商売解剖図鑑

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外国人向けの賃貸仲介

宅地建物取引業の免許を取り保証協会に加入/本人1名と母語話者のパート1名/大阪市内の事務所1か所/貸借の媒介のみ

机上版不動産・仲介型店舗型BtoC許認可あり

調査日 2026-08-17 / 原典を確認した日 2026-08-17

現地には行っていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。実額の裏取りが済んだら検証版として更新します。

初期投資

305万円

幅 250〜1,200万円

月の営業利益(標準)

272,000円

弱気 ▲180,500円 / 強気 708,600円

経営者の時給(標準)

1,826円

月 149時間

投資の回収(標準)

11か月

個人事業としての点数

58 / 100

自分の資金と時間で始めて、自分が回す商売として

事業としての点数

53 / 100

人と仕組みで、本人から離れて大きくなるか

この商売を他とくらべる分析の方法

この商売はどういうものか

日本に住む外国人が部屋を借りるとき、間に立って物件を探し、家主側と話をつけ、契約までを進める仕事です。受け取るのは仲介の手数料で、額の上限は法律で決まっています。日本語の読み書きに不安がある客が中心なので、条件の聞き取りから契約の説明まで、母語または平易な日本語で進める体制がいります。

この試算で見ている形

  • 体制:本人1名(宅地建物取引士)と母語話者のパート1名(週20時間)。
  • 営業の形:大阪市内。事務所1か所。宅地建物取引業は大阪府知事免許を取り、宅地建物取引業保証協会に加入して営業保証金の供託を免除される形。扱うのは居住用の建物の貸借の媒介だけ。自ら貸すことも、管理を受託することも、売買を扱うこともしない。標準ケースは月11件の成約・賃料55,000円。
  • 売り先:客は大阪府内の在留外国人のうち単身の就労系と留学の層。
  • 売上の作り方:成約件数と借賃と1.1を掛け合わせた額と法人から受ける住居確保支援の委託料の合計が月商になります。

想定した人と、その一年

宅地建物取引士の資格を取り、賃貸の店で数年働いてから独立した30代の人を置きました。日本語と英語で話せますが、ベトナム語もネパール語も話せないので、その言語を話せる人を週20時間だけ雇っています。一年でいちばん動くのは1月から3月です。四月に学校が始まる人と、年度替わりで働き先が変わる人が重なり、内見の予定が埋まります。九月にもう一度、小さな山が来ます。それ以外の月は、家主と管理会社を回って、外国人の入居を受けられる部屋を聞いて名簿に足す、という地味な作業が続きます。ここを止めると、繁忙期に出せる部屋がなくなります。一件の仕事は、日本語だけで進む客より長くかかります。在留カードを見て残りの期間を確かめ、契約の期間と合うかを確認し、同居する人が何人になるかを聞き、保証会社が受けてくれるかを当たり、家主に打診し、内見に同行し、重要事項を説明し、鍵を渡し、ごみの出し方と音の話をもう一度する。それで一件です。取り返しがつかなくなるのは、繁忙期に間に合わせようとして、受け取れる額の上限を勘違いしたまま請求してしまったときです。以上は試算のために置いた姿であって、実在の誰かではありません。

結論

先に、この試算が何の上に乗っているかを置いておきます。

ひとつは、受け取れる額の決まり方です。貸借の媒介で依頼者の双方から受け取れる報酬の合計は、借賃の1か月分の1.1倍以内と告示に書かれています。賃料55,000円の部屋なら60,500円。客が日本語で話しても、通訳を挟んでも、この額は変わりません。

もうひとつは、時間です。この試算は、1件にかかる作業を11.5時間と置きました。日本語だけで進む形の6.0時間に対して1.92倍です。伸びているのは、在留カードで残りの期間を確かめる工程、外国人の入居を受けられる家主を探して打診する工程、費用の項目ごとに説明する工程で、どれも制度と言語の側にあります。

増えた手間は、1件の中では報酬に収まります。収まらないのは件数のほうです。

増えた5.5時間を大阪府の最低賃金1,177円で買うと6,474円で、報酬60,500円の10.7%にすぎません。ところが本人が媒介に使える月110時間で処理できるのは、1件7.5時間なら14.7件、4.0時間なら27.5件。同じ時間で立つ媒介報酬は53.3%まで落ちる計算になりました。

何で決まるか数字日本語だけで進む形との比
1件あたりの報酬(賃料55,000円)60,500円1.00倍
1件あたりの作業時間11.5時間1.92倍
本人が1件に使う時間7.5時間1.88倍
本人の月110時間で処理できる件数14.7件0.53倍
同じ110時間で立つ媒介報酬887,333円0.53倍

それでも標準ケースは月272,000円の黒字になりました。支えているのは、法人から受ける月60,000円と、繁忙期を含めて月11件を出し続けることの2つです。どちらも媒介の報酬そのものの外側と、件数の側にあります。

上限のある値段を上限まで請求できて、そのうえで月11件を積める人にだけです。標準ケースの経営者時給は1,826円、始めるのに要るのは6,054,500円、初期投資3,054,500円は11か月で戻る計算になりました。上限がいくらかを知らないまま始めるつもりなら、この試算では勧められません。

これは「大阪市内に事務所を1か所借り、宅地建物取引業の免許を受けて保証協会に加入し、本人1名と母語話者のパート1名で、在留外国人向けに居住用の建物の貸借の媒介だけを行う」という形についての見立てです。管理まで受ける形、自ら借りて転貸する形、売買を扱う形、賃料150,000円の駐在員や法人社宅を扱う形、登録支援機関の登録を受けて特定技能の支援全体を受託する形は、受け取れる報酬も、要る手続きも、客の来かたも変わります。この試算は、そこを見ていません。

で、この商売はどういうものか

貸借の媒介で受け取れるのは、双方合わせて借賃の1.1倍以内です。賃料55,000円なら60,500円で、通訳を挟んでも同じ額です。いっぽうこの試算では、1件にかかる作業が6.0時間から11.5時間へ、1.92倍になりました。増えた5.5時間そのものは、大阪府の最低賃金1,177円で買っても6,474円で、報酬の10.7%に収まります。収まらないのは件数のほうでした。本人が媒介に使える月110時間で処理できるのは、1件7.5時間なら14.7件、4.0時間なら27.5件。同じ時間で立つ媒介報酬は53.3%まで落ちる計算です。それでも標準ケースは月272,000円の黒字になりました。支えているのは、法人から受ける月60,000円と、月11件を出し続けることの2つで、どちらも媒介の報酬そのものの外側と件数の側にあります。上限のある値段を上限まで請求できて、そのうえで月11件を積める人にだけ、という見立てになります。

標準ケースの経営者時給は1,826円。始めるのに要るのは6,054,500円。投じた額が戻るのは11か月の見込みです。

これは「大阪市内に事務所を1か所借り、宅地建物取引業の免許を受けて保証協会に加入し、本人1名と母語話者のパート1名で、在留外国人向けに居住用の建物の貸借の媒介だけを行う」という形についての見立てです。管理まで受ける形、自ら借りて転貸する形、売買を扱う形、賃料150,000円の駐在員や法人社宅を扱う形、工場のある地方で受入れ機関だけを相手にする形、登録支援機関の登録を受けて特定技能の支援全体を受託する形は、受け取れる報酬も、要る手続きも、客の来かたも変わります。この試算は、そこを見ていません。もうひとつ、経営者時給1,826円という数字には、本人の生活費も税も入っていません。大阪府の地域別最低賃金は令和7年10月16日から時間額1,177円です。標準ケースの時給は、その1.55倍にあたります。

結論の要約
結論の要約

ここが面白い

貸借の媒介で受け取れる報酬は、依頼者の双方から合わせて借賃の1か月分の1.1倍以内と告示で決まっています。賃料55,000円なら60,500円。日本語だけで進む客でも、通訳を挟む客でも、受け取れる額は同じです。ところがこの試算では、1件にかかる作業が6.0時間から11.5時間へ、1.92倍に増えました。増えた5.5時間を大阪府の最低賃金1,177円で買うと6,474円。報酬60,500円の10.7%です。ここだけ見れば、増えた手間は報酬の中に収まります。

収まらないのは、件数のほうです。本人が媒介の実務に使える時間を月110時間と置くと、1件に本人が7.5時間かける形では月14.7件が上限になります。1件4.0時間で済むなら27.5件です。1件の値段が同じで件数が半分になれば、同じ110時間で立つ媒介報酬は1,663,750円から887,333円へ、53.3%まで落ちる計算になりました。1件あたりの費用として見れば吸収されるものが、月あたりの件数として見ると吸収されません。

この形が成り立っているのは、上限が1件あたりで、しかも借賃に比例して決まっているからです。もし上限が時間あたりなら、伸びた工程の分はそのまま取り返せます。件数ではなく額に比例するなら、賃料の高い部屋へ移れば取り返せます。実際、賃料62,000円の層に移せば1件68,200円になり、11件で84,700円増える計算です。動かせるのは家賃の側だけで、手間の側ではありません。

