろうとする者に関する情報を収集して行う募集情報等提供は「特定募集情報等提供」で、行おうとする者は厚生労働大臣への届出が必要(同条第七項・第四十三条の二第一項)。届出をしないで行えば六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金(第六十五条第七号)
  • 求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすることが「職業紹介」で(第四条第一項)、有料で行うには厚生労働大臣の許可が要る(第三十条第一項)。許可の基準は、財産的基礎、個人情報の適正な管理と秘密保持の措置、適正に遂行する能力の3つ(第三十一条第一項)。無許可なら一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金(第六十四条第一号)
  • 募集に応じた労働者からの報酬受領の禁止(第三十九条)の名宛人は、労働者の募集を行う者と、第三十六条第一項または第三項の規定により募集に従事する者(募集受託者)である
  • 他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(電磁的記録を含む)その他権利義務または事実証明に関する書類を作成することを業とするのが行政書士(行政書士法 第一条の三第一項)。行政書士または行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として第一条の三に規定する業務を行えない(第十九条第一項)。ただし他の法律に別段の定めがある場合と、定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は除かれる。違反は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金(第二十一条の二)、法人にも罰金刑(第二十三条の三)。提出手続の代理と、書類の作成についての相談は第一条の四に別に置かれている
  • 銀行等以外の者が為替取引を業として営むことが「資金移動業」(資金決済法 第二条第二項)。内閣総理大臣の登録を受けた者は、銀行法第四条第一項及び第四十七条第一項の規定にかかわらず、資金移動業を営むことができる(第三十七条)
  • 個人情報保護法の義務。利用目的の特定(第十七条第一項)、利用目的による制限(第十八条第一項)、安全管理措置(第二十三条)、委託先の監督(第二十五条)、第三者提供の制限(第二十七条第一項。第五項第一号で委託に伴う提供は第三者に当たらない)
  • 外国にある第三者への提供の制限(第二十八条第一項)。ただし、個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるものと、相当措置を継続的に講ずるために必要なものとして規則で定める基準に適合する体制を整備している者は、いずれも括弧書きで除かれている。体制を整備している者へ提供した場合は、その継続的な実施を確保するために必要な措置と、本人の求めに応じた情報提供が要る(同条第三項)

確認できなかったこと

  • 月次の離脱率、顧客獲得単価、自然流入率。いずれも公開データが見つかりませんでした。ネパール語話者に届く広告在庫の量と単価も未確認です
  • 経路ごとの獲得数と定着率。学校、食材店、宗教施設、ネパール語SNS、送出機関、アルバイト先。どれも確認していません
  • ストアの標準手数料率30%。Apple のページには「標準の手数料率が適用されます」とあるだけで、数値の記載がありません。Google Play の30%は登録済みデベロッパーの年間収益100万米ドル超過分の料率です
  • 在留外国人向けアプリのMAU到達率、有料課金率、有料課金の解約率の実績値
  • 求人・住まい・通信への送客単価と成約率の実勢
  • 特定募集情報等提供の届出と有料職業紹介の許可にかかる手数料・標準処理期間・必要書類。許可基準である財産的基礎として求められる額
  • 行政書士法 第十九条第一項ただし書きの総務省令に定められた手続と者
  • 銀行法 第四条第一項の免許と、無免許で為替取引を業として営んだ場合の罰則。銀行法はこの試算の出典に入れていません
  • 個人情報保護委員会規則が定める「同等の水準の制度を有する外国」と「基準に適合する体制」の中身、および利用するクラウド事業者がそれに該当するか
  • 求人機能が職業安定法上どの類型に当たるかの当局の判断

