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自社で雇ったエンジニアを客先の開発現場に常駐させる商売/準委任契約/二次請けの位置/正社員のエンジニア8名/東京都区部/業務システムの開発と保守の工程
机上版無店舗BtoB無店舗BtoB許認可あり
調査日 2026-08-30 / 原典を確認した日 2026-08-30

現地には行っていません。公開されている情報と、そこから組んだ試算だけで書いています。実額の裏取りが済んだら検証版として更新します。
初期投資
930万円
幅 550〜1,400万円
月の営業利益(標準)
121,375円
弱気 ▲1,264,300円 / 強気 784,500円
経営者の時給(標準)
759円
月 160時間
投資の回収(標準)
59か月
個人事業としての点数
35 / 100
自分の資金と時間で始めて、自分が回す商売として
事業としての点数
44 / 100
人と仕組みで、本人から離れて大きくなるか
この商売はどういうものか
自社で雇ったエンジニアを、客先の開発現場に送り込んで働かせる仕事です。契約は仕事の完成を約束するものではなく、決められた時間だけ技術を提供する形をとります。売上は、現場に入っている一人あたりの月額に人数を掛けたもの。給料との差が、そのまま会社の取り分になります。
この試算で見ている形
- 体制:本人1名(代表。営業と採用と労務を担当し、開発はしない)とエンジニア8名(全員が無期雇用の正社員)。エンジニアはすべて雇用で、業務委託のフリーランスは使わない。
- 営業の形:東京都区部。合同会社1社。契約の形は準委任(民法第656条・第643条)で、請負でも労働者派遣でもない。商流の位置は二次請け(発注元は一次請け。エンドユーザーとは直接契約しない)。扱う工程は業務システムの開発と保守。1人月あたりの単価は標準ケースで630,000円(税抜)。労働者派遣事業の許可は取らない。
- 売上の作り方:在籍エンジニア数と稼働率と1人月あたりの単価を掛け合わせた額が月商になります。
想定した人と、その一年
大手の下で業務システムの開発を長くやってきた人を置きました。三十代の後半で、現場のとりまとめを任されるようになり、自分の会社の営業が持ってくる案件の値段と、自分に払われている給料の差を知ってしまった人です。独立してからは、コードを書きません。朝は現場に入っている社員からの連絡を見て、昼は元請と一次請けの担当者に会いに行き、夕方は面談です。仕事の中身は、席を探すことと、人を探すことの二つしかありません。月末が近づくと、来月の契約更新の返事が揃っているかを数えます。八つの席のうち一つでも空くと分かった日は、その日から次を探し始めます。いちばん怖いのは、現場に入れた社員が客の担当者から直接に指示を受けはじめて、それを止められないまま何か月も過ぎることと、まとまって仕事をもらっている一社から来月は無いと言われる日です。以上は試算のために置いた姿であって、実在の誰かではありません。
結論
先に、この試算が何の上に乗っているかを2つ置いておきます。
ひとつは、1人月あたりの単価です。630,000円と置きました。ここには準委任の出典がありません。中立の公開値を見つけられなかったので、労働者派遣の側から借りています。厚生労働省の令和6年度の集計で、情報処理・通信技術者の派遣料金は8時間換算で34,382円。原典に「派遣料金は、消費税を含む額の記載である」とあるので、税を除くと31,256円。20日を掛けて625,127円です。この数字に寄せました。
もうひとつは、エンジニアに払う給料です。1人あたり月495,000円と置きました。令和6年賃金構造基本統計調査の「ソフトウェア作成者」で、企業規模10〜99人の男女計。きまって支給する現金給与額が363,900円、年間賞与その他特別給与額が799,400円。合わせて年5,166,200円に、法定福利費を15%足して12で割った額です。
この商売は、単価でも人数でもなく、席が埋まっているかどうかで決まります。
差は135,000円。売上630,000円に対して21.4%です。そこから交通費などの変動費15,000円と、備え3,150円を引くと、1つの席が1か月で残すのは116,850円になります。いっぽう毎月出ていく固定費は4,367,500円で、その90.7%が人件費です。席が空いても、この人件費は出ていく。だから黒字の線は「何人抱えているか」ではなく「何人が座っているか」で引かれます。
| 何で決まるか | 数字 | 8名を満席にしたときとの比 |
|---|---|---|
| 1稼働人月あたりの貢献 | 611,850円 | ― |
| 黒字になる稼働 | 7.30人月(稼働率91.3%) | 0.91倍 |
| 標準ケースの稼働 | 7.50人月(稼働率93.75%) | 0.94倍 |
| 本人が生活費300,000円を取れる稼働 | 7.79人月(稼働率97.4%) | 0.97倍 |
| 所要資金を5年で戻す稼働 | 7.88人月(稼働率98.5%) | 0.99倍 |
黒字の線と標準ケースの差は0.20人月しかありません。8人のうち1人が1か月まるごと空けば、その月は184,550円のマイナスになります。標準ケースの営業利益は月121,375円で、営業利益率は2.57%。年間の営業利益1,456,500円を所要資金21,300,000円で割ると、年6.8%でした。
で、この商売はどういうものか
開業する前から、元請か一次請けに名前で席を回してもらえる関係を持っていて、 8人ぶんの席を切らさずに埋め続けられるなら、この試算では黒字になります。標準ケースの営業利益は月121,375円で、営業利益率は2.57%。ただし余地がありません。黒字の線は稼働率91.3%で、標準ケースの93.75%との差は2.45ポイント。 8人のうち1人が1か月まるごと空くと、その月は184,550円のマイナスになります。単価のほうも、630,000円から613,735円まで、2.6%しか下げられません。経営者時給759円は、東京都の最低賃金1,226円の61.9%にあたります。関係を持たずに始めるなら、この試算は最初から当てはまりません。公正取引委員会の実態調査では、下請取引の受注方法のうちコンペや営業活動の結果として受注しているのは9.4%です。
標準ケースの経営者時給は759円。始めるのに要るのは21,300,000円。投じた額が戻るのは59か月の見込みです。
これは「準委任契約で、二次請けの位置に立ち、無期雇用のエンジニア8名を客先の開発現場に常駐させる」という形についての見立てです。請負で受ける形、労働者派遣の許可を取って派遣で送る形、業務委託のフリーランスと組む形、一次請けや元請の位置に立つ形、自社に持ち帰って受託開発をする形は、要る許可も、負う責任も、単価の決まり方も変わります。この試算は、そこを見ていません。単価630,000円は、労働者派遣の情報処理・通信技術者の平均から寄せて置いた額であって、準委任の単価そのものではありません。準委任の単価を示す中立の公開値を見つけられませんでした。

ここが面白い
準委任なら、許可も資格も届出も要りません。民法第656条は、法律行為でない事務の委託について委任の規定を準用するとしています。委任のほうは、委託して相手が承諾すれば効力が生じる(同法第643条)。それだけです。国に出す紙は一枚もない。だから今日でも始められます。実際、労働者派遣事業の集計事業所数は令和元年の38,128所から令和7年の44,110所へ増え、情報処理・通信技術者の派遣労働者は令和2年の151,157人から令和7年の197,425人へ増えました。