もうひとつ、この商売は需要の側を制度が押しています。一号特定技能外国人支援計画には、賃貸借契約の債務についての保証人となることその他の適切な住居の確保に係る支援を記載しなければならないと省令に書かれています。特定技能は令和7年末で全国390,296人、前年末から37.20%増えました。

そして、上限を2倍にできる道は最初から閉じています。長期の空家等の貸借の媒介なら、双方から合わせて借賃の2.2倍まで受け取れる特例があります。ただし通達は、入居者の募集を行っている賃貸集合住宅の空き室は事業の用に供されているので該当しない、と明記しています。

数字で見る

受け取れる額は、告示の中で決まっている

取引の形受け取れる額の上限どこに書いてあるか
貸借の媒介(双方の合計)借賃の1か月分の1.1倍以内報酬の額を定める告示 第四
貸借の媒介(居住用・一方から)借賃の1か月分の0.55倍以内。ただし依頼を受けるに当たって承諾を得ていれば、合計1.1倍の中で割合は自由同 第四
貸借の代理借賃の1か月分の1.1倍以内(相手方から受ける分を含む)同 第五
長期の空家等の貸借の媒介双方の合計で2.2倍まで。ただし借主から受ける額は1.1倍(居住用で承諾がなければ0.55倍)以内である場合に限り、超過分は貸主からのみ同 第九
上限の外側依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額だけ同 第十一

長期の空家等の特例は、この試算では使えません。入居者の募集を行っている賃貸集合住宅の空き室については、事業の用に供されているものと解されることから長期の空家等には該当しない、と通達に書かれています。案内料と申込料も受領できません。

賃料55,000円なら、1件で受け取れるのは60,500円。48,000円なら52,800円、62,000円なら68,200円です。

初期費用

費目実額/推定
宅地建物取引業協会の入会金600,000円実額(大阪府・団体の公表額)
弁済業務保証金分担金(主たる事務所)600,000円実額(政令の定め)
事務所の敷金・礼金・仲介手数料480,000円推定
パソコン・複合機・スマートフォン・業務システム400,000円推定
開業時の認知づくり400,000円推定
事務所の内装・什器・標識と報酬額の掲示300,000円推定
宅地建物取引業保証協会の入会金200,000円実額(大阪府・団体の公表額)
宅地建物取引士の資格登録と取引士証の交付41,500円実額(政令の標準額)
免許の申請手数料(知事免許)33,000円実額(政令の標準額)
合計3,054,500円
運転資金(別途)3,000,000円推定
所要資金6,054,500円

ここでいちばん大きい分かれ道は、金の置き方です。宅地建物取引業者は営業保証金を供託しなければならず、その額は主たる事務所につき1,000万円。供託して届け出た後でなければ事業を開始できません。いっぽう宅地建物取引業保証協会の社員になれば、弁済業務保証金分担金60万円を納めるだけで供託が免除されます。この試算は後者を選びました。前者なら初期投資は3,054,500円から11,654,500円へ、3.8倍になります。

ただし社員の地位を失えば、その日から1週間以内に営業保証金を供託しなければなりません。畳むときに戻るのは分担金600,000円だけで、入会金800,000円は戻りません。

初期費用の内訳
初期費用の内訳

1件にかかる時間

工程本人パート日本語だけで進む形
問い合わせと条件の聞き取り0.5時間1.0時間0.5時間
在留資格・契約期間・同居人数・入居予定日の確認0.5時間0.5時間0時間
物件の抽出と家主への打診2.5時間0時間1.0時間
内見の同行1.5時間0.5時間1.5時間
入居申込と保証会社の審査0.5時間1.0時間1.0時間
重要事項の説明と契約1.5時間0.5時間1.5時間
鍵渡しと入居時の立会い0.5時間0.5時間0.5時間
合計7.5時間4.0時間6.0時間

伸びているのは4つです。在留カードで残りの期間を確かめて契約の期間と突き合わせる工程。受けてくれる家主を探して打診する工程。敷金・礼金・共益費・保証委託料・更新料・原状回復費を項目ごとに説明する工程。そして入居後の生活のきまりを伝える工程。どれも相手の属性ではなく、制度と言語の側にあります。

打診の2.5時間は、通る率を4割と置いたことから来ています。令和3年度の国土交通省の調査では、外国人に対して約6割の賃貸人が拒否感を持っているとされます。これは日本賃貸住宅管理協会の賃貸住宅管理業に携わる会員187団体へのアンケートで、家主本人への調査ではありません。測っているのは意識であって、実際に断られた割合でもありません。それでも、内見に出せる部屋を1件そろえるのに2.5倍を当たる前提を置く根拠としては使えます。

客がどこから来るか

経路届く相手有償で買えるか
特定技能の受入れ機関・登録支援機関特定技能390,296人(全国・前年末から37.20%増)買えない(交渉工数)
日本語学校・専門学校・大学の学生課留学464,784人(全国)買えない(交渉工数)
監理団体・協同組合技能実習456,618人(全国)買えない(交渉工数)
母国語のSNSとコミュニティ単身の20代から30代買える
既に決めた入居者からの紹介同じ国から来た同僚・同級生・親族買えない(ゼロ円)
エスニック食材店・母国料理店・宗教施設家族滞在352,875人を含む生活者全般掲示物の制作費だけ
家賃債務保証会社からの紹介外国人の言語対応をする登録業者は52事業者買えない
他の宅地建物取引業者からの回し日本語で対応しきれず断ろうとしている店の客買えない(交渉工数)

有償で買えるのは1本だけです。日本語の検索連動広告も、日本語の不動産ポータルも、客がその言語で探していないので届きません。標準ケースは、母国語のSNS広告で月1件を獲得し、1件あたり30,000円と置きました。

法人の側には、制度が住まいの世話を求めています。一号特定技能外国人支援計画には、賃貸借契約の債務についての保証人となることその他の適切な住居の確保に係る支援を記載しなければなりません。支援は、外国人が十分に理解することができる言語で行える体制が要るとも書かれています。支援計画の全部の実施を委託する相手は登録支援機関に限られますが、一部の委託について相手を限る規定は、省令の中に見つけられませんでした。

3ケース

弱気標準強気
成約件数月5件月11件月18件
賃料の層48,000円55,000円62,000円
1件あたりの報酬52,800円60,500円68,200円
法人からの委託料0円60,000円100,000円
売上高264,000円725,500円1,327,600円
変動費25,000円55,000円90,000円
固定費352,000円352,000円482,000円
集客費60,000円30,000円20,000円
想定事故7,500円16,500円27,000円
月間営業利益▲180,500円272,000円708,600円
経営者作業時間123時間149時間177時間
経営者時給▲1,467円1,826円4,003円
投資回収月数届かない11か月4か月

固定費352,000円のうち130,000円、36.9%は母語話者のパートの人件費です。1件決まるごとに残るのは54,000円なので、この人件費を埋めるだけで月2.41件が要ります。件数がゼロの月でも、この130,000円は出ていきます。

季節の振れは月ならしで消しています。留学は全国で464,784人、学校が始まるのは4月と10月です。実際には件数が上限に張り付く月と、ゼロに近い月が交互に来ます。

3ケースの試算
3ケースの試算

どこまで行けば黒字か

基準件数月商換算本人の時間の上限(14.7件)に対して
現金ベース(減価償却を除く)5.7件405,000円39.1%
営業利益ゼロ6.0件423,000円40.7%
初期投資3,054,500円を24か月で戻す8.3件562,000円56.7%
初期投資3,054,500円を12か月で戻す10.7件707,000円72.8%
本人の時間で処理できる上限14.7件949,000円100%

賃料の層が48,000円まで下がると、1件あたりの貢献は54,000円から46,300円になり、営業利益ゼロの線は6.0件から7.0件へ上がります。法人からの委託料60,000円が消えると、同じ線は7.1件へ上がります。

どこまで行けば黒字か
どこまで行けば黒字か

何が一番効くか

変数動かす幅営業利益への影響
成約件数月11件→8件▲162,000円
扱う賃料の層55,000円→48,000円▲85,000円
法人からの委託料月60,000円→0円▲60,000円
母語話者のパートの人件費月130,000円→180,000円▲50,000円
顧客獲得費用月30,000円→80,000円▲50,000円
1件あたりの変動費5,000円→9,000円▲44,000円
事務所家賃月80,000円→120,000円▲40,000円
想定事故・返品コスト1件1,500円→5,000円▲38,500円

上位2行は件数と賃料です。どちらも、1件あたりの報酬が借賃に比例して決まることから来ています。費用の側でいちばん大きいのは母語話者の人件費ですが、それでも4番目です。この商売は、費用を削る余地より先に、件数と賃料の層で決まる形をしています。