推定で置いた数字

項目置いた値前提と弱点
MAU月次離脱率弱気20%/標準12%/強気8%留学と家族滞在が中心で母集団自体が数年で入れ替わること、生活情報アプリは困ったときだけ開く使い方になりやすいことから幅を広く取った。出典なし
自然流入率30%/50%/65%新規のうち無料の経路で入る比率。経路ごとの計測データが存在しない。幅で見たときの影響が最大
顧客獲得単価600円/300円/180円有償の経路で新規のアクティブ利用者を1人増やす費用。インストール単価ではない。買える広告在庫の量も未確認
MAU到達率弱気1.0%/標準4.0%/強気10.0%在留ネパール人300,992人に対する割合。公開データがない
有料課金率1.0%/2.5%/4.0%解約後の残存を織り込んだ、ある月時点の課金者比率として置いた。同種アプリの公表値が見つからない
月額単価500円値上げで課金率が落ちる関係をモデルに入れていない
送客の成約率と単価0.1%/0.3%/0.5%、1件3,000円出典なし。標準ケースでは売上の41.9%を占める
ネパール語の運用人件費時給1,300円・月40/70/140時間求人票での相場確認をしていない。標準ケースの固定費の68%
1ユーザーの月間翻訳文字数300文字実利用の計測をしていない。単価だけが公式料金
ストアの標準手数料率30%感度分析の比較対象。Apple のページに数値の記載がなく、原典で確認できていない
初期投資1,618,800円(幅100万〜300万円)公式の金額はストア登録料18,800円のみ。本人の開発工数は金額に入れていない
運転資金4,500,000円(幅300万〜800万円)立ち上げ18か月・総獲得約24,960人・有償比率50〜70%から計算。初期投資より金額が大きく、根拠は初期投資より弱い
為替1米ドル150円ストア登録料と翻訳API料金の円換算に使用
経営者作業時間月100/120/140時間実測ではない。集客の交渉工数を金額に換算せず、この時間に押し込んでいる
減価償却初期開発とコンテンツ100万円を60か月、機材30万円を48か月実際の資産区分と償却年数は税務の確認が要る
外注費・事故対応費月0〜80,000円ほか出典の裏づけはない

まだ分からないこと

月次の離脱率/顧客獲得単価と広告在庫/自然流入率/経路別の獲得数と定着率/学校が掲示や提携を受け入れる条件/食材店に掲示物を置く際の謝礼の相場/MAU到達率/有料課金率と1人あたり課金額/有料課金の解約率/送客単価と成約率/ネパール語運用人材の時給相場/在留ネパール人のスマートフォン利用実態/同種アプリの数と利用者規模/掲示板モデレーションの実工数/求人機能の法的な類型/届出と許可の手数料と処理期間/財産的基礎として求められる額/行政書士法のただし書きの総務省令/銀行法の免許と罰則/規則が定める外国と体制の中身/ストアの標準手数料率/法人・自治体向けの単価/消費税の取扱い/初期開発とコンテンツの資産区分と償却年数。

検証版で埋めるのは、月次の離脱率と自然流入率の実測、顧客獲得単価と経路別の獲得数、MAU到達率と有料課金率の実測、送客単価と成約率、ネパール語運用人材の時給、求人機能の法的な類型です。

この分析でできたことと、できなかったこと

できたのは制度と母数の側です。在留ネパール人の人数と在留資格の構成、労働者としての内訳、13年の推移、4つの法律の条文と罰則、ストアの手数料と登録の条件、翻訳APIの従量料金。ここはすべて官公庁の統計とプラットフォームの公式ページで確かめました。

できなかったのは事業の中身です。何人が使い、何%が払い、いくらで人を集められるのか。ひとつも確かめられていません。在留外国人向けアプリの実績値を示す公開情報が見つからず、比較できる母集団を1つも持てませんでした。

出典

等級出典
A出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(統計表Excelを含む)
A厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(別表Excelを含む)
AApple「App Store Small Business Program」
AApple「Apple Developer Programの登録」
AGoogle「サービス手数料」(Play Console ヘルプ)
AGoogle「Create a Google Play developer account」(Play Console ヘルプ)
AGoogle Cloud「Cloud Translation の料金」
Ae-Gov法令検索「職業安定法」
Ae-Gov法令検索「行政書士法」
Ae-Gov法令検索「資金決済に関する法律」
Ae-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」

A級11件。B級・C級・D級は0件です。すべて実URLを開いて原典を確認しました(初回 2026-08-03、再確認 2026-08-07)。法令はe-Gov法令検索の全文取得機能で条文を読み、統計は公表元のページとダウンロードした統計表を開いています。発信元はいずれも官公庁、法令、プラットフォームの公式料金表で、その事業への参入を勧める立場のものはありません。