ところが、線の引き方は逆向きに作られています。労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準は、第2条で、請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させる事業主であっても、次の各号のいずれにも該当する場合を「除き」、労働者派遣事業を行う事業主とする、としています。除外にあたらなければ派遣。既定値のほうが派遣です。しかも国は、令和8年5月に問を追加した疑義応答集で、準委任契約でも実態として発注者と受注者側の労働者との間に指揮命令関係がある場合には、契約の形式を問わず労働者派遣事業に該当する、と書いています。
では線を踏んだらどうするか。派遣の許可を取るしかありません。その許可には、基準資産額が2,000万円に事業所の数を乗じた額以上、自己名義の現金・預金が1,500万円に事業所の数を乗じた額以上、事業に使用し得る面積がおおむね20平方メートル以上、という条件が付いています。この試算の所要資金は21,300,000円で、そのうち1,500万円を現金のまま寝かせておく余裕はありません。入口には障壁が無く、出口に値札が下がっている。
黒字の線の話も、同じくらい薄い氷の上にあります。固定費4,367,500円のうち3,960,000円がエンジニアの人件費で、席が空いても出ていきます。1稼働人月あたりの貢献611,850円で割ると7.30人月。8名で割って稼働率91.3%です。標準ケースは93.75%なので、余地は2.45ポイントしかありません。
そして、その席をどこから取ってくるか。公正取引委員会の実態調査では、下請取引の受注方法は協力会社としての関係が43.0%、人間関係が32.1%、指名が11.2%。コンペや営業活動の結果は9.4%です。許可も資格も要らないのに、入るための鍵だけが金で買えない場所にあります。
数字で見る
単価も給料も、自分では決めていない
この試算の単価630,000円と人件費495,000円は、どちらも公表されている全国の平均から組みました。組んだあとで、別の経路の数字と突き合わせています。
| 8時間換算 | 1人月(20日)換算 | |
|---|---|---|
| 情報処理・通信技術者の派遣料金(消費税込み) | 34,382円 | 687,640円 |
| 同(消費税を除いた額) | 31,256円 | 625,127円 |
| 情報処理・通信技術者の派遣労働者の賃金 | 21,032円 | 420,640円 |
| 同(法定福利費15%を足した額) | 24,187円 | 483,736円 |
派遣料金は消費税を含む額として公表されています。税を除いた31,256円と、法定福利費まで含めた賃金24,187円の差は7,069円で、料金に対して22.6%。この試算が置いた630,000円と495,000円の差135,000円は、売上に対して21.4%でした。別の統計から組んだ2つの数字が、ほぼ同じ幅に落ちています。
もうひとつの見方として、賃金構造基本統計調査の「ソフトウェア作成者」を企業の規模で並べると次のようになります。
| 企業規模 | きまって支給する現金給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 労働者数 |
|---|---|---|---|
| 10人以上(計) | 386,200円 | 1,106,800円 | 779,260人 |
| 1,000人以上 | 426,800円 | 1,433,900円 | 243,340人 |
| 100〜999人 | 369,900円 | 1,050,000円 | 339,960人 |
| 10〜99人 | 363,900円 | 799,400円 | 195,960人 |
この試算は10〜99人の行を使いました。1,000人以上との差は、年収に直すと1,266,000円あります。
客がどこから来るか
席をくれるのは一次請けの会社で、エンドユーザーではありません。ここは割合が公表されている珍しい商売です。
| 受注方法 | 割合 | 金で買えるか |
|---|---|---|
| 元々、特定のベンダーの協力会社等となっており、その関係での受注が多い | 43.0% | 買えない |
| 代表者・従業員の人間関係(コネ・ツテ)等を通じて受注することが多い | 32.1% | 買えない |
| ユーザーやベンダーからの指名で受注することが多い | 11.2% | 買えない |
| コンペや営業活動の結果として受注することが多い | 9.4% | 買える |
| その他 | 4.3% | ― |
金を払って取りにいける経路は、いちばん小さい9.4%のほうです。この試算は毎月100,000円を顧客獲得費に置きました。1席あたりに割り付けると150,000円で、1席の粗利LTV1,402,200円の9.35倍という比率になります。数字だけなら買いに行ける。買える在庫のほうが無いという構図です。
取引の相手の数も公表されています。最終下請では1社としか取引していない事業者が19.2%、2社以上5社未満が53.5%。下請取引の売上が総売上の90%以上を占める事業者は、中間下請で31.6%、最終下請で44.6%でした。
席は、切れてから空く
この試算の稼働率93.75%は、次のように組みました。8名で年96人月。1席の平均継続を12か月と置くと、年に8席が入れ替わります。切れてから次が埋まるまでを平均0.75か月とすると、年6.0人月が空く。96人月に対して6.25%です。
| 席の平均継続 | 1席あたりの空き | 年間の空き | 稼働率 | |
|---|---|---|---|---|
| 弱気 | 8か月 | 2.00か月 | 24.0人月 | 75.0% |
| 標準 | 12か月 | 0.75か月 | 6.0人月 | 93.75% |
| 強気 | 18か月 | 0か月 | 0人月 | 100% |
平均継続12か月にも、空き0.75か月にも出典がありません。比べられる公開値としては、労働者派遣の契約期間の分布があります。2月超3月以下が28.4%、1月超2月以下が20.9%、3月超6月以下が10.2%、6月超12月以下が3.2%。1日以下が25.7%を占めるので、日雇の派遣を含んだ分布です。準委任の契約にそのままは当てはまりません。
初期費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| エンジニア5名の採用費(残る3名は本人の関係から) | 5,150,000円 |
| パソコン9台 | 1,800,000円 |
| 事務所の敷金・什器・通信の工事 | 800,000円 |
| 開業時の営業(会社案内・ウェブ・名刺・挨拶回り) | 500,000円 |
| 就業規則・雇用契約書・準委任契約書のひな型・秘密保持の整備 | 500,000円 |
| 勤怠と契約管理と会計のシステムの初期設定 | 200,000円 |
| 賠償責任保険の初年度 | 200,000円 |
| 合同会社の設立 | 150,000円 |
| 合計 | 9,300,000円 |
いちばん大きい行が採用費です。全体の55.4%を占めます。1件あたり1,030,000円は、令和6年度の職業紹介事業報告書の集計結果にある常用就職1件あたりの手数料で、全産業の平均です。
運転資金は別に12,000,000円を置きました。エンジニアを1人採ってから現場に入るまで平均2か月かかると置いた8名ぶん7,920,000円に、その間の本人の生活費と固定費を足したものです。所要資金は合わせて21,300,000円。畳んだときに形として残るのは、パソコン1,800,000円の中古の残りだけになります。

3ケース
| 弱気 | 標準 | 強気 | |
|---|---|---|---|
| 稼働 | 6.0人月(75.0%) | 7.5人月(93.75%) | 8.0人月(100%) |
| 1人月あたりの単価 | 560,000円 | 630,000円 | 700,000円 |
| 1名あたりの人件費 | 495,000円 | 495,000円 | 520,000円 |