何が一番効くか
何が一番効くか

毎月の費用の内訳

毎月の費用の内訳
毎月の費用の内訳

投資の回収

投資の回収
投資の回収

こういう人なら向いている/やめたほうがいい

まず、満たさないと土俵に立てない条件から。人柄の話ではありません。

要件根拠になる数字
自分が宅地建物取引士であるか、専任として置ける人を雇える事務所ごとに、業務に従事する者の数に対する宅地建物取引士の数の割合が5分の1以上となる数を置く。本人とパート1名の2名なら1名で足り、本人が宅地建物取引士なら専任とみなされる。資格登録37,000円、取引士証4,500円
所要資金6,054,500円を置ける初期投資3,054,500円と運転資金3,000,000円。うち1,400,000円は協会に払う分で、戻るのは分担金600,000円だけ。保証協会に入らなければ主たる事務所につき1,000万円の供託が要り、初期投資は11,654,500円へ3.8倍
事務所を1か所構えられる家賃80,000円、敷金・礼金・仲介手数料480,000円、内装と什器300,000円。専任の宅地建物取引士は原則としてその事務所に常勤し、専らその事務所の業務に従事する状態でなければならない
客の言語に届く体制を持てる週20時間・時給1,300円で月130,000円。固定費352,000円の36.9%。1件あたりの貢献54,000円で割ると2.41件分。大阪府の最低賃金は1,177円

4つとも、資格と金と場所と体制で決まります。1つでも欠けるなら見送りです。満たしていても、月11件が積めるかどうかは別の話になります。

ここからが本体です。

向いている人なぜそれが要るのか
1件に11.5時間かかることを、先に織り込める日本語だけで進む形の6.0時間に対して1.92倍。伸びているのはどれも省くと後で戻ってくる工程で、先に見積もっておかないと月11件のつもりで20件を受けることになる
断られた回数を数えて、次の名簿にできる打診が通る率を4割と置き、1件の内見候補をそろえるのに2.5倍を当たる前提で本人の時間2.5時間を計上した。記録して名簿に変えられないと、この2.5時間が毎回ゼロから発生する
上限のある値段を、上限まで請求できる賃料55,000円なら60,500円。ただし限度額を当然に請求できるわけではなく、依頼者と協議して決める事項とされている。居住用で一方から0.55倍を超えて受け取るには、依頼を受けるに当たって承諾を得ておく必要がある。1件で55,000円取り損ねると、月11件で605,000円
条文と通達を自分で読める上限を超えれば百万円以下の罰金で、業務の停止の対象にもなる。いっぽう長期の空家等の特例が使えないことも、媒介以外の関連業務なら別に報酬を受けられることも、本文を開かないと分からない
谷の月に、種をまいていられる留学は全国で464,784人、学校が始まるのは4月と10月。谷の月にも毎月出ていく382,000円は同じだけ出る。その月に受入れ機関や学校や家主を回れないと、次の山で出せる部屋が足りなくなる
やめたほうがいい人なぜそれが効くのか
件数を増やせば利益が増えると思っている天井は本人の時間で決まっている。月110時間を1件7.5時間で割ると14.7件。標準の11件はその74.8%で、増やせるのは3.7件、199,800円しかない
通訳は必要になってから探せばいいと思っているパートの月130,000円は、1件あたりの貢献54,000円で割ると2.41件分。下回る月は丸ごと持ち出しになる。逆に後から外注で埋めると1件あたりの時間が伸びて天井が下がる
上限の外側にお金の道があると思っている案内料も申込料も、依頼者の依頼によらない広告の料金も受領できない。長期の空家等の2.2倍の特例も、募集中の賃貸集合住宅の空き室には当たらない
手間の原因を、客の属性に置いてしまう伸びているのは制度と言語の側の工程である。原因を相手の属性に置くと、どの工程が何時間伸びているかを見なくなる。1件7.5時間を6.0時間にできれば天井は18.3件へ上がるが、その1.5時間は工程を数えた人にしか見つからない
家主の拒否感は説得すれば変わると思っている調査が聞いているのは5年前との比較での意識で、1件の商談の中で動かせるものではない。説得に時間を使うと1件7.5時間の前提が崩れ、月14.7件の天井が下がる

向いている側は5つのうち4つ以上。ただし3つ目の「上限まで請求できる」は必須です。やめたほうがいい側は1つでも当てはまるなら見送りになります。

どこに活路があるか

この試算の中で動かす

1件あたり本人が使う時間を7.5時間から6.0時間へ縮める。 上限が14.7件から18.3件へ上がる計算です。標準の11件を13件にすれば108,000円が増え、営業利益は272,000円から380,000円へ39.7%増えます。縮める先は、条件の聞き取りと必要書類の確認と契約の説明です。国土交通省は希望条件・入居審査必要書類・入居の約束の3種のチェックシートを8か国語で、重要事項説明書と賃貸住宅標準契約書の見本を14か国語で公開しています。1.5時間を縮められるかどうかは試していません。

扱う賃料の層を55,000円から62,000円へ上げる。 受け取れる額は借賃の1.1倍なので、1件あたりの報酬が60,500円から68,200円へ上がります。11件で84,700円増え、営業利益は356,700円へ31.1%増える計算です。1件あたりの貢献も61,700円になるので、営業利益ゼロの線は5.2件へ下がります。

法人から受ける住居確保支援の委託を3社から5社へ増やす。 月40,000円が増え、営業利益は312,000円へ14.7%増えます。この収入は件数と関係なく毎月入るので、営業利益ゼロの線も5.2件へ下がります。20社まで積めば、毎月出ていく382,000円を委託料だけで埋められる計算になり、媒介がゼロの月でも赤字になりません。

この試算の外に出る

制度。 一号特定技能外国人支援計画の「住居の確保に係る支援」だけを部分委託で受ける道があります。支援計画にこれを記載しなければならないのは省令の定めで、受入れ機関は義務から逃げられません。全部の実施を委託する相手は登録支援機関に限られますが、一部の委託について相手を限る規定は省令の中に見つけられませんでした。要確認です。特定技能は令和7年末で全国390,296人、前年末から37.20%増えています。あわせて、住宅確保要配慮者を定める省令が最初に挙げているのが「日本の国籍を有しない者」で、外国人の入居を拒まない旨を選んで登録された住宅をセーフティネット住宅情報提供システムで探せます。ただし登録住宅の規模の基準は各戸25平方メートル、既存住宅で18平方メートルなので、単身向けの小さい部屋は基準を外れることがあります。この試算はこの経路からの供給をゼロで置いています。

顧客。 賃料の高い層へ移せば、受け取れる額もそのまま上がります。賃料150,000円の部屋なら1件165,000円で、この試算の60,500円の2.73倍。同じ11件でも媒介報酬は665,500円から1,815,000円になる計算です。ただし届く経路も、要る言語も、競合する相手も変わります。この試算はその形を見ていません。

体制と時間。 重要事項の説明は宅地建物取引士でなければできないので、天井を外すには宅地建物取引士を増やすしかありません。媒介に使える時間が110時間から220時間になれば、上限は14.7件から29.4件へ上がります。増えた14.7件が生むのは793,800円なので、その中で人件費をまかなえれば成立します。宅地建物取引士の総登録者数は1,211,760人ですが、そのうち母語も話せる人が何人いるかは分かりません。

人の関係。 外国人の入居を受けられる家主と管理会社の名簿を先に作っておくと、打診の2.5時間が縮みます。1件あたり1.0時間縮めば、本人の上限は14.7件から16.9件へ上がる計算です。名簿を作る時間は経営者作業時間のうち媒介以外の66時間に入っていて、金額にしていません。

価格の付け方。 告示が上限の外に認めているのは、依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額だけです。このほかに、媒介以外の関連業務を媒介契約とは別の書面で契約すれば、媒介の報酬とは別に受け取れるという整理が通達にあります。この試算はそれを月60,000円で置きました。いっぽう家賃債務保証会社から受け取る代理店手数料は、告示にも通達にも位置づけを見つけられなかったのでゼロで置いています。仮に1件4,000円を受け取れる整理なら、11件で44,000円、営業利益272,000円の16.2%にあたります。先に確かめないと、この16.2%を前提に体制を組むことになります。

取らない手

上限を超えて報酬を受け取る。 告示が定めた額をこえて報酬を受けてはならないと法律に書かれていて、違反は百万円以下の罰金、業務の停止を命じられる対象にもなります。令和6年度の監督処分は147件、うち業務停止16件、免許取消99件でした。

長期の空家等の特例で上限を2.2倍にする。 通達が「入居者の募集を行っている賃貸集合住宅の空き室については、事業の用に供されているものと解されることから、長期の空家等には該当しない」と明記しています。この試算が扱う部屋は全部これに当たります。しかも通常の上限を超えて受け取れるのは貸主である依頼者からに限られます。