ただし、等級が強いことと、モデルが確からしいことは別です。出典で埋まったのは市場の母数、法規制、プラットフォームの手数料だけ。売上側と集客側、人件費には出典が1件もなく、すべて推定です。

出典の構成
出典の構成

許認可・規約

この試算の前提

送金機能・職業紹介・在留資格の書類作成代行を持たない設計としている。この設計なら、開業の前に受ける許可・登録・届出はない。ただし機能の作り方しだいで、下の線をまたぐ。

求人情報

職業安定法 第四条第六項は「募集情報等提供」を4つの号で定義している。第一号は、労働者の募集を行う者等の依頼を受けて、募集に関する情報を労働者になろうとする者等に提供すること。第二号は、前号に掲げるもののほか、募集に関する情報を、労働者になろうとする者の職業の選択を容易にすることを目的として収集し、提供すること。つまり求人企業から依頼を受けていなくても、自分で求人情報を集めて利用者に見せれば第二号に当たる。そのうえで同条第七項は「特定募集情報等提供」を、労働者になろうとする者に関する情報を収集して行う募集情報等提供と定めており、これを行う者は厚生労働大臣への届出が必要(第四十三条の二第一項)。届出をしないで特定募集情報等提供事業を行えば、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金(第六十五条第七号)。求人企業と利用者の間に立ってあっせんすれば「職業紹介」であり(第四条第一項)、有料で行うには厚生労働大臣の許可が要る(第三十条第一項)。許可の基準は、当該事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎、個人情報を適正に管理し求人者・求職者等の秘密を守るために必要な措置、当該事業を適正に遂行することができる能力の3つ(第三十一条第一項)。無許可なら一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金(第六十四条第一号)。第三十九条は報酬の受領を禁じているが、名宛人は「労働者の募集を行う者」と、第三十六条第一項または第三項の規定により募集に従事する者(募集受託者)であり、募集情報等提供だけを行う者はこの条の名宛人ではない。委託を受けて募集する側に回れば掛かる。集客で送出機関・留学エージェントと組む場合は、この線に触れやすいので設計上の注意が要る。

在留資格

行政書士法 第一条の三第一項は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(電磁的記録を含む)その他権利義務または事実証明に関する書類を作成することを業とする、と定める。第十九条第一項は「行政書士又は行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として第一条の三に規定する業務を行うことができない」。「いかなる名目によるかを問わず」とあるので、月額のサブスクという名目でも報酬にあたりうる。違反は一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金(第二十一条の二)、法人にも罰金刑(第二十三条の三)。ただし第十九条第一項にはただし書きがあり、他の法律に別段の定めがある場合と、定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験または能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は除かれる。この総務省令に何が入るかは確認していない。要一次情報。なお、提出手続の代理と、書類の作成についての相談に応ずることは第一条の四に別に置かれており、第十九条第一項が禁じているのは第一条の三に規定する業務(書類の作成)である。ただし第一条の四本文のただし書きは「他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項」を除いており、線をどこに引くかは条文だけでは決まらない。要一次情報。

送金

為替取引を業として営むことは資金移動業にあたる(資金決済法 第二条第二項)。同法第三十七条は「内閣総理大臣の登録を受けた者は、銀行法第四条第一項及び第四十七条第一項の規定にかかわらず、資金移動業を営むことができる」と定めており、登録は銀行法の規定を外すための入口である。外される側の銀行法は、為替取引を業として営むことを銀行業とし(第二条第二項第二号)、免許を受けた者でなければ営めないと定める(第四条第一項)。免許なく営めば三年以下の拘禁刑もしくは三百万円以下の罰金、またはこれを併科する(第六十一条第一号)。この試算が扱う4本の法令の中で、罰則はここがいちばん重い。ただし資金移動業の登録で足りるか免許まで要るかは、扱う額と為替取引の中身によって変わる。この試算は送金機能を持たない設計なので、その線引きは確かめていない。要一次情報。