| 売上高 | 3,360,000円 | 4,725,000円 | 5,600,000円 |
| 変動費 | 90,000円 | 112,500円 | 120,000円 |
| 固定費 | 4,367,500円 | 4,367,500円 | 4,567,500円 |
| 顧客獲得費 | 150,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
| 備え | 16,800円 | 23,625円 | 28,000円 |
| 月間営業利益 | ▲1,264,300円 | 121,375円 | 784,500円 |
| 経営者作業時間 | 170時間 | 160時間 | 175時間 |
| 経営者時給 | ▲7,437円 | 759円 | 4,483円 |
標準ケースの経営者時給759円は、東京の最低賃金1,226円の61.9%にあたります。令和7年10月3日発効の額です。なお、この営業利益からは税も借入の返済も役員報酬も引いていません。

費用は、席が空いていても出ていく
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| エンジニア8名の人件費 | 3,960,000円 |
| 事務所家賃 | 120,000円 |
| エンジニアの採用費(月ならし) | 70,000円 |
| 通信・システム | 50,000円 |
| 会計・税理士 | 40,000円 |
| 雑費(研修・書籍・健康診断・福利厚生) | 40,000円 |
| 減価償却 | 37,500円 |
| 社会保険労務士の顧問 | 30,000円 |
| 賠償責任保険 | 20,000円 |
| 固定費 合計 | 4,367,500円 |
人件費が90.7%を占めます。ここが、この商売の性格そのものです。しかも無期雇用なので、契約が切れたことを理由に止められません。標準ケースの売上4,725,000円に対して、固定費は92.4%にあたります。
採用費70,000円は、令和6年の雇用動向調査で情報通信業の離職率が10.2%であることから組みました。8名なら年に0.816人が抜ける計算で、1件あたり1,030,000円を掛けて年840,480円、月ならして70,000円です。
どこまで行けば黒字か
| 基準 | 稼働 | 稼働率 | 月商換算 |
|---|---|---|---|
| 営業利益ゼロ | 7.30人月 | 91.3% | 4,599,000円 |
| 標準ケース | 7.50人月 | 93.75% | 4,725,000円 |
| 本人が生活費300,000円を取れる | 7.79人月 | 97.4% | 4,907,700円 |
| 所要資金21,300,000円を60か月で戻す | 7.88人月 | 98.5% | 4,964,400円 |
1稼働人月あたりの貢献611,850円は、単価630,000円から変動費15,000円と備え3,150円を引いた額です。固定費4,367,500円に顧客獲得費100,000円を足した4,467,500円をこれで割ると7.30人月になります。
単価の側にも線があります。稼働7.5人月を保ったまま単価だけを下げていくと、613,735円で営業利益がゼロになる計算です。630,000円に対して97.4%。下げられるのは2.6%、金額にして16,265円しかありません。公正取引委員会の実態調査には、大手元請会社の業績が悪化したことを理由に協力会社の契約単価が一律に10%カットされた、という声が寄せられています。

何が一番効くか
| 変数 | 動かす幅 | 営業利益への影響 |
|---|---|---|
| 1人月あたりの単価 | 630,000円→580,000円 | ▲373,125円 |
| 稼働人月 | 7.5人月→7.0人月 | ▲305,925円 |
| エンジニア1名あたりの人件費 | 495,000円→530,000円 | ▲280,000円 |
| 顧客獲得費 | 月100,000円→月200,000円 | ▲100,000円 |
| 事務所家賃 | 月120,000円→月200,000円 | ▲80,000円 |
| 在籍エンジニア数 | 8名→9名(稼働率を保った場合) | +78,609円 |
| 1稼働人月あたりの変動費 | 15,000円→25,000円 | ▲75,000円 |
| エンジニアの採用費 | 月70,000円→月140,000円 | ▲70,000円 |
上の3行は「1人いくらか」「何人が座っているか」「1人にいくら払うか」です。そして3つのうち自分で決められるのは3行目だけで、それも下げる方向にしか動かせません。費用の側で削れるものが乏しいのは、固定費の90.7%が人件費だからです。

毎月の費用の内訳

投資の回収

こういう人なら向いている/やめたほうがいい
先に、満たさないと土俵に立てないほうを短く置きます。人柄の話ではありません。
| 要件 | 数字 |
|---|---|
| 所要資金21,300,000円を置ける | 初期投資9,300,000円と運転資金12,000,000円。初期投資の55.4%は採用費で、これは戻らない |
| 開業する前から、元請か一次請けに名前で席を回してもらえる関係がある | 下請取引の受注方法のうち、コンペや営業活動の結果は9.4%にとどまる |
| 席が無い月も、エンジニア8名の給料を払える | 固定費4,367,500円のうち3,960,000円が人件費。弱気ケースでは運転資金が9.8か月しか持たない |
| 客先での指揮命令の線を、自分で引いて守れる | 実態が指揮命令なら、許可を受けずに労働者派遣事業を行った者として1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
4つのうち2つ目は、あとから買えません。関係だからです。1つでも欠けるなら見送り。ここからが本体です。
| 向いている人 | なぜ |
|---|---|
| 席が1つ空くと分かった日に、その日から動ける | 黒字の線は稼働率91.3%で、標準ケースとの差は2.45ポイント。空いた席は埋まるまで毎月611,850円を持っていく |
| 人を雇う前に、その人の席を用意しておける | 1人増やすと固定費が月495,000円増え、採用費1,030,000円が先に出る。戻るのに13.1か月かかる計算 |
| 断られた相手のところへ、何年か後にもう一度行ける | 案件は相手の受注量が増えたときにしか動かない。買える経路は9.4%しかない |
| 客の担当者が自社の社員に直接指示を出したとき、その場で止められる | 疑義応答集は、直接の指示があれば偽装請負と判断されるとしている。止める相手は、仕事をくれている相手である |
| 自分の目の届かない場所にいる社員を、8人ぶん抱えていられる | 全員が客先にいて会社に来ない。情報通信業の離職率は10.2%で、8名なら年0.816人が抜ける |
| やめたほうがいい人 | なぜ |
|---|---|
| 単価を下げれば席が取れると思っている | 613,735円で営業利益がゼロになる。余地は2.6%、16,265円しかない |
| 人数を増やせば増やすほど儲かると思っている | 8名から9名で売上は590,625円増えるが、人件費が495,000円増えるので残るのは78,609円 |
| 準委任と書いてあれば派遣ではないと思っている | 区分基準の第2条は、各号のいずれにも該当する場合を除き労働者派遣事業を行う事業主とする、としている |
| 現場に出したあとは現場に任せておけばいいと思っている | 指示が必要になったときに自社が指揮命令を行えなければ、契約の性質のほうが変わりうる |
| 一社からまとめて仕事をもらえる状態を、安定だと思っている | 最終下請の19.2%が1社としか取引していない。稼働率が75.0%に落ちると月1,264,300円のマイナスになる |