案内料や申込料を別に取る。 告示による報酬と、依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額以外に、いわゆる案内料、申込料や依頼者の依頼によらずに行う広告の料金に相当する額の報酬を受領することはできないと通達に書かれています。

保証協会に入らず営業保証金1,000万円を供託する。 初期投資が3.8倍になります。廃業すれば取り戻せますが、権利を有する者に6月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内に申出が無かった場合でなければ取り戻せません。この規模では、置いておく金の意味が薄いという判断です。

拒否感を持つ家主を説得して回る。 調査が聞いているのは5年前との比較での意識であり、1件の商談の中で動かせる性質のものではありません。説得に時間を使うと1件7.5時間の前提が崩れ、本人の上限14.7件が下がります。この試算が置いたのは、通る4割を探す時間です。

この商売をどう見るか

これは仲介業ではなく、制度と言語の間にある工程を引き受ける仕事です。間に立って部屋を紹介する形は同じでも、値段の決まり方が違います。受け取れる額は借賃の1.1倍以内と告示に書いてあり、こちらが何時間かけたかは入ってきません。だから問いは「1件でいくら取れるか」ではなく「1件を何時間で終えられるか」になります。

立てるべき問いを言い換えると、こうなります。伸びている工程はどれか。その工程は、道具で縮むのか、名簿で縮むのか、人でしか縮まないのか。国土交通省が14か国語の重要事項説明書と契約書の見本を公開しているので、書類の工程は道具で縮みます。受けてくれる家主を探す工程は、名簿で縮みます。重要事項の説明は宅地建物取引士でなければできないので、人でしか縮みません。3つは別々の打ち手を要求しています。

もうひとつ、この商売は需要の側を制度が押しています。一号特定技能外国人支援計画に住居の確保に係る支援を書かなければならないのは省令の定めで、受入れ機関はその義務から逃げられません。在留外国人は4,125,395人で前年末から9.46%増え、特定技能は37.20%増えました。客が増えるかどうかを心配する商売ではありません。心配するのは、増えた客を何時間で処理できるかです。

天井は、本人が媒介に使える月110時間を1件7.5時間で割った月14.7件で、そこを超えるには宅地建物取引士を増やすしかありません。

採点の8軸
採点の8軸

始めるなら、何から

ここから先は、始めると決めた人が最初に何をするかです。始めることを勧めているわけではありません。

  1. 手続き。 まず宅地建物取引士の資格登録(37,000円)と取引士証の交付(4,500円)を済ませます。次に、事務所の所在地を管轄する都道府県知事に宅地建物取引業の免許を申請します。大阪府なら住宅まちづくり部建築振興課が窓口です。申請手数料は33,000円、電子情報処理組織を使う申請なら26,500円。いずれも地方公共団体の手数料の標準に関する政令が定める標準額で、実際の額と標準処理期間は自治体によって異なるので所轄の窓口に確かめてください。免許を受けたら、保証協会に加入するか営業保証金を供託するかを選びます。加入する場合は、加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金600,000円を納付します。大阪の場合、これに宅建協会の入会金600,000円と保証協会の入会金200,000円が加わり、入会時に必要な費用は合計1,400,000円。年会費は宅建協会54,000円・保証協会6,000円です。入会金の額は都道府県ごとに違います。免許は5年ごとに更新が要り、更新の申請手数料も33,000円(電子申請26,500円)です。
  1. 場所と道具。 事務所を1か所借ります。専任の宅地建物取引士は、原則としてその事務所に常勤して、専らその事務所の宅地建物取引業の業務に従事する状態でなければなりません。事務所には、国土交通省令で定める標識と、国土交通大臣が定めた報酬の額を、公衆の見やすい場所に掲げます。報酬の額の掲示は、一定の要件を満たせばデジタルサイネージ等の機器でもよいとされています。この試算は家賃80,000円、敷金・礼金・仲介手数料で480,000円、内装と什器で300,000円、機器と業務システムで400,000円を置きました。いずれも推定です。
  1. 仕入れ。 この商売の仕入れは部屋です。最初に押さえるのは、外国人の入居を受けられる家主と管理会社の名簿になります。セーフティネット住宅情報提供システムでは、外国人の入居を拒まない旨を選んで登録された住宅を探せます。登録住宅の規模の基準は各戸の床面積25平方メートル、既存住宅なら18平方メートルです。あわせて、外国人の言語対応サポートを行っている登録家賃債務保証業者の一覧が国土交通省から公表されています。令和7年12月31日時点で52事業者。保証が付かないと家主の側が受けないことがあるので、どの保証会社が使えるかを先に確かめておきます。
  1. 受注の窓口。 客の側の窓口は3つに分かれます。1つ目は特定技能の受入れ機関と登録支援機関で、支援計画に住居の確保に係る支援を書かなければならない立場にあります。2つ目は日本語学校・専門学校・大学の学生課で、留学の在留資格の人が集まります。3つ目は母国語のSNSとコミュニティです。日本語の検索連動広告と日本語の不動産ポータルは、客がその言語で探していないので届きません。国土交通省は、希望条件・入居審査必要書類・入居の約束の3種のチェックシートを8か国語で、重要事項説明書と賃貸住宅標準契約書の見本を14か国語で公開しています。受注の前に、これを自分の様式にそろえておきます。
  1. 最初の1件までの順番。 順番を間違えると違法になる箇所があります。免許を受けない者は宅地建物取引業を営んではならず、営む旨の表示も、営む目的での広告もしてはなりません。無免許営業は三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金で併科もあり、免許前の表示・広告は百万円以下の罰金です。つまり看板を出すのも、母国語で部屋探しの手伝いをうたって投稿するのも、免許が下りた後になります。営業保証金を供託する形なら、供託した旨を届け出た後でなければ事業を開始できません。保証協会に加入する形なら、分担金を納付して社員になれば供託は要りません。報酬の額の掲示は、最初の1件の前に済ませます。居住用の建物で借主から借賃の0.55倍を超えて受け取るつもりなら、媒介の依頼を受けるに当たって承諾を得ておきます。依頼後の承諾では足りません。この試算が置いた費用は、免許の申請手数料33,000円、資格登録と取引士証で41,500円、協会への入会で1,400,000円、事務所と機器と内装で1,180,000円、開業時の認知づくりで400,000円。合わせて3,054,500円です。期間は自治体によって異なるので、所轄の窓口に確かめてください。

この試算が外れるとしたら

  • 1件あたりの作業時間が、この試算のいちばん太い柱です。日本語だけで進む形を6.0時間、外国人の客を11.5時間(本人7.5時間・パート4.0時間)と置きましたが、この数字に出典はありません。天井も損益分岐も経営者時給も、全部ここから出ています。本人が1件9.0時間かければ上限は14.7件から12.2件へ落ち、標準の11件は上限の90.2%になって上振れの余地が消えます
  • 賃料55,000円に出典がありません。全国の民営借家(木造)の1か月当たり家賃は54,409円、借家(専用住宅)の総数では59,656円ですが、大阪府の値も、単身向けの小さい部屋の値も取れていません。受け取れる額が借賃に比例するので、ここが動くと売上が丸ごと動きます
  • 月11件という成約件数にも出典がありません。法人経路5件・紹介5件・有償1件の内訳はすべて推定で、経路ごとの成約率を示す公開データを見つけられませんでした
  • 打診が通る率4割は、拒否感の調査から置いた推定です。元の調査が測っているのは意識であって、実際に断られた割合ではありません。しかも回答者は賃貸住宅管理業に携わる会員187団体で、家主本人ではありません。調査年度は令和3年度で、その後の変化は追えていません
  • 家賃債務保証会社からの代理店手数料をゼロで置きました。受け取れるかどうかが告示と通達の文言から決まらなかったためで、受け取れる整理なら上振れします。1件4,000円としても月11件で44,000円、営業利益272,000円の16.2%にあたります
  • 法人から受ける住居確保支援の委託料60,000円は、月20,000円×3社で置いた推定です。相場の公開値を見つけられませんでした。また、媒介以外の関連業務として別に報酬を受けられるという通達の整理が、この形にそのまま及ぶかも文言からは決まりませんでした
  • 母語話者のパートを週20時間・時給1,300円と置きましたが、地域の求人の実勢は確認していません。大阪府の地域別最低賃金1,177円を上回る水準として置いただけです
  • 税と本人の生活費を営業利益に入れていません。経営者時給1,826円は、そこを引く前の数字です
  • 季節の振れを月ならしで消しています。留学は4月と10月に寄るので、実際には件数がゼロに近い月と上限に張り付く月が交互に来ます。谷の月でも毎月出ていく382,000円は同じだけ出ます
  • 大阪という地域を選びましたが、在留外国人の在留資格別の内訳は全国の値しか使っていません。大阪府の内訳が全国と違えば、客層の構成も賃料の層も動きます