個人情報

個人情報保護法。利用目的をできる限り特定する(第十七条第一項)、あらかじめ本人の同意を得ないで利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱わない(第十八条第一項)、安全管理措置(第二十三条)、委託先の監督(第二十五条)、第三者提供の制限(第二十七条第一項)。翻訳APIやサーバーを国外の事業者に置く場合は第二十八条第一項がかかる。ただし同項には除かれるものが2つある。個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるものと、相当措置を継続的に講ずるために必要なものとして規則で定める基準に適合する体制を整備している者である。体制を整備している者へ提供した場合は、その相当措置の継続的な実施を確保するために必要な措置を講じ、本人の求めに応じてその情報を提供する(同条第三項)。委託に伴う提供を第三者に当たらないものとする第二十七条第五項第一号は、第二十八条には及ばない。どのクラウド事業者が規則の基準に適合する体制を整備しているかは、事業者ごとに確認することになる。要一次情報。紹介インセンティブや友達紹介の仕組みを作る場合は、取得する個人情報の範囲と利用目的の特定に注意が要る。

ストア

Apple の Small Business Program は登録制で、対象は App Store の新規のデベロッパと、前暦年の全アプリの合計収益額が100万米ドル以内の既存のデベロッパ。今年のこれまでの収益額も 100万米ドル以内である必要がある。登録には Apple Developer Program の Account Holder になり、 App Store Connect で最新の有料アプリケーション契約に同意する。有料アプリとアプリ内購入の手数料率は15%で、適用は登録が承認された会計月の末日から15日後。基準を超えた後の売上には標準の手数料率が適用される(このページに標準料率の数値の記載はない)。 Google Play は、日本を含む「その他のすべての市場」で、自動更新の定期購入の手数料が15% (デベロッパーが毎年受け取る収益に関係なく)。15%のサービス手数料ティアに登録したデベロッパーは年間収益100万米ドルまで15%、超過分は30%。ただしこの体系は「サービス手数料の変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」の扱いだと明記されている。