向いている側は5つのうち4つ以上。ただし4つ目は必須です。やめたほうがいい側は、1つでも当てはまるなら見送り。
どこに活路があるか
この試算の中で動かす
1人月あたりの単価を上げる。 630,000円を660,000円へ4.8%上げると、7.5人月で225,000円の増収。備えが1,125円増えるので、差し引き223,875円です。営業利益121,375円が345,250円になる計算で、標準ケースの1.84倍。黒字の線も稼働率91.3%から87.0%へ下がります。固定費も変動費も稼働人月に紐づいているので動きません。単価を30,000円動かすほうが、稼働の側を動かすより効きます。
稼働率を93.75%から100%へ上げる。 0.5人月ぶんの315,000円から、変動費7,500円と備え1,575円を引いて305,925円。営業利益は427,300円になる計算です。中身は、席が切れてから次が埋まるまでの平均0.75か月をゼロにすること。切れてから探すのではなく、切れる前に決めることになります。営業の60時間を、まだ切れていない席へ先に回すかどうかの問題です。
抱える人数を8名から9名へ増やす。 稼働率93.75%のままなら8.4375人月で、売上は590,625円増えます。変動費が14,063円、備えが2,953円、人件費が495,000円増えるので、残るのは78,609円。採用費1,030,000円を割ると13.1か月です。1人増やすごとに、この13.1か月を先に払うことになります。増やした1人の席が空けば、その月の損は611,850円です。
事務所を無くして自宅と貸会議室に切り替える。 家賃120,000円が消え、営業利益は241,375円になります。黒字の線も稼働率88.8%へ下がる。全員が客先にいるので、事務所に人はいません。ただし将来に労働者派遣の許可を取るなら、事業に使用し得る面積がおおむね20平方メートル以上の事業所が要ります。その道を閉じる手でもあります。
この試算の外に出る
二次請けから上へ上がる。 公正取引委員会の実態調査では、資本金3億円以下の事業者でも取引上の位置付けを元請と答えたものが40.4%あります。二次請けが標準というわけではありません。単価が630,000円から700,000円へ上がれば、7.5人月で月522,375円の増加。営業利益は643,750円で、標準ケースの5.30倍になる計算です。ただし上の位置は与信と実績で決まり、コンペや営業活動で取れているのは9.4%にとどまります。何年かけて上がるのかを、この試算は持っていません。階層が1段上がると単価がいくら上がるのかも、公表資料では見つけられませんでした。
人月から離れる。 この試算の売上は、8名と稼働率と単価だけで決まります。人が働いた時間の外に売上がありません。毎月出ていく固定費4,367,500円のうち、エンジニアの人件費を除いた407,500円を人月以外の売上で埋められれば、黒字の線は稼働率91.3%から82.9%へ下がる計算です。保守の月額、自社で作った道具の使用料、教育の受託などが候補になります。ただしどれも、稼働に出せる時間を削って作ることになります。開発に回せる時間そのものを、この試算は置いていません。
一部の席を、業務委託に置き換える。 無期雇用の人件費495,000円には、賞与と法定福利費が入っています。業務委託の報酬が月495,000円を下回るなら、その1席は雇用より軽くなる。稼働が切れたときに払わなくてよい点も違います。ただし線があります。客先の指揮命令の下で働かせれば、職業安定法第4条第8項の労働者供給にあたりうる。同法第44条が禁じ、第64条第10号は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金としています。自社の指揮命令の下に置いたままで成り立つ工程だけに限ることになりますが、その形があるかどうかを正面から書いた公的な文書は見つけられませんでした。要確認です。
令和8年1月1日から加わった従業員数の線を使う。 下請代金支払遅延等防止法は名前と中身が改まり、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律になりました。第2条第8項第6号は、常時使用する従業員の数が100人を超える法人が100人以下の事業者に情報成果物作成委託または役務提供委託をするものを委託事業者としています。従業員9名のこの会社は、従業員100人超の発注元との取引で中小受託事業者になります。資本金がいくらであっても、です。同法第5条第2項第4号は、費用の変動その他の事情が生じた場合に代金の額の協議を求められたのに応じず、必要な説明や情報の提供をせず、一方的に代金の額を決定することを禁じています。この試算で単価を下げられる余地は2.6%、金額にして16,265円。協議を求める権利は、その16,265円を守るためのものになります。施行が今年の1月1日なので、公表された事例はまだ見つけられていません。
官公庁と自治体の入札に、自分の名前で出る。 入札は、金で買える9.4%の側にある数少ない経路です。1席を1年ぶん取れれば630,000円 × 12で7,560,000円。標準ケースの年商56,700,000円の13.3%にあたります。入札参加資格の登録は自治体ごとに要り、金より工数がかかります。ただし価格で競うことになるので、単価が613,735円を割る入れ方をすれば、その席は赤字になります。この規模の事業者が単独で落札できる案件がどれだけあるかは、件数を確かめていません。
外に出ても取らない手
単価を下げて席の数を取りに行く。 稼働7.5人月を保ったまま単価だけを下げると、613,735円で営業利益がゼロになります。余地は16,265円。公正取引委員会の実態調査には、大手元請会社の業績悪化を理由に協力会社の契約単価が一律に10%カットされた、という声が寄せられています。下げる側に回れば、その幅を自分から作ることになります。
客の担当者が社員に直接指示を出している状態を、準委任と書いてあるからと通す。 実態が指揮命令なら、こちらは許可を受けずに労働者派遣事業を行った者になり、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。発注元の側は、その時点で社員に労働契約の申込みをしたものとみなされます。相手が自社の社員を1人引き取る危険を負う取引は、続きません。
業務委託のフリーランスを、客先の指揮命令の下で働かせる。 職業安定法第4条第8項の労働者供給にあたりうる形です。雇用していないので労働者派遣にもならず、許可を取ることで直せる形でもありません。同法第45条で許されているのは、厚生労働大臣の許可を受けた労働組合等が無料で行う場合だけです。
採用を止めて固定費を下げる。 採用費は月70,000円、年840,000円です。いっぽう1席が1か月空くと611,850円が消える。840,000円を611,850円で割ると1.4か月です。年に840,000円を浮かせるために1.4か月ぶんの空きを作れば、足が出ます。しかも人は辞めます。情報通信業の離職率は10.2%でした。
この商売をどう見るか
この商売は、人を貸す商売ではありません。席の空きを埋め続ける商売です。売上の側から見れば、8つの席のうちいくつが埋まっているかが売上のすべてで、費用の側から見れば、席が埋まっていようがいまいが人件費3,960,000円は同じだけ出ていきます。だから毎月の仕事は、席を数えることになります。
立てるべき問いは「いくらで売るか」ではなく「誰が単価を決めているか」です。この試算では単価を630,000円と置き、そこに座らせるエンジニアには495,000円を払いました。差は135,000円で、売上の21.4%。この差の幅を決めているのは、発注元と、その上にいる元請と、その上のエンドユーザーの予算です。許可も資格も要らないということは、同じ差を狙う相手がいくらでも入ってこられるということでもあります。公正取引委員会の実態調査では、商流に形式的に関与するだけで実際には業務を行っていない事業者の存在を感じたことがあると、中間下請の29.2%、最終下請の33.5%が答えています。自分がその一社に見えていないかどうかは、単価の中身で決まります。