前提と出典

版のことわり。 机上版です。現地には行っていません。当事者にも聞いていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。いちばん効く弱点は2つで、1件あたりの作業時間と、月の成約件数。どちらも出典が1件もありません。

選ばなかった形。 管理まで受ける形、自ら借りて転貸する形、売買を扱う形、営業保証金1,000万円を供託して保証協会に入らない形、工場のある地方の町で技能実習と特定技能だけを扱う形、賃料150,000円の駐在員・法人社宅を扱う形、居住支援法人の指定を受けて補助の対象に入る形、登録支援機関の登録を受けて特定技能の支援全体を受託する形、本人が母語を話せて通訳を雇わない形。いずれも初期投資も、要る手続きも、1件あたりの報酬も変わります。貸借の媒介だけを基本ケースに固定したのは、受け取れる報酬の上限が告示に書かれていて、そこを起点に計算を組めるからです。居住支援法人の指定は営利を目的としない法人か会社に限られており、個人事業では受けられません。

推定した箇所。 1件あたりの作業時間、賃料の層、月の成約件数、家主への打診が通る率、法人から受ける委託料、母語話者のパートの人件費、顧客獲得単価、事務所の家賃と初期費用、変動費と想定事故コスト、運転資金。この10項目はすべて推定で、出典がありません。

まだ分からないこと。 家賃債務保証会社から受け取る代理店手数料の扱いは、告示にも通達にも位置づけを見つけられませんでした。一号特定技能外国人支援の一部の委託先を登録支援機関に限る規定も、省令の中に見つけられませんでした。借主向けの生活サポートが「媒介以外の関連業務」に当たるかどうかも、通達の文言からは決まりませんでした。いずれも、無いことの確認ではなく、見つけられなかったという事実です。

出典。 A級17件、B級2件、C級・D級は0件です。すべて実URLを開いて原典を確認しました。法令・政令・省令はe-Gov法令検索の全文取得で条文を読み、ただし書と名宛人と罰則の条番号まで当てています。告示は令和6年6月21日改正版のPDFを取得し、附則で令和6年7月1日施行であることを確かめました。縦組みのPDFで抽出したテキストの行と値の対応が崩れたため、引用したのは通達の記述と突き合わせて一致を確認した箇所だけです。統計はExcelとPDFを公表元から開き、表の行と値の対応が取れたものだけを使いました。利害関係のある出典は2件で、いずれも入会を勧める立場の団体です。引用したのは公表されている料金表の額と制度の説明だけにとどめました。賃貸仲介の開業を勧める記事は大量にありますが、原典をたどれるものが見つからなかったので、すべて数値根拠から外しています。

等級出典
Ae-Gov法令検索「宅地建物取引業法」/同「宅地建物取引業法施行令」/同「宅地建物取引業法施行規則」
A国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和45年建設省告示第1552号/最終改正 令和6年6月21日国土交通省告示第949号)
A国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(令和8年4月1日施行版)
Ae-Gov法令検索「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」
A出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」
A国土交通省「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について」
Ae-Gov法令検索「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」/同施行規則
A国土交通省「住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討状況について」
A国土交通省住宅局「住宅セーフティネット制度の見直しについて」(令和6年3月)
A国土交通省「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」
A国土交通省「外国人の言語対応サポートを行っている登録家賃債務保証業者一覧」
Ae-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」
A総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果 結果の概要」
A厚生労働省「令和7年度 地域別最低賃金 全国一覧」
B大阪府宅地建物取引業協会・全国宅地建物取引業保証協会大阪本部「入会金額」
B全国宅地建物取引業保証協会「入会案内」

更新履歴。 2026-08-17 初回公開。公開情報だけで初版を作成しました。原典確認の過程で、長期の空家等の特例が募集中の賃貸集合住宅の空き室には使えないことが分かったので、活路から取らない手へ移しました。免許を参入障壁として高く付けようとしましたが、宅地建物取引業者は132,291業者で11年連続の増加だったため、障壁の説明を名簿と関係と言語の側へ組み替えています。

出典の構成
出典の構成

許認可・規約

間に立つなら免許が要る

宅地建物取引業とは、宅地若しくは建物の売買若しくは交換、又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行うものをいう(宅地建物取引業法 第二条第二号)。貸借について並んでいるのは「代理若しくは媒介」だけで、「自ら」は入っていない。つまり自分の物件を自分で貸すだけなら免許は要らないが、他人の間に立てば要る。免許は、一の都道府県の区域内にのみ事務所を設置する場合は当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事から受ける(同法 第三条第一項)。有効期間は五年で、続けるなら更新を受ける(同条第二項・第三項)。免許を受けない者は宅地建物取引業を営んではならず、営む旨の表示も、営む目的での広告もしてはならない(同法 第十二条第一項・第二項)。無免許で営めば三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金で、併科もある(同法 第七十九条第二号)。免許前の表示・広告は百万円以下の罰金(同法 第八十二条第二号)。

金を先に置く。二通りある

宅地建物取引業者は、営業保証金を主たる事務所のもよりの供託所に供託しなければならない(同法 第二十五条第一項)。額は主たる事務所につき千万円、その他の事務所につき事務所ごとに五百万円(同法施行令 第二条の四)。供託した旨を免許権者に届け出た後でなければ、事業を開始してはならない(同法 第二十五条第五項)。いっぽう宅地建物取引業保証協会の社員となる者は、加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金を納付しなければならず(同法 第六十四条の九第一項)、納付すれば営業保証金を供託することを要しない(同法 第六十四条の十三)。分担金の額は主たる事務所につき六十万円、その他の事務所につき事務所ごとに三十万円(同法施行令 第七条)。社員の地位を失えば、その日から一週間以内に営業保証金を供託しなければならない(同法 第六十四条の十五)。廃業などで免許が効力を失えば営業保証金は取り戻せるが、権利を有する者に対して六月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内に申出が無かった場合でなければ取り戻せない(同法 第三十条第一項・第二項)。分担金のほうは、社員の地位を失えば保証協会が弁済業務保証金を取り戻し、公告の期間が経過した後に返還される(同法 第六十四条の十一)。

事務所ごとに宅地建物取引士を置く

宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、事務所の規模・業務内容等を考慮して国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならない(同法 第三十一条の三第一項)。その数は、事務所においては業務に従事する者の数に対する宅地建物取引士の数の割合が五分の一以上となる数である(同法施行規則 第十五条の五の三)。宅地建物取引業者(法人ならその役員)が宅地建物取引士であるときは、その者が自ら主として業務に従事する事務所については、その者を専任の宅地建物取引士とみなす(同法 第三十一条の三第二項)。規定に抵触する事務所を開設してはならず、既存の事務所が抵触するに至ったときは二週間以内に必要な措置を執らなければならない(同条第三項)。違反は百万円以下の罰金(同法 第八十二条第二号)。専任とは、原則として事務所に常勤して専らその事務所の宅地建物取引業の業務に従事する状態をいう(宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方 第三十一条の三第一項関係)。業務に従事する者には、原則として代表者と全ての従業員等が含まれ、受付・秘書・運転手も対象になる。

受け取れる額の上限は告示にある

宅地建物取引業者が売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる(同法 第四十六条第一項)。その額をこえて報酬を受けてはならない(同条第二項)。事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、定められた報酬の額を掲示しなければならない(同条第四項)。上限を超えて受け取れば百万円以下の罰金(同法 第八十二条第二号)であり、業務の停止を命じられる対象にもなる(同法 第六十五条第二項第二号)。告示の中身は次のとおりである。貸借の媒介に関して依頼者の双方から受けることのできる報酬の額の合計額は、借賃(消費税等相当額を含まない)の一月分の一・一倍に相当する金額以内。居住の用に供する建物の貸借の媒介では、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、一方から受けることのできる額は借賃の一月分の〇・五五倍に相当する金額以内である(報酬の額を定める告示 第四)。貸借の代理では、依頼者から受けることのできる額は借賃の一月分の一・一倍以内。相手方からも報酬を受ける場合は、合計が一・一倍を超えてはならない(同告示 第五)。第二から第十までの規定によるほかは報酬を受けることができない。ただし依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額は、この限りでない(同告示 第十一①)。

承諾は先に取る

〇・五五倍を超えて一方から受け取るための承諾は、媒介の依頼を受けるに当たって得ておくことが必要であり、依頼後に承諾を得ても承諾とはいえず、〇・五五倍の規制を受ける(解釈・運用の考え方 第四十六条第一項関係)。承諾を得ている場合は、依頼者から受ける報酬の合計額が一・一倍を超えない限り、一方から受ける額や割合に特段の規制はない。貸借の媒介では、合計額の限度だけが定められており、双方からどのような割合で受けてもよく、一方のみから受けることもできる。なお報酬の限度額を当然に請求できるものではなく、具体的な額は業務の内容等を考慮して依頼者と協議して決める事項である(同 第三十四条の二関係一)。