自分で確かめること

求人機能の実装が「募集情報等提供」「特定募集情報等提供」「職業紹介」のどれに当たるかは実装の中身で変わる。厚生労働省と専門家への確認が必要。

推定で置いた数字の一覧

推定で置いた数字前提
MAU到達率(弱気1.0%/標準4.0%/強気10.0%)
  • 置いた前提:日本にいるネパール語話者300,992人(2025年末・出入国在留管理庁)を母数に、月間アクティブ利用者がその何%になるかを置いた推定。弱気3,000人・標準12,000人・強気30,000人。
  • 弱いところ:在留外国人向けアプリの到達率を示す公開データが見つからなかった。この数字が売上を直接決めるのに、根拠が一切ない
  • 効き方:MAU+10%で営業利益+1,020円(獲得費用も同時に増えるため)
MAU月次離脱率(弱気20%/標準12%/強気8%)
  • 置いた前提:MAUのうち翌月にアクティブでなくなる割合として置いた推定。中心が留学116,151人・家族滞在72,978人で、帰国・転居・在留資格の変更によって母集団そのものが数年で入れ替わること、生活情報アプリは困ったときだけ開く使い方になりやすいことを踏まえ、幅を広く取った。平均継続月数は逆数で 5.0/8.3/12.5か月。
  • 弱いところ:出典はひとつもない。この値が「毎月何人を新しく入れないとMAUが維持できないか」を直接決めるため、獲得費用の水準がこの1つの推定に乗っている。要一次情報
  • 効き方:+10%(12%→13.2%)で営業利益−21,600円
自然流入率(弱気30%/標準50%/強気65%)
  • 置いた前提:新規獲得のうち、口コミ・既存利用者の紹介・ストア検索・コミュニティ内の掲示など、金銭の支払いを伴わない経路で入ってくる割合として置いた推定。口コミが回るほど比率が上がるとみて、ケースごとに変えた。
  • 弱いところ:出典はない。経路ごとの獲得数を計測した公開データが存在しない。感度分析では幅で見たときの影響が最も大きく、この分析の結論をほぼ一人で決めている。要一次情報
  • 効き方:50%→60%で営業利益+43,200円
顧客獲得単価(CAC・弱気600円/標準300円/強気180円)
  • 置いた前提:有償の経路で新規のアクティブ利用者を1人増やすのにかかる費用として置いた推定。インストール1件の単価ではなく、その月にアクティブになった1人あたりの単価。弱気は口コミが回らず全量を広告で埋める前提で単価が上がり、強気は提携と紹介が効いて有償に頼る比率が下がるとみて単価を下げた。掲示物の制作費・出展費・紹介インセンティブ・ネパール語SNSの広告出稿を合わせた金額として置いている。本人が学校や店舗と交渉する工数は、経営者作業時間に含め、金額としては入れていない。
  • 弱いところ:出典はない。ネパール語話者に届く広告在庫の量と単価を確認していないため、そもそも「必要な人数を買えるだけの在庫があるか」も未確認。要一次情報
  • 効き方:+10%(300円→330円)で営業利益−21,600円
有料課金率(弱気1.0%/標準2.5%/強気4.0%)
  • 置いた前提:MAUのうち月額課金に至る割合として置いた推定。解約後の残存を織り込んだ、ある月時点の課金者比率として扱う
  • 弱いところ:同種アプリの公表値が見つからなかった。利用者の多くが就労時間に制限のある留学生で、可処分所得が低い点は下振れ要因
月額単価 500円
  • 置いた前提:運営者が公開していない価格帯であり、一般的なアプリのサブスク価格帯から置いた推定
  • 弱いところ:値上げすれば課金率が落ちる関係をモデルに入れていない
送客の成約率(0.1%/0.3%/0.5%)と送客単価3,000円
  • 置いた前提:求人・住まい・通信などへの送客で、MAUのうち月に成約する割合と1件あたりの手数料として置いた推定
  • 弱いところ:単価も成約率も出典がない。標準ケースでは売上の41.9%を占めるため、ここが崩れると赤字が広がる
ネパール語の運用人件費(時給1,300円・月40/70/140時間)
  • 置いた前提:掲示板モデレーション・CS・コンテンツ運用を担うパート1名の人件費として置いた推定
  • 弱いところ:求人票での相場確認をしていない。標準ケースの固定費の68%を占める最大項目
1ユーザーあたりの月間翻訳文字数 300文字
  • 置いた前提:翻訳APIの従量料金を出すために置いた推定。無料枠は月50万文字(Cloud Translation - Basic の公式料金)
  • 弱いところ:実利用の計測をしていない。ヘビーユーザーが偏ると費用は跳ねる。なお感度分析のMAUの行は変動費を10%比例で増やしており、この無料枠を固定して解き直すと+1,020円ではなく+870円になる
初期投資 1,618,800円(幅 1,000,000〜3,000,000円)
  • 置いた前提:ストア登録料だけが公式の金額(Apple 99米ドル・Google 25米ドル)で、ローカライズ400,000円・機材300,000円・ローンチ広告300,000円・デザイン200,000円・法務200,000円・初期コンテンツ200,000円はいずれも推定。ローンチ広告300,000円は、ゼロの状態から最初の接点を作る一度きりの費用として置いており、MAUを積み上げる獲得費用は運転資金の側に入れている。
  • 弱いところ:本人の開発工数(推定1,000〜1,500時間)を金額として入れていない。外注すれば500万〜1,000万円相当になる可能性があり、その場合は初期投資の桁がひとつ変わる
運転資金 4,500,000円(幅 3,000,000〜8,000,000円)
  • 置いた前提:立ち上げを18か月と置き、その間にMAUをゼロから12,000人へ積み上げる前提で計算した推定。期間中の総獲得数は到達分12,000人+離脱の埋め戻し約12,960人=約24,960人。うち有償で買う比率を 50〜70%とすると獲得費用は約374万〜524万円(24,960人×50%×300円=3,744,000円、 24,960人×70%×300円=5,241,600円)。その間の営業赤字(獲得費を除く)が約30万円。合計で約400万〜550万円になるため、中央を取って450万円とした。
  • 弱いところ:立ち上げ期間18か月も、その間の自然流入率も推定。立ち上げ期は口コミが回っていないため自然流入率は標準ケースより低いはずで、上振れしやすい。この項目は初期投資より金額が大きく、根拠は初期投資より弱い。なお 2026-08-07 の再確認で、有償で買う比率のラベルが「30〜50%」と書かれていたのを、実際の計算に合わせて「50〜70%」へ直した。金額は動いていない
為替 1米ドル150円
  • 置いた前提:ストア登録料と翻訳API料金を円に換算するために置いた推定
経営者作業時間(100/120/140時間)
  • 置いた前提:開発・企画・提携交渉・数値管理・最終的なCS対応を含めた推定。実測ではない
  • 弱いところ:集客の経路を作る交渉(学校・食材店・宗教施設・同郷団体)の工数を金額に換算しておらず、この時間の中に押し込んでいる
減価償却(初期開発とコンテンツ1,000,000円を60か月・機材300,000円を48か月)
  • 置いた前提:ソフトウェアと制作コンテンツを5年、機材を4年として置いた推定。実際の資産区分と償却年数は税務の確認が要る
外注費・事故対応費(月0〜80,000円ほか)
  • 置いた前提:いずれも推定。出典の裏づけはない
ストアの標準手数料率 30%
  • 置いた前提:感度分析の「ストア手数料15%→30%」で使った比較対象の料率
  • 弱いところ:確認した Apple のページには「基準を超えた後の売上には標準の手数料率が適用されます」とあるだけで、30%という数値の記載がない。Google Play のページにある30%は登録済みデベロッパーの年間収益100万米ドル超過分の料率であり、未登録の料率ではない。要一次情報