もうひとつ、この商売には向かい風の構造があります。売上が人の働いた時間に紐づいているので、生産性が上がるほど、同じ仕事の売上は減る向きに働きます。道具が速くなって、8人でやっていた仕事が6人でできるようになったとき、得をするのは発注元であって、こちらは席を2つ失う。情報通信業の離職率は10.2%で、人が抜ければ席も空きます。この商売でいちばん動かしにくいのは、人でも案件でもなく、単価と給料の差のほうです。
その向かい風の正体は、技術の側ではなく契約の側にあります。民法第632条の請負は、仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払う契約です。完成物に対して払われるので、同じものが半分の時間で作れるようになれば、短くなった時間はそのまま受注した側に残ります。いっぽう準委任は、法律行為でない事務の委託であり(民法第656条・第643条)、払われるのは結果ではなく事務の処理に対してです。そしてこの試算は、その事務の処理を1人月いくらという時間の単位で請求する形に組みました。すると、同じ作業が半分の時間で終わるようになったとき、短くなった時間の取り分は発注元へ行きます。請求できる時間が減るからです。道具が速くなることの利益を誰が取るかは、道具ではなく契約の形が先に決めている。ここを動かせるのは、単価でも稼働率でもなく契約の形のほうですが、請負に変えれば仕事の完成義務と契約不適合責任を負うことになります。この試算は、その形を見ていません。
効き方は、人月という単位そのものに出ます。この試算の売上式は 8名 × 稼働率 × 単価 で、人と月だけでできています。1人が1か月でできる量が変われば、同じ630,000円という値札の中身が変わる。単位が崩れれば、売上式ごと組み直すことになります。ただし、そこがどう動くかを示す数字は持っていません。生成AIがこの分野の単価や人月の見積りに何をしたかを示す官公庁の統計を探しましたが、見つけられませんでした。だからこの試算は、その変化を織り込んでいません。分かっているのは2つだけです。需要の側は伸びていて、情報処理・通信技術者の派遣労働者は令和2年の151,157人から令和7年の197,425人へ30.6%増えました。そして、この商売の売上は人の働いた時間に紐づいたままです。伸びているのが人数の側で、薄いのが1人あたりの取り分の側だという形は、道具が速くなっても、契約の形を変えないかぎり変わりません。
この商売の天井は、抱えている人数と、単価から給料を引いた差の掛け算で決まります。人数のほうは金と時間で増やせますが、差のほうは自分の側に決める材料がありません。

始めるなら、何から
始めると決めた人が最初に何をするかであって、始めることを勧めているわけではありません。
- 手続き。 準委任だけで受けるなら、許可も資格も届出も要りません。国に出す紙は、法人をつくる手続きと、社会保険と労働保険の手続きだけです。合同会社の設立の登記の登録免許税は資本金の額の1000分の7で、これによって計算した税額が6万円に満たないときは申請件数1件につき6万円(登録免許税法 別表第一 第24号(一)ハ)。株式会社は同(一)イで15万円です。提出先は本店所在地を管轄する法務局。法人は社会保険が強制適用なので、年金事務所へ新規適用の届出を出します。人を雇うので、労働基準監督署へ労働保険関係成立届、公共職業安定所へ雇用保険適用事業所設置届を出します。労働者派遣もやるなら話が変わります。許可の申請は事業主の主たる事務所を管轄する都道府県労働局を経由して厚生労働大臣へ。許可手数料は120,000円に55,000円×(事業所の数から1を減じた数)を加えた額、登録免許税は許可1件あたり90,000円。有効期間は3年で、更新後は5年です。
- 場所と道具。 事務所は要ります。エンジニアは全員が客先にいますが、面談と労務の場所は要る。労働者派遣の許可を将来取る可能性があるなら、事業に使用し得る面積がおおむね20平方メートル以上を確保しておきます。あとから面積を足すのは難しい。道具はパソコンだけで、この試算では9台1,800,000円を置きました。ただし客先によっては、持ち込みではなく貸与のパソコンを使うことになります。自社で用意した機材で作業しない場合、区分基準の第2条第2号ハでいう「自己の責任と負担で準備し調達する機械、設備若しくは器材」の側は満たさないので、「自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて、業務を処理すること」の側で立てることになります。
- 仕入れ。 この商売の仕入れはエンジニアです。先に押さえるのは、開業の時点で一緒に来てくれる人。この試算は8名のうち3名を本人の関係からと置き、残る5名を職業紹介で採る形にしました。1件あたり約103万円で、5名なら5,150,000円。初期投資の55.4%を占めます。採る前に、その人が座る席を決めておくこと。席より先に人を採ると、月495,000円が席の無いまま出ていきます。
- 売り場。 売り場という形のものはありません。用意するのは3つ。ひとつは準委任契約書のひな型で、誰が指揮命令を行うか、月の稼働時間の上限と下限をどう置くか、秘密保持と再委託の可否をどうするかを書きます。ふたつめは社内での指揮命令の体制。疑義応答集は、業務の遂行方法や労働時間等に関する指示を行う必要がある場合には、受注者が管理責任者を選任するなどして受注者自ら指揮命令を行う必要がある、としています。誰が管理責任者になるのかを、契約の前に決めます。みっつめは協力会社としての登録で、登記事項証明書・決算書・保険の加入状況・秘密保持契約が求められます。受注方法の43.0%がこの関係からの受注でした。
- 最初の1件までの順番。 取り返しがつかなくなる箇所が2つあります。ひとつは、人を先に採ること。席が決まる前に雇うと月495,000円が売上の無いまま出ていき、しかも無期雇用なので席が無いことを理由に止められません。もうひとつは、契約書を作る前に現場へ人を出すこと。誰が指揮命令を行うかを決めないまま常駐させると、実態が先にできてしまいます。順番としては、法人の設立、契約書と社内の体制、協力会社としての登録、席の確保、そのあとに採用。この試算が置いた初期投資は合わせて9,300,000円、運転資金は別に12,000,000円です。
この試算が外れるとしたら
- 1人月あたりの単価630,000円に、準委任の出典が無い。中立の公開値を見つけられず、労働者派遣の情報処理・通信技術者の派遣料金(8時間換算34,382円・消費税込み)を税抜31,256円に直して20日を掛けた625,127円に寄せた。全階層・全技術領域の混ざった全国平均であって、二次請けの準委任の単価ではない。580,000円になると営業利益は121,375円から251,750円のマイナスへ落ちる
- 人件費495,000円は、ソフトウェア作成者の企業規模10〜99人・男女計の全国平均から組んだ。東京都区部の水準ではなく、SESの会社に限った数字でもない。東京の水準が上なら、標準ケースは上振れしている
- 稼働率93.75%、席の平均継続12か月、切れてから埋まるまで0.75か月には、いずれも出典が無い。この3つが結論のほぼすべてを決めている。稼働率が87.5%になると営業利益は184,550円のマイナスになる
- 採用費1件あたり1,030,000円は、常用就職1件あたりの手数料の全産業平均である。情報処理の技術者に限った額ではない。技術者の採用がこれより高ければ、初期投資は下振れしている