長期の空家等の特例は、この商売では使えない

長期の空家等の貸借の媒介については、双方から受ける報酬の合計額を借賃の一月分の二・二倍に相当する金額を超えない範囲内で受け取れる特例がある(同告示 第九)。ただし解釈・運用の考え方は「入居者の募集を行っている賃貸集合住宅の空き室については、事業の用に供されているものと解されることから、長期の空家等には該当しない」と明記している(同 第四十六条第一項関係一)。さらに、この特例で通常の上限を超えて受け取れるのは、長期の空家等の貸主である依頼者からに限られ、借主から受ける額が一・一倍(居住用で承諾がなければ〇・五五倍)以内である場合にのみ適用される。

上限の外側に置けるもの

案内料、申込料、依頼者の依頼によらずに行う広告の料金に相当する額は受領できない(同 第四十六条第一項関係一)。いっぽう、依頼者の特別の依頼により行う遠隔地における現地調査や空家の特別な調査等に要する実費の費用に相当する額で、その負担について事前に依頼者の承諾があるものを別途受領することは禁止されていない(同)。また、空き家・空き室等の所有者等のニーズに対応して行う業務やいわゆる不動産コンサルティング業務など、媒介以外の関連業務を行う場合には、媒介業務に係る報酬とは別に報酬を受けることができる。その場合はあらかじめ業務内容に応じた料金設定をするなど報酬額の明確化を図ることとされ、媒介契約とは別に、業務内容と報酬額を明らかにした書面等により契約を締結することが求められている(同 第三十四条の二関係十一)。ただし、この整理が借主向けの生活サポートにそのまま及ぶかどうかは、通達が挙げている例が所有者等のニーズと不動産コンサルティング業務であるため、文言からは決まらなかった。要確認。家賃債務保証会社から受け取る代理店手数料についても、告示と通達の中に位置づけを見つけられなかった。無いことの確認ではなく、見つけられなかったという事実である。この試算はゼロで置いた。

契約の前に説明する義務がある

宅地建物取引業者は、貸借の各当事者に対して、借りようとしている建物に関し、契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、法が列挙する事項について、これらを記載した書面を交付して説明をさせなければならない(同法 第三十五条第一項)。説明をするときは宅地建物取引士証を提示しなければならず(同条第四項)、書面には宅地建物取引士が記名しなければならない(同条第五項)。相手方の承諾を得れば、書面の交付に代えて電磁的方法で提供させることもできる(同条第八項)。契約が成立したときは、貸借についても書面を交付しなければならない(同法 第三十七条第二項)。外国語で説明しなければならないという定めは、条文の中に見つけられなかった。国土交通省のガイドラインは「原則として日本語の契約書を使用して良いですが、内容を十分に説明することが重要です」としており、記名押印と署名の効力は同じであると考えられるとしている。

事務所ごとに掲げるもの

宅地建物取引業者は、事務所等ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない(同法 第五十条第一項)。報酬の額の掲示(同法 第四十六条第四項)と合わせて、事務所に置くものが二つある。

外国人は住宅確保要配慮者に入っている

住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律は、住宅確保要配慮者を六つの号で定義し、第六号で「その他、住宅の確保に特に配慮を要するものとして国土交通省令で定める者」を置いている(同法 第二条第一項)。その省令が最初に挙げているのが「日本の国籍を有しない者」である(国土交通省・厚生労働省関係住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則第三条第一号)。登録住宅の規模の基準は各戸の床面積二十五平方メートルだが、既存住宅の場合は十八平方メートルによることができる(同規則 第十条)。住宅確保要配慮者居住支援法人の指定を受けられるのは、特定非営利活動法人、一般社団法人、一般財団法人その他の営利を目的としない法人、または住宅確保要配慮者の居住の支援を行うことを目的とする会社である(同法 第五十九条第一項)。個人事業では受けられない。

人権に関する記述が通達にある

宅地建物取引業は住生活の向上等に寄与するという重要な社会的責務を担っており、人権問題の早期解決は国民的課題であるので、基本的人権の尊重、特にあらゆる差別の解消に関する教育・啓発が重要であることにかんがみ、同和地区、在日外国人、障害者、高齢者等をめぐる人権問題に対する意識の向上を図るため、宅地建物取引士等の従事者に対する講習等を通じて人権に関する教育・啓発活動のより一層の推進を図るとともに、宅地建物取引業者に対する周知徹底及び指導を行う必要がある(解釈・運用の考え方 その他)。

制度が住まいの世話を求めている

一号特定技能外国人支援計画には、当該外国人が締結する賃貸借契約に基づく債務についての保証人となることその他の適切な住居の確保に係る支援をすることを記載しなければならない(特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令 第三条第一項第一号ハ)。支援は、外国人が十分に理解することができる言語によって行うことができる体制が要る(同省令 第二条第二項第二号)。支援計画の全部の実施を委託する場合は登録支援機関に委託することとされているが、一部の委託については、相手方の氏名・名称・住所と契約の内容を記載することだけが求められている(同省令 第三条第一項第二号・第三号)。一部の委託先を登録支援機関に限る規定は、この省令の中に見つけられなかった。要確認。

推定で置いた数字の一覧

推定で置いた数字前提
1件あたりの作業時間
  • 置いた前提:問い合わせと条件の聞き取り1.5時間、在留資格と契約期間と同居人数と入居予定日の確認1.0時間、物件の抽出と家主への打診2.5時間、内見の同行2.0時間、入居申込と保証会社の審査1.5時間、重要事項の説明と契約2.0時間、鍵渡しと入居時の立会い1.0時間の合計として置いた
  • 弱いところ:出典が1件もない。この試算の天井も損益分岐も経営者時給も、全部ここから出ている。本人が1件9.0時間かければ上限は14.7件から12.2件へ落ちる
賃料
  • 置いた前提:全国の民営借家(木造)の1か月当たり家賃54,409円と、借家(専用住宅)の総数59,656円の間に置いた
  • 弱いところ:大阪府の値も、単身向けの小さい部屋の値も取れていない。受け取れる額が借賃の1.1倍なので、ここが動くと売上が丸ごと動く
月の成約件数
  • 置いた前提:標準は法人経路5件・紹介5件・有償1件の内訳で置いた
  • 弱いところ:経路ごとの成約率を示す公開データを見つけられなかった。季節の振れも月ならしで消している
家主への打診が通る率
  • 置いた前提:令和3年度の国土交通省の調査で、外国人に対して約6割の賃貸人が拒否感を持っているとされることから、その裏返しとして置いた
  • 弱いところ:元の調査が測っているのは意識であって、実際に断られた割合ではない。回答者も管理業者187団体で家主本人ではない。この率が、物件の抽出と打診に置いた2.5時間の根拠になっている
法人から受ける住居確保支援の委託料
  • 置いた前提:一号特定技能外国人支援計画に住居の確保に係る支援を記載しなければならないことから、その一部を受託する形として置いた
  • 弱いところ:相場の公開値を見つけられなかった。媒介以外の関連業務として別に報酬を受けられるという通達の整理が、この形にそのまま及ぶかも文言からは決まらなかった
母語話者のパートの人件費
  • 置いた前提:大阪府の地域別最低賃金1,177円を上回る水準として置いた
  • 弱いところ:地域の求人の実勢は確認していない。この行は固定費352,000円の36.9%を占め、1件あたりの貢献54,000円で割ると2.41件分にあたる
顧客獲得単価
  • 置いた前提:有償で買える経路が母国語のSNS広告1本しかないという前提で置いた。1件と数えたのは契約が成立した件数である
  • 弱いところ:母国語のSNS広告の実際の単価も、反響から成約までの歩留まりも確認していない
事務所の家賃と初期費用
  • 置いた前提:大阪市内で、客が歩いて来ることを前提としない小さな事務所として置いた
  • 弱いところ:出典が1件もない。免許と専任の宅地建物取引士のために要る場所であり、立地の条件は置いていない
変動費と想定事故コスト
  • 置いた前提:パートが話す言語以外の客に当たったときの費用を、件数でならして置いた
  • 弱いところ:実額を確認していない。パートが話さない言語の客が増えると、この行が伸びる
運転資金
  • 置いた前提:免許が下りてから月11件に届くまでの持ち出しを埋めるために置いた
  • 弱いところ:立ち上げに何か月かかるかを確かめていない。弱気ケースの営業キャッシュフロー月168,500円のマイナスで割ると17.8か月分にあたる