出典の一覧

等級出典利害関係原典を確認した日
A出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(統計表 Excel を含む)
  • 対象:全国/令和7年(2025年)末現在
  • 鮮度:令和7年末時点の公表資料
  • 使ったところ:在留外国人412万5,395人/ネパール300,992人(前年末比+67,949人・国籍別5位)/統計表の第1表でネパールの構成比7.296%・増加率29.157%/第2表でネパールの在留資格別内訳(永住者9,908・技術人文知識国際業務48,813・留学116,151・技能実習4,477・特定技能12,387・家族滞在72,978・その他30,707)/2012年末24,071人からの推移/集客経路を組み立てる際の在留資格構成
なし2026-08-07
A厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(別表 Excel を含む)
  • 対象:全国/令和7年10月末時点
  • 鮮度:令和7年10月末時点の公表資料
  • 使ったところ:ネパール235,874人/内訳は専門的技術的分野62,625人(うち技術人文知識国際業務43,249人・特定技能10,271人)・技能実習4,414人・資格外活動157,546人(うち留学114,259人)/2021年98,260人からの推移(前年比+25.69%)/アルバイト先経由の経路の母数
なし2026-08-07
AApple「App Store Small Business Program」
  • 対象:App Store 全体/日本語版ページ
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:有料アプリとアプリ内購入の手数料率15%/対象は App Store の新規のデベロッパと、前暦年の全アプリ合計収益額が100万米ドル以内の既存のデベロッパ/今年のこれまでの収益額も100万米ドル以内であること/登録には Apple Developer Program の Account Holder になり App Store Connect で最新の有料アプリケーション契約に同意する/適用は登録が承認された会計月の末日から15日後/基準を超えた後の売上には標準の手数料率
  • 確認できていないところ:標準の手数料率の数値。このページには「標準の手数料率が適用されます」とあるだけで、30%という数値の記載がない。感度分析の「15%→30%」の30%はここで確認できていない。定期購入の2年目以降の料率も、日本の通常の規約についての記載はない(EUの代替規約を採用したデベロッパの最初の1年経過後のサブスクを10%に引き下げる旨は記載があるが、この試算には該当しない)
なし(プラットフォーム公式)2026-08-07
AApple「Apple Developer Programの登録」
  • 対象:Apple Developer Program/日本語版ページ
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:年間登録料は99米ドル(または現地通貨の同等額)
なし(プラットフォーム公式)2026-08-03
AGoogle「サービス手数料」(Play Console ヘルプ)
  • 対象:Google Play 全体/日本を含む「その他のすべての市場」
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)/「その他のすべての市場」の見出しには「サービス手数料の変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」と括弧書きがあり、この体系が暫定であることが明記されている/EEA・英国・米国は2026年6月30日以降に別体系へ移行
  • 使ったところ:15%のサービス手数料ティアに登録されているデベロッパーは、年間収益100万米ドルまで15%・超過分は30%/定期購入は15%(定期購入者が購入する自動更新される定期購入商品の場合。デベロッパーが毎年受け取る収益は関係ない)/その他の取引はプログラム対象で15%以下
  • 確認できていないところ:「15%のティアへの登録をしていないデベロッパーの、定期購入以外の取引の料率」の記載。表にある30%は登録済みデベロッパーの年間収益100万米ドル超過分の料率であり、未登録の料率ではない
なし(プラットフォーム公式)2026-08-07
AGoogle「Create a Google Play developer account」(Play Console ヘルプ)
  • 対象:Google Play デベロッパー登録/英語版ページで確認
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:25米ドルの一回限りの登録料
なし(プラットフォーム公式)2026-08-03
AGoogle Cloud「Cloud Translation の料金」
  • 対象:Cloud Translation - Basic(v2)/日本語版ページ
  • 鮮度:公開日・更新日の記載なし(鮮度不明)