- 離職率10.2%は情報通信業(計)の値で、ソフトウェア業に限った数字ではない。検索の要約で12.4%とするものを見かけたが、原典は10.2%だった。原典を採った
- 多重下請けの階層ごとの単価の落ち方を示す公表資料は見つけられなかった。公正取引委員会の報告書にあるのは個別の声である。統計として確かめられたのは、価格交渉が十分にできていないという回答が中間下請34.3%に対して最終下請44.6%であること、中抜き事業者の存在を感じたことがあるという回答が中間下請29.2%に対して最終下請33.5%であることまで
- 情報サービス業の事業所数・企業数について、比較できる形の長い系列を見つけられなかった。ソフトウェア業の事業所数が令和元年26,439か所・令和2年25,977か所という2年ぶんだけを確かめた。参入が増えているかどうかは、労働者派遣事業の集計事業所数と情報処理・通信技術者の派遣労働者数で代わりに見ている
- 労働者派遣事業の集計事業所数は、令和5年6月1日現在の資料が画像になっていて抽出できなかったため6点で見ている。またこれは事業報告を提出した事業所の数であって、許可を受けている事業所の数そのものではない
- 派遣料金の表は、読み順で抽出すると行と値の対応がずれた。座標順で抽出し直して照合が取れた行だけを引用している。読み順では23,616円と読めたが、座標順では34,382円だった
- 事務所家賃120,000円、パソコン1台200,000円、賠償責任保険20,000円、通信とシステム50,000円、1稼働人月あたりの変動費15,000円は、いずれも実額を確認していない
- 備え(売上の0.5%)は、準委任に仕事の完成義務が無いことから請負より軽いと考えて置いた。善管注意義務の違反による損害賠償の実例も、賠償責任保険が実際に引き受けられるかも確認していない
- 運転資金12,000,000円は、エンジニアが現場に入るまで平均2か月というくくりで置いた。年ごとの積み上げは計算していない
- 税、借入の返済、役員報酬、本人の生活費を営業利益に入れていない。経営者時給759円は、そこを引く前の数字である
前提と出典
版のことわり。 机上版です。現地には行っていません。当事者にも聞いていません。法令・告示・疑義応答集・事務連絡・業務取扱要領は本文そのものを取得して読み、統計は公表元のファイルを開いて読みました。いちばん効く数字である準委任の1人月あたりの単価には、中立の出典がありません。労働者派遣の平均から寄せて置いています。
選ばなかった形。 請負で受ける形、労働者派遣の許可を取って派遣で送る形、業務委託のフリーランスと組む形、一次請けや元請の位置に立つ形、自社に持ち帰って受託開発をする形、特定の技術領域に絞る形。いずれも要る許可も、負う責任も、単価の決まり方も変わります。準委任・二次請け・雇用の形に固定したのは、この形が「許可も資格も要らない」という条件を満たす唯一の形だからです。請負なら仕事の完成義務を負い、派遣なら基準資産額2,000万円と現金・預金1,500万円が要り、業務委託を客先の指揮命令の下に置けば労働者供給の禁止に当たりうる。二次請けにしたのは、そこが標準だからではなく、関係を持たずに始めた者が最初に立てる位置として置いたためです。
推定した箇所。 1人月あたりの単価、稼働率と席の入れ替わり、エンジニア1名あたりの人件費、1稼働人月あたりの変動費、事務所家賃と通信システムと会計と雑費と社労士と保険、エンジニアの採用費、顧客獲得費、想定した事故の備え、運転資金、経営者作業時間。置いた値と前提と弱点は、それぞれの箇所に書いてあります。
まだ分からないこと。 準委任で客先常駐する場合の1人月あたりの単価の中立な公開値。多重下請けの階層ごとに単価がどれだけ落ちるのか。情報サービス業の事業所数と企業数の、比較できる形の長い推移。SESの会社に限った離職率と、技術者1名あたりの採用単価。客先常駐の業務委託で、自社の指揮命令を保ったまま成り立つ形があるかどうか。令和8年1月1日に施行された従業員数の線が、実際にどう運用されるか。賠償責任保険が引き受けられるかと、その保険料。
出典。 A級22件。B級・C級・D級は使っていません。利害関係ありは0件です。SES会社・人材紹介会社・フリーランス紹介サービス・転職サイトが出している単価表や年収の目安は大量にありますが、どれも参入を促す立場にあるので数値根拠から外しました。
| 等級 | 出典 |
|---|---|
| A | e-Gov法令検索「民法」 |
| A | e-Gov法令検索「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」 |
| A | e-Gov法令検索「職業安定法」 |
| A | 厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号) |
| A | 厚生労働省「37号告示に関する疑義応答集」 |
| A | 厚生労働省「37号告示に関する疑義応答集(第3集)」 |
| A | 厚生労働省職業安定局需給調整事業課「37号告示に係る疑義応答集について」(令和3年5月13日事務連絡) |
| A | 厚生労働省「労働者派遣事業関係業務取扱要領 第3」 |
| A | 厚生労働省「令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」 |
| A | 厚生労働省「労働者派遣事業の令和7年6月1日現在の状況(速報)」 |
| A | 厚生労働省「労働者派遣事業の事業報告の集計結果について」(各年6月1日現在の状況) |
| A | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第1表 |
| A | 厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」 |
| A | 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」 |
| A | 厚生労働省「令和7年度 地域別最低賃金 全国一覧」 |
| A | 公正取引委員会「ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査報告書」(令和4年6月) |
| A | e-Gov法令検索「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」 |
| A | e-Gov法令検索「同法第二条第八項第一号の情報成果物及び役務を定める政令」 |
| A | e-Gov法令検索「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」 |
| A | e-Gov法令検索「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行令」 |
| A | e-Gov法令検索「登録免許税法」 |
| A | 厚生労働省「37号告示関係疑義応答集」掲載ページ |
更新履歴。 2026-08-30 初版。公開情報だけで作成しました。誤りの指摘は歓迎します。

許認可・規約
準委任には許可も資格も届出も要らない
民法第656条は「この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する」とし、同法第643条は「委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる」としている。技術者を客先に出して作業をさせる契約は、法律行為でない事務の委託にあたる。国に出す書類は一枚もない。
請負との違いは仕事の完成を約束するかどうか
民法第632条は「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」としている。準委任にはこの完成の約束がない。
労働者派遣の定義