出典の一覧

等級出典利害関係原典を確認した日
Ae-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(昭和二十七年法律第百七十六号)
  • 対象:全国/法令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:第二条第二号(宅地建物取引業の定義。貸借は代理と媒介だけで「自ら」が入っていない)/第三条(免許。第一項の知事免許と大臣免許、第二項の有効期間五年、第三項の更新)/第十二条(無免許事業等の禁止。第一項の営業禁止、第二項の表示と広告の禁止)/第二十五条(営業保証金。第一項の供託義務、第二項の額の委任、第五項の届出前の事業開始の禁止)/第三十条(営業保証金の取戻し。第二項の六月を下らない公告)/第三十一条の三(宅地建物取引士の設置。第一項の省令で定める数、第二項の業者本人がみなされる規定、第三項の二週間以内の措置)/第三十五条(重要事項の説明。第一項の貸借を含む説明義務、第四項の取引士証の提示、第五項の記名、第八項の電磁的方法)/第三十七条第二項(貸借の書面交付)/第四十六条(報酬。第一項の大臣が定める、第二項の超過の禁止、第四項の掲示)/第五十条第一項(標識の掲示)/第六十四条の九第一項(弁済業務保証金分担金の納付)/第六十四条の十一(弁済業務保証金の取戻しと分担金の返還)/第六十四条の十三(営業保証金の供託の免除)/第六十四条の十五(社員の地位を失った場合の一週間以内の供託)/第六十五条第二項第二号(第四十六条第二項違反が業務停止の対象)/第七十九条第二号(無免許営業は三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、併科あり)/第八十二条第二号(第十二条第二項・第三十一条の三第三項・第四十六条第二項の違反は百万円以下の罰金)
  • 確認できていないところ:免許そのものの譲渡・承継を認める規定は、この法律の条文の中に見つけられなかった。無いことの確認ではなく、見つけられなかったという事実である
なし2026-08-17
Ae-Gov法令検索「宅地建物取引業法施行令」(昭和三十九年政令第三百八十三号)
  • 対象:全国/政令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:第二条の四(営業保証金の額は主たる事務所につき千万円、その他の事務所につき事務所ごとに五百万円)/第七条(弁済業務保証金分担金の額は主たる事務所につき六十万円、その他の事務所につき事務所ごとに三十万円)
なし2026-08-17
Ae-Gov法令検索「宅地建物取引業法施行規則」(昭和三十二年建設省令第十二号)
  • 対象:全国/省令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:第十五条の五の二(法第三十一条の三第一項の省令で定める場所)/第十五条の五の三(専任の宅地建物取引士の数は、事務所においては業務に従事する者の数に対する宅地建物取引士の数の割合が五分の一以上となる数、案内所等は一以上)
なし2026-08-17
A国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和四十五年十月二十三日建設省告示第千五百五十二号/最終改正 令和六年六月二十一日国土交通省告示第九百四十九号)
  • 対象:全国/令和六年七月一日施行
  • 鮮度:令和六年六月二十一日改正、令和六年七月一日施行。附則で施行日を確認した
  • 使ったところ:第四(貸借の媒介。依頼者の双方から受けることのできる報酬の額の合計額は借賃の一月分の一・一倍に相当する金額以内。居住の用に供する建物では、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、一方から受けることのできる額は借賃の一月分の〇・五五倍に相当する金額以内)/第五(貸借の代理。依頼者から受けることのできる額は借賃の一月分の一・一倍以内。相手方からも受ける場合は合計が一・一倍を超えてはならない)/第九(長期の空家等の貸借の媒介における特例。双方から受ける報酬の合計額を借賃の一月分の二・二倍に相当する金額を超えない範囲内で受け取れる。ただし借主である依頼者から受ける額が一・一倍、居住用で承諾がなければ〇・五五倍以内である場合に限る)/第十(長期の空家等の貸借の代理における特例)/第十一①(第二から第十までの規定によらない報酬の受領の禁止。ただし依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額はこの限りでない)
  • 確認できていないところ:PDFが縦組みのため、抽出したテキストの行と値の対応が一部崩れた。引用したのは、解釈・運用の考え方の記述と突き合わせて一致を確認した箇所だけである。第六(権利金の授受がある場合の特例)と第七・第八(低廉な空家等)は、この試算では使っていない
なし2026-08-17
A国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(令和8年4月1日施行版)
  • 対象:全国/令和八年四月一日施行版
  • 鮮度:令和八年四月一日施行版。調査日時点で施行済み
  • 使ったところ:第三十一条の三第一項関係(専任は原則として事務所に常勤して専らその事務所の宅地建物取引業の業務に従事する状態/業務に従事する者には原則として代表者と全ての従業員等が含まれ、受付・秘書・運転手も対象)/第三十四条の二関係一(報酬の限度額を当然に請求できるものではなく、具体的な額は業務の内容等を考慮して依頼者と協議して決める事項)/第三十四条の二関係十一(媒介以外の関連業務は、媒介契約とは別に業務内容と報酬額を明らかにした書面等により契約を締結すること。それに基づいて報酬を受けることは法第四十六条第二項の制限に違反しない)/第四十六条第一項関係一(3)(貸借の媒介は合計額の限度だけを定めたもので、双方からどのような割合で受けてもよく一方のみからでもよい/承諾は媒介の依頼を受けるに当たって得ておくことが必要で、依頼後の承諾では足りない)/同一(8)(長期の空家等の特例。通常の上限を超えて受け取れるのは貸主である依頼者からに限られる。入居者の募集を行っている賃貸集合住宅の空き室については、事業の用に供されているものと解されることから、長期の空家等には該当しない)/同一(10)(案内料・申込料・依頼者の依頼によらない広告の料金は受領できない/依頼者の特別の依頼による実費で事前の承諾があるものは別途受領できる)/同六(媒介業務以外の不動産取引に関連する業務に係る報酬)/第四十六条第四項関係(デジタルサイネージ等による掲示)/その他(同和地区、在日外国人、障害者、高齢者等をめぐる人権問題に対する意識の向上を図るための教育・啓発)
  • 確認できていないところ:借主向けの生活サポートが媒介以外の関連業務に当たるかどうかは、通達が挙げている例が所有者等のニーズと不動産コンサルティング業務であるため、文言からは決まらなかった。家賃債務保証会社から受け取る代理店手数料についても、位置づけを見つけられなかった
なし2026-08-17
Ae-Gov法令検索「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」(平成十二年政令第十六号)
  • 対象:全国/政令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:別表六十(宅地建物取引業の免許の申請に対する審査 三万三千円、電子情報処理組織を使用する方法による場合は二万六千五百円/免許の更新の申請に対する審査も同額)/別表六十一(宅地建物取引士資格試験の実施 八千二百円/資格登録簿への登録 三万七千円/登録の移転 八千円/取引士証の交付 四千五百円/取引士証の有効期間の更新 四千五百円)
  • 確認できていないところ:これは標準額であり、実際の額は自治体の条例で定まる。大阪府の条例そのものは確認していない
なし2026-08-17
A出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」(統計表 Excel を含む)
  • 対象:全国および都道府県/令和7年(2025年)末現在
  • 鮮度:令和7年末時点の公表資料
  • 使ったところ:第1表(在留外国人の総数4,125,395人・前年末比9.456%増)/第3表(在留資格別。永住者947,125人・技術人文知識国際業務475,790人で13.633%増・留学464,784人で15.579%増・技能実習456,618人・特定技能390,296人で37.203%増・家族滞在352,875人で15.470%増・定住者226,438人・特別永住者266,896人)/第4表(都道府県別。大阪府375,319人・構成比9.098%・前年末比12.518%増、東京都801,438人、愛知県357,800人)
  • 確認できていないところ:都道府県別の在留資格の内訳は、この公表資料の表からは取れなかった。大阪府の客層の構成は全国の構成で代用している
なし2026-08-17
A国土交通省「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について」(令和7年10月3日・不動産建設経済局不動産業課)
  • 対象:全国/令和6年度末(令和7年3月末)現在
  • 鮮度:令和7年10月3日公表
  • 使ったところ:表1(宅地建物取引業者数132,291業者。大臣免許3,158・知事免許129,133。法人119,902・個人12,389。前年度から1,708業者1.3%増で11年連続の増加。平成27年度は合計123,249で個人17,620)/表2(監督処分と行政指導。令和6年度の免許取消99件・業務停止16件・指示32件・計147件・行政指導592件)/表3(宅地建物取引士登録者数。令和6年度の新規登録30,336人・総登録者数1,211,760人)
なし2026-08-17
Ae-Gov法令検索「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(平成十九年法律第百十二号)
  • 対象:全国/法令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:第二条第一項(住宅確保要配慮者の定義。第六号で国土交通省令に委任)/第九条(登録の申請。入居を受け入れることとする住宅確保要配慮者の範囲を定められる)/第五十九条第一項(住宅確保要配慮者居住支援法人の指定を受けられるのは、特定非営利活動法人、一般社団法人、一般財団法人その他の営利を目的としない法人、または住宅確保要配慮者の居住の支援を行うことを目的とする会社)/第六十二条(支援法人の業務。家賃債務の保証、情報提供・相談その他の援助など六号)