  • 使ったところ:NMTモデルを使用した言語検出とテキスト翻訳の総使用量について、最初の500,000文字(1か月あたり)は無料(毎月10米ドル分のクレジットとして適用)/500,001文字〜10億文字は100万文字あたり20米ドル/クレジットは Basic と Advanced に一括して適用され最大10米ドル・繰り越されない/文字はマルチバイトでも1文字として数え、未翻訳の文字や空白文字も課金対象
なし(サービス提供者の公式料金表)2026-08-07
Ae-Gov法令検索「職業安定法」(昭和二十二年法律第百四十一号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第四条第一項「職業紹介」の定義/同条第六項「募集情報等提供」の定義(第一号=依頼を受けて提供、第二号=依頼を受けずに職業の選択を容易にする目的で収集し提供、第三号・第四号=求職側の情報の提供)/同条第七項「特定募集情報等提供」は労働者になろうとする者に関する情報を収集して行う募集情報等提供/第三十条第一項 有料職業紹介事業の許可/第三十一条第一項 許可の基準(財産的基礎・個人情報の適正な管理と秘密保持の措置・適正に遂行する能力)/第三十九条 報酬受領の禁止(名宛人は労働者の募集を行う者と募集受託者)/第四十三条の二第一項 特定募集情報等提供事業の届出/第六十四条第一号 第三十条第一項違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金/第六十五条第七号 届出をしないで特定募集情報等提供事業を行えば6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金/第六十五条第六号 第三十九条違反も同じ
なし2026-08-07
Ae-Gov法令検索「行政書士法」(昭和二十六年法律第四号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第一条の三第一項(他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(電磁的記録を含む)その他権利義務または事実証明に関する書類を作成することを業とする)/第一条の四(提出手続の代理・不服申立ての代理・契約書類の代理作成・書類の作成についての相談。本文ただし書きで他の法律において制限されている事項を除く)/第十九条第一項(行政書士または行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として第一条の三に規定する業務を行えない。ただし他の法律に別段の定めがある場合と、定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合を除く)/第二十一条の二(第十九条第一項違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)/第二十三条の三(両罰規定)
  • 確認できていないところ:第十九条第一項ただし書きの総務省令に、どの手続とどの者が定められているか
なし2026-08-07
Ae-Gov法令検索「資金決済に関する法律」(平成二十一年法律第五十九号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第二条第二項(資金移動業とは銀行等以外の者が為替取引を業として営むこと)/第三十七条(内閣総理大臣の登録を受けた者は、銀行法第四条第一項及び第四十七条第一項の規定にかかわらず、資金移動業を営むことができる)
  • 確認できていないところ:第三十七条は「登録を受けた者は営むことができる」という形の規定であり、禁止と罰則の側は銀行法にある(e-Gov法令検索 で確認した)
なし2026-08-07
Ae-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(平成十五年法律第五十七号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第十七条第一項 利用目的の特定/第十八条第一項 利用目的による制限/第二十三条 安全管理措置/第二十五条 委託先の監督/第二十七条第一項 第三者提供の制限(第五項第一号で委託に伴う提供は第三者に当たらない)/第二十八条第一項 外国にある第三者への提供の制限(我が国と同等の水準の制度を有する外国として規則で定めるものと、規則で定める基準に適合する体制を整備している者を、いずれも括弧書きで除いている。第二十七条第一項各号の場合も除く)/第二十八条第三項 体制を整備している者へ提供した場合の措置と情報提供
なし2026-08-07
Ae-Gov法令検索「銀行法」(昭和五十六年法律第五十九号)
  • 対象:全国/法令本文
  • 使ったところ:第二条第二項第二号(為替取引を行うことを業として営むことは銀行業にあたる)/第四条第一項(銀行業は内閣総理大臣の免許を受けた者でなければ営むことができない)/第六十一条第一号(第四条第一項の免許を受けないで銀行業を営んだ者は三年以下の拘禁刑もしくは三百万円以下の罰金、またはこれを併科)
  • 確認できていないところ:資金移動業の登録で足りるか銀行業の免許まで要るかは、扱う額と為替取引の中身によって変わる。この試算は送金機能を持たない設計なので、線引きそのものは確かめていない
なし2026-08-07