労働者派遣法第2条第1号は、労働者派遣を「自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする」と定義している。効いてくるのは「他人の指揮命令を受けて」の部分である。同条第3号は、労働者派遣を業として行うことを労働者派遣事業という。
契約の名前ではなく実態で決まる。その基準が告示にある
労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号。最終改正 平成24年厚生労働省告示第518号)は、第1条で、労働者派遣事業に該当するか否かの判断を的確に行う必要があることに鑑み、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分を明らかにすることを目的とする、としている。そして第2条の作りが重要である。「請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させることを業として行う事業主であつても、当該事業主が当該業務の処理に関し次の各号のいずれにも該当する場合を除き、労働者派遣事業を行う事業主とする」。除外にあたらなければ派遣。既定値のほうが派遣である。求められている各号は次のとおり。第1号は、自己の雇用する労働者の労働力を自ら直接利用すること。イとして、労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を自ら行うこと、労働者の業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を自ら行うこと。ロとして、労働者の始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等に関する指示その他の管理(これらの単なる把握を除く)を自ら行うこと、労働時間を延長する場合または休日に労働させる場合における指示その他の管理を自ら行うこと。ハとして、労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を自ら行うこと、労働者の配置等の決定及び変更を自ら行うこと。第2号は、請け負った業務を自己の業務として契約の相手方から独立して処理すること。イとして、業務の処理に要する資金につき、すべて自らの責任の下に調達し、かつ、支弁すること。ロとして、業務の処理について、民法、商法その他の法律に規定された事業主としてのすべての責任を負うこと。ハとして、自己の責任と負担で準備し調達する機械・設備・器材または材料・資材により業務を処理するか、自ら行う企画または自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて業務を処理するかのいずれかに該当し、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。第3条は、第2条の各号のいずれにも該当する事業主であっても、それが法の規定に違反することを免れるため故意に偽装されたものであって、その事業の真の目的が労働者派遣を業として行うことにあるときは、労働者派遣事業を行う事業主であることを免れることができない、としている。
準委任も同じ基準で判断されることが明示されている
厚生労働省の疑義応答集(第3集)の問1は、アジャイル型開発のようなシステム開発でも同基準が適用されるか、契約が請負ではなく準委任となる場合に適用に違いが生じるか、を問うている。答は、請負とは労働の結果としての仕事の完成を目的とするもの(民法632条)であり、労働者派遣との違いは、請負には発注者と受注者側の労働者との間に指揮命令関係を生じない点にある、としたうえで、「この点において、委任(民法643条)、準委任(民法656条)も同様であり」、準委任契約を締結して行われる場合でも、実態として発注者と受注者側の労働者との間に指揮命令関係がある場合には、その契約の形式を問わず、労働者派遣事業に該当し、労働者派遣法の適用を受ける、としている。同じ問の注記は、請負契約等の形式をとりながら実態として発注者が受注者の雇用する労働者に対して直接具体的な指揮命令をして作業を行わせているような場合をいわゆる偽装請負といい、労働者派遣法に違反するものとなる、としている。なお同疑義応答集(第3集)の問8は、問1から問7までの考え方がアジャイル型開発以外のシステム開発を請負業務とする場合にも当てはまる、としている(厚生労働省のページは、この問8を令和8年5月25日に追加したと記している)。それ以前にも、令和3年5月13日の都道府県労働局宛て事務連絡が、疑義応答集の問10及び問11の考え方はシステム開発を請負業務とする場合にも当てはまる、と回答している。
何が実態を分けるのか
疑義応答集(第3集)が具体的に線を引いている箇所は次のとおり。問2は、発注者側と受注者側の開発関係者が対等な関係の下で協働し、受注者側の開発担当者が自律的に判断して開発業務を行っていると認められる場合には、適正な請負等と言える、としたうえで、発注者側の開発責任者や開発担当者が受注者側の開発担当者に対し、直接、業務の遂行方法や労働時間等に関する指示を行うなど、指揮命令があると認められるような場合には偽装請負と判断される、としている。問3は、業務の遂行方法や労働時間等に関する指示を行う必要がある場合や、開発の進捗に遅れが生じた際などに仕事の割り付け・順序・緩急の調整等に関して指示を行う必要がある場合には、受注者が管理責任者を選任するなどして受注者自ら指揮命令を行う必要があり、発注者側が直接その指揮命令を行ってしまうと、管理責任者を選任していても偽装請負と判断される、としている。問7は、発注者が特定の者を指名して業務に従事させたり、特定の者について就業を拒否したりする場合は、発注者が受注者の労働者の配置等の決定及び変更に関与していると判断されることになり、適正な請負等とは認められない、としている。ただし、受注者側の技術力を判断する一環として技術・技能レベルと経験年数等を記載したいわゆるスキルシートの提出を求めたとしても、それが個人を特定できるものではなく、発注者がそれによって個々の労働者を指名したり特定の者の就業を拒否したりできるものでなければ、直ちに偽装請負と判断されるわけではない、としている。疑義応答集(第1集)の問8は、請負について、製品や作業の完成を目的として業務を受発注しているのではなく、業務を処理するために費やす労働力(労働者の人数)に関して受発注を行い、投入した労働力の単価を基に請負料金を精算している場合は、発注者に対して単なる労働力の提供を行っているにすぎず、偽装請負と判断される、としている。
線を越えたときの罰
労働者派遣法第5条第1項は、労働者派遣事業を行おうとする者は厚生労働大臣の許可を受けなければならない、としている。同法第59条第2号は、第5条第1項の許可を受けないで労働者派遣事業を行った者を 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処するとしている。発注元の側にも効く。同法第40条の6第1項第5号は、労働者派遣の役務の提供を受ける者が「この法律又は次節の規定により適用される法律の規定の適用を免れる目的で、請負その他労働者派遣以外の名目で契約を締結し、第26条第1項各号に掲げる事項を定めずに労働者派遣の役務の提供を受けること」を行った場合には、その時点で、その派遣労働者に対し、その時点における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなす、としている。ただし、その行為が各号のいずれかに該当することを知らず、かつ、知らなかったことにつき過失がなかったときは、この限りでない。同条第2項は、みなされた申込みを、行為が終了した日から1年を経過する日までの間は撤回できないとしている。つまり線を越えたとき、こちらは罰金、相手は社員を引き取る側に立たされる。