  • 確認できていないところ:令和6年改正で新設された居住安定援助賃貸住宅事業の認定(第四十条以下)は、この試算の形では使っていないため詳細を確認していない
なし2026-08-17
Ae-Gov法令検索「国土交通省・厚生労働省関係住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則」(平成二十九年厚生労働省・国土交通省令第一号)
  • 対象:全国/省令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:第二条(法第二条第一項第一号の金額は十五万八千円)/第三条第一号(法第二条第一項第六号の国土交通省令で定める者の筆頭が「日本の国籍を有しない者」)/第十条(登録住宅の規模の基準は各戸の床面積二十五平方メートル。既存住宅の場合は十八平方メートル、一定の場合は十三平方メートル、居住の用に供する部分を共同して利用する場合は大臣が定める基準)
なし2026-08-17
A国土交通省「住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討状況について」(社会資本整備審議会 資料2)
  • 対象:全国/令和3年度国土交通省調査の再掲を含む
  • 鮮度:令和5年の検討会資料。引用した調査そのものは令和3年度
  • 使ったところ:6ページ(住宅確保要配慮者の入居に対する賃貸人の意識。外国人に対して約6割が拒否感、高齢者と障がい者に対して約7割、子育て世帯に対して約2割。出典は令和3年度国土交通省調査で、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の賃貸住宅管理業に携わる会員を対象にしたアンケート、回答者数187団体)/同ページ(高齢者の入居制限の理由は居室内での死亡事故等に対する不安が90.9%。回答数76団体)/16ページ(居住支援法人716法人、居住支援協議会132協議会、登録住宅約87万戸うち専用住宅5,357戸、登録住宅の空室率2.3%)
  • 確認できていないところ:円グラフの区分ごとの比率は、抽出したテキストで数値と凡例の対応が取れなかったため引用していない。資料が自ら付けている約6割・約7割・約2割というラベルだけを使った。この調査は管理業者に賃貸人の意識を尋ねたもので、家主本人への調査ではない。また拒否感は意識であって、実際に断られた割合ではない
なし2026-08-17
A国土交通省住宅局「住宅セーフティネット制度の見直しについて」(令和6年3月)
  • 対象:全国/令和6年3月時点
  • 鮮度:令和6年3月。予算額は令和6年度当初予算案の数字である
  • 使ったところ:19ページ(居住支援協議会等活動支援事業。事業主体は住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会、居住支援法人または地方公共団体等。定額10,000千円/協議会等。外国人の入居の円滑化に係る活動など6つのいずれかを行う場合は12,000千円/協議会等。居住支援協議会は136協議会、居住支援法人は769者。いずれも令和5年12月31日時点)
  • 確認できていないところ:令和8年度の予算額と要件は確認していない。個人事業では居住支援法人の指定を受けられないため、この試算はこの補助を使っていない
なし2026-08-17
A国土交通省「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」第2章 実務対応/第4章 住宅セーフティネット制度の活用
  • 対象:全国/賃貸人・仲介業者・管理会社向けの実務対応マニュアル
  • 鮮度:公開日・更新日の記載を確認できなかった(鮮度不明)。掲載している賃貸住宅標準契約書は平成30年3月版
  • 使ったところ:第2章(外国人に家賃債務を保証する会社の例として、保証料は初回で賃料の50%から75%または50%、継続で年間10,000円、保証限度額は月額賃料の48か月分/事前確認が必要な点として滞在資格、入居予定人数、入居予定日、契約期間、日本の銀行口座と携帯電話の有無。ビザの有効期限が契約期間に満たない場合は途中で契約解除になる/身元確認書類はパスポート、在留カード、勤務証明書、在学証明書、収入証明書、就労資格証明書、資格外活動許可書/債務保証を必要としない国も多い/敷金・礼金・更新料を支払う慣習がない国がある。媒介手数料は家賃1か月分以内と決められている/下見の前に契約を一通り説明し、入居審査に必要な書類が用意可能かを確認する。部屋の広さは面積で伝える/原則として日本語の契約書を使用して良い。記名押印と署名の効力は同じであると考えられる)/第4章(登録住宅の登録基準、外国人の入居は拒まないという属性の選択、セーフティネット住宅情報提供システム)/14か国語の重要事項説明書・賃貸住宅標準契約書・定期賃貸住宅標準契約書の見本と、8か国語の3種のチェックシート
  • 確認できていないところ:保証料の水準は例として2社を挙げたもので、社名も母集団も示されていない。この試算では保証料そのものを収入に入れていないため、数値根拠としては使っていない
なし(国の実務マニュアル)2026-08-17
A国土交通省「外国人の言語対応サポートを行っている登録家賃債務保証業者一覧」
  • 対象:全国/令和7年12月31日時点
  • 鮮度:令和7年12月31日時点
  • 使ったところ:事業者数52(令和7年12月31日時点)。登録番号と事業者名と本社所在地の一覧が掲載されている
  • 確認できていないところ:家賃債務保証業者の登録は任意の制度であり、登録していない事業者の数は分からない。代理店手数料の水準もここには載っていない
なし2026-08-17
Ae-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(平成三十一年法務省令第五号)
  • 対象:全国/省令本文(e-Gov法令APIで全文を取得)
  • 使ったところ:第二条第二項第二号(支援を、外国人が十分に理解することができる言語によって行うことができる体制)/第三条第一項第一号ハ(支援計画の記載事項。当該外国人が締結する賃貸借契約に基づく当該外国人の債務についての保証人となることその他の当該外国人のための適切な住居の確保に係る支援をすること、および銀行その他の金融機関における預金口座の開設と携帯電話の利用に関する契約その他の生活に必要な契約に係る支援)/同項第二号(支援計画の全部の実施を契約により委託する場合は登録支援機関)/同項第三号(支援の実施を契約により他の者に委託する場合は、当該他の者の氏名又は名称及び住所並びに当該契約の内容を記載する)
  • 確認できていないところ:一部の委託先を登録支援機関に限る規定は、この省令の中に見つけられなかった。無いことの確認ではなく、見つけられなかったという事実である。運用要領は取得していない
なし2026-08-17
A総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果 結果の概要」
  • 対象:全国/2023年10月1日現在
  • 鮮度:令和5年(2023年)調査の確報集計
  • 使ったところ:10ページ本文(借家(専用住宅)の1か月当たり家賃は59,656円で2018年比7.1%増。民営借家(木造)54,409円で4.5%増、民営借家(非木造)68,548円で7.0%増、公営の借家24,961円、都市再生機構・公社の借家71,831円、給与住宅37,993円。1畳当たり家賃は3,403円)
  • 確認できていないところ:表7は抽出したテキストで年次の行と値の対応が崩れていたため、表からは引用していない。本文に書かれている数値だけを使った。都道府県別の家賃も、床面積別の家賃も、この資料からは取れなかった
なし2026-08-17
A厚生労働省「令和7年度 地域別最低賃金 全国一覧」
  • 対象:全国/令和7年度改定
  • 鮮度:令和7年度改定。大阪府は令和7年10月16日発効
  • 使ったところ:大阪府の最低賃金時間額1,177円(前年1,114円・引上げ率5.7%・令和7年10月16日発効)。参考として東京1,226円、愛知1,140円
なし2026-08-17
B一般社団法人大阪府宅地建物取引業協会・公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会大阪本部「入会金額」
  • 対象:大阪府/正会員(本店)
  • 鮮度:令和8年度の新規入会者向けキャンペーンの記載があるため、令和8年度時点の内容
  • 使ったところ:入会時に必要な費用(正会員)は、宅建協会の入会金600,000円、保証協会の入会金200,000円、弁済業務保証金600,000円で合計1,400,000円/年会費は宅建協会54,000円・保証協会6,000円/不動産キャリアパーソン講座の受講料8,800円(令和8年4月1日から令和9年3月31日に新規入会した正会員・準会員Aは1店につき1名無料)/準会員A(支店)は入会金合計900,000円
  • 確認できていないところ:入会金は都道府県ごとに異なる。他の46都道府県の額は確認していない。その他関連団体への入会金等が必要な場合があると注記されており、その額も分からない
あり(入会を勧める立場の団体。引用したのは公表されている料金表の額のみ)2026-08-17
B公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会「入会案内」
  • 対象:全国/全宅保証への入会
  • 鮮度:公開日・更新日の記載を確認できなかった(鮮度不明)
  • 使ったところ:弁済業務保証金分担金を預けることにより営業保証金の供託が免除されること/分担金は主たる事務所60万円、従たる事務所1事務所につき30万円/全宅保証に入会するためには都道府県宅地建物取引業協会の会員であることが要件となっていること
  • 確認できていないところ:入会金と年会費の額はこのページに記載がない。地方本部ごとに異なる
あり(入会を勧める立場の団体。引用したのは制度の説明と法定の分担金の額のみ)2026-08-17

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本コンテンツは公開情報と一定の仮定に基づく試算です。特定企業の実際の利益を示すものではなく、地域・規模・経験・時期によって結果は変わります。出典・計算条件・更新日は商売解剖図鑑に掲載します。