更新履歴

日付内容
2026-08-03初版作成。A級出典11件の原典を確認。3ケース・損益分岐4基準・感度分析・採点44点を算出。個別のアプリではなく商売のモデルとして定義した
2026-08-03訂正。集客がモデルに入っていなかった。集客経路8つ、月次離脱率、顧客獲得単価を追加して再計算。標準ケースの営業利益は▲13,100円から▲169,100円へ。回収は164か月から「届かない」へ。運転資金は120万円から450万円へ。感度分析の最大項目はストア手数料から自然流入率へ。採点は44点から30点へ
2026-08-03「どこに活路があるか」を追加。感度分析と損益分岐からの逆算のみで、新しい前提は置いていない。数値・結論・採点は変更なし
2026-08-04冒頭に「この商売はどういうものか」を追加。あわせて他章の重複した記述を削った。数字・結論・採点は変更なし
2026-08-07書き方を全面的に改めた(3ケース・損益分岐・感度分析・採点30点・出典11件は変更なし)。あわせて原典を取り直し、次を訂正・追記した。募集情報等提供に、依頼を受けずに自分で集めて提供する場合(職業安定法 第四条第六項第二号)が含まれることを落としていた点。報酬受領の禁止(第三十九条)の名宛人を落としていた点。無許可の有料職業紹介と無届出の特定募集情報等提供の罰則に触れていなかった点。行政書士法 第十九条第一項のただし書きを落としていた点。資金決済法 第三十七条を「登録が必要」と書いていたが条文は「登録を受けた者は営むことができる」であり、禁止と罰則の側は銀行法にある点。個人情報保護法 第二十八条第一項の括弧書き2つを落としていた点。Google Play の料率体系が「変更のお知らせが全世界にリリースされるまで」の暫定である旨の括弧書きを落としていた点。「未登録なら30%」の30%が Apple のページに記載がなく未確認である点。Apple の Small Business Program の条件を1つ落としていた点。感度分析の MAU +10% が変動費を比例で増やしており解き直すと+870円になる点。運転資金の内訳ラベル「30〜50%」が計算(50%と70%)と合っていなかった点

訂正の受付

数字の誤りや、現場と違う点にお気づきの方は教えてください。訂正して更新の記録に残します。

数字が大きく動いたときは、更新ではなく訂正として扱い、変更前の値を残したまま更新履歴に記録します。

本コンテンツは公開情報と一定の仮定に基づく試算です。特定企業の実際の利益を示すものではなく、地域・規模・経験・時期によって結果は変わります。出典・計算条件・更新日は商売解剖図鑑に掲載します。