業務委託のフリーランスを使う形は別の法律に当たる
職業安定法第4条第8項は、労働者供給を「供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいい、労働者派遣法第2条第1号に規定する労働者派遣に該当するものを含まないものとする」と定義している。同法第44条は「何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない」としている。第64条第10号は、第44条の規定に違反したときは 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処するとしている。次条(第45条)で許されているのは、厚生労働大臣の許可を受けた労働組合等が無料で行う労働者供給事業だけである。
労働者派遣の許可を取る場合に要るもの
労働者派遣法第7条第1項は、許可の基準として4つを挙げ、第4号で申請者が当該事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであることを求めている。労働者派遣事業関係業務取扱要領 第3は、この判断を次のように具体化している。財産的基礎について、資産(繰延資産及び営業権を除く)の総額から負債の総額を控除した額(基準資産額)が2,000万円に労働者派遣事業を行う事業所の数を乗じた額以上であること、基準資産額が負債の総額の7分の1以上であること、事業資金として自己名義の現金・預金の額が1,500万円に事業所の数を乗じた額以上であること。事業所について、事業に使用し得る面積がおおむね20平方メートル以上あること、風俗営業等が密集するなど事業の運営に好ましくない位置にないこと。小規模な派遣元事業主への暫定的な配慮措置(基準資産額1,000万円・現金預金800万円)はあるが、同要領は、平成28年9月30日以降はこの配慮措置により既に許可を受けている者等からの申請に限る、としている。新しく始める者には、そのままの額が当たる。派遣元責任者については、労働者派遣法第36条が選任を義務づけ、同要領は、成年に達した後3年以上の雇用管理の経験を有する者などであること、厚生労働省告示に定められた講習機関が実施する派遣元責任者講習を許可の申請の受理の日前3年以内に受講した者であることを求めている。費用は、許可手数料が120,000円に55,000円×(事業所の数から1を減じた数)を加えた額、登録免許税が許可1件あたり90,000円(登録免許税法 別表第一 第81号(二))。許可の有効期間は3年で、更新後は5年。更新手数料は55,000円×事業所の数である。
発注元との取引に当たる法律が令和8年1月1日に変わった
下請代金支払遅延等防止法は名称と内容が改まり、現在は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(昭和31年法律第120号)として令和8年1月1日から施行されている。同法第2条第8項は委託事業者を定義し、第6号として「常時使用する従業員の数が百人を超える法人たる事業者であつて、常時使用する従業員の数が百人以下の個人又は法人たる事業者に対し情報成果物作成委託又は役務提供委託をするもの」を挙げている。同条第9項第6号は、その相手方を中小受託事業者としている。資本金だけでなく従業員の数でも線が引かれた。同条第7項はプログラムを情報成果物に含め、同法第2条第8項第1号の政令で定める情報成果物及び役務を定める政令は、情報成果物をプログラムとし、役務を運送・物品の倉庫における保管・情報処理としている。同法第3条は、代金の支払期日を、給付を受領した日(役務提供委託の場合は役務の提供を受けた日)から起算して60日の期間内において、かつできる限り短い期間内において定めなければならないとしている。第4条は、委託した場合は直ちに、給付の内容・代金の額・支払期日及び支払方法その他の事項を書面または電磁的方法で明示しなければならないとしている。第5条第1項は7つの行為を禁じ、第2号では、支払期日の経過後なお支払わないことに、手形を交付することも含めている。第5号は、通常支払われる対価に比し著しく低い代金の額を不当に定めることを禁じている。第5条第2項第4号は、費用の変動その他の事情が生じた場合において、中小受託事業者が代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず、当該協議に応じず、または当該協議において求めた事項について必要な説明若しくは情報の提供をせず、一方的に代金の額を決定することを禁じている。第14条は、第4条の明示をしなかったときなどに、違反行為をした委託事業者の代表者・代理人・使用人その他の従業者を50万円以下の罰金に処するとしている。
フリーランスに発注する側になったときの義務
特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)は令和6年11月1日に施行されている。同法第2条第1項は、特定受託事業者を「個人であって、従業員を使用しないもの」または「法人であって、一の代表者以外に他の役員がなく、かつ、従業員を使用しないもの」としている。同条第6項は、特定業務委託事業者を「個人であって、従業員を使用するもの」「法人であって、二以上の役員があり、又は従業員を使用するもの」としている。この試算の会社は従業員を使用するので、フリーランスに発注すればここに当たる。義務は次のとおり。第3条は、業務委託をした場合は直ちに、給付の内容・報酬の額・支払期日その他の事項を書面または電磁的方法により明示しなければならないとしている。第4条第1項は、報酬の支払期日を、給付を受領した日(役務の提供を受けた日)から起算して60日の期間内において、かつできる限り短い期間内において定めなければならないとしている。同条第3項は、他の事業者から業務委託を受けた者がその一部を再委託した場合には、再委託である旨・元委託者の名称・元委託支払期日等を明示した場合に限り、元委託支払期日から起算して30日の期間内で定めなければならないとしている。第5条第1項は、受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入・利用強制を禁じている。対象は政令で定める期間以上の期間行う業務委託に限られ、同法施行令第1条はこの期間を1月としている。第16条第1項は、継続的業務委託に係る契約の解除をしようとする場合には、少なくとも30日前までにその予告をしなければならないとしている。継続的業務委託の期間は、同法施行令第3条により6月である。第24条は、命令に違反したときなどに50万円以下の罰金を定め、第25条は両罰規定を置いている。
この試算で確かめていないこと
準委任契約における客先常駐の1人月あたりの単価を示す、中立の公開値を見つけられなかった。多重下請けの階層が1段下がるごとに単価がどれだけ減るのかを示す公表資料も見つけられなかった。賠償責任保険が実際に引き受けられるかと、その保険料も確認していない。
推定で置いた数字の一覧
| 推定で置いた数字 | 前提 |
|---|---|
| 1人月あたりの単価 | |
| 稼働率と席の入れ替わり | |
| エンジニア1名あたりの人件費 | |
| 1稼働人月あたりの変動費 | |
| 固定費のうち人件費と採用費以外 | |
| エンジニアの採用費 | |
| 顧客獲得費 | |
| 想定事故コスト | |
| 運転資金 | |
| 経営者作業時間 |
出典の一覧
訂正の受付
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本コンテンツは公開情報と一定の仮定に基づく試算です。特定企業の実際の利益を示すものではなく、地域・規模・経験・時期によって結果は変わります。出典・計算条件・更新日は商売解剖図鑑に掲載